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安藤まさひろ

          

Melody go round/安藤まさひろ

MELODY GO ROUND

だいぶ暖かくなりました。それもそのはずでもう桜の時期ですね。いよいよ体も動かしやすくなりました。と言うことで今日は安藤まさひろさんのメロディ・ゴー・ラウンドwalkingをしました・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

この作品は言わずと知れたT-スクエア安藤まさひろさんの2枚目のソロアルバムです。
リリースは1990年。T-スクエアナチュラル(*)と言う作品と同じくらいの時期になります。とは言ってもリアルタイムで聴いたのではなく、手に入れたのはごく最近・・・。丁度、BOOK OFFに行ったらありまして、しかも浅香唯さんの間に挟まれていたと言う状況。まあ、BOOK OFFの陳列の悪さは置いておいて・・・。
と言うことで、初めて聴きます・・・。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★

01:Tonight's the night
ミディアムテンポの8ビートに乗って安藤まさひろさんがオクターブ奏法でテーマを奏でます。
聴き始めて想い出しました。これはTVCMで使用されていた曲ですね。何のCMだったかは忘れましたが。でも実は私がこの曲を初めて知ったのはGWINKOさんの『ほらパレードになった!』です。
GWINKOさんの東京UKIUKIガール(*)と言う作品に入っていて、今回改めて見てみたらGWINKOさんのバージョンのプロデュースも安藤まさひろさんがしているんですね。知りませんでした。もちろんどのような経緯かも知らないのですが、もしかしたらギターも・・・と見て見たら、ギターは大橋勇さんが弾いていました。ちなみに作詞は松井五郎さんです。

今回頭の部分だけ比べてみたのですが、コードは同じでアレンジもだいたい同じ感じでした。右チャンネルのミュートギターも同じ感じで、もしかしたら同じプログラミングを使用している?とも想える感じです。
比べて見て一番感じたのが、安藤まさひろさんの創るメロディが、ギターでも歌っているし、歌でももちろん歌っていると言うこと。実際には、GWINKOさんの作品が1991年のリリースですので、どちらが先だったのか解りませんが、いずれにしても、いかにメロディアスなラインを創っているか、と言うことが改めて良く解ります。

全編ほとんど打ち込みものなんですが、先ほどのギターのミュートカッティングの反対チャンネルにもう1本ギターのカッティングが入っています。多分これは山下達郎さんのプレイだと想われます。またブラスで本田雅人さんやシンバルとハイハットで則竹裕之さんが参加しています。

全体のリズムやメロディはもちろんとても爽やかな感じで好きなのですが、何と言っても聴き所はギターソロ。伸びがあって結構歪んでいる音にも関わらず、音の分離が良くてクリアでしかも耳に痛くない音は心地よい安藤サウンド。
スタートはあまり高い音ではなく中音を中心としたフレーズ。そしてCD Time=1:23のラインからCD Time=1:25の低音の締めの処理は、相変わらず見事なフレーズです。
CD Time=1:35からの上昇して行くフレーズはかなりジャズ的なライン。そしてその流れを持ったまま中サビのパターンへ入って行くところは、かなりスリリングでありながらもメロディアス。そして、そのままの心地よいサウンドでサビに戻って行きます。

更にサビの後に展開をしてエレピのソロに入ります。これは笹路正徳さんのプレイ。
ここでのコード進行は、実に華麗な流れでいい感じにアレンジされていてインパクトのある展開です。笹路正徳さんのプレイは見事で、抜群のコード感でジャズラインを奏でています。

そして同じコード進行で再び安藤まさひろさんがソロを奏でます。
D♯のメジャースケールで奏で始めて、コードがF/D♯に変わるCD Time=1:25でのスケールチェンジ。さらに次ぎのDm7→G7+5の進行での+5の音を見事に使用したフレーズからCm7に解決して、さらに盛り上がっていくところは理屈抜きにカッコ良いフレーズ。また丁寧でメロディアスで肝!です。
スタートからいい展開なので、もちろんこの2回目のソロも見事な出来です。T-スクエアの曲だったら、多分EWIのソロになってしまうような場面。ギターをしっかりと弾いた!と言う感じで物凄く高感度アップなソロです。

このトラックは、安藤まさひろさんのポップでメロディアスな作曲センスと、適度な緊張感のある展開のアレンジセンス。さらに、ギタリストとしてのプレイ。T-スクエアでは味わえない魅力が満載のトラックに仕上がっています。


02:三月のライオン
シンバルとハイハットの則竹裕之さん以外はオール打ち込みのトラック。この曲も歌詞がつきそうなメロディアスなラインですね。ギターの音はやや歪みを押さえた音。それに笛のような音が重なってテーマを奏でていきます。ギターシンセかどうかはクレジットが無いので判りませんが・・・。
中サビのハーフビートでの綺麗なコード進行とメロディから、サビのマナーでのメロディ展開はT-スクエアの香りがある、まさに安藤メロディと言う感じです。

ギターソロは、スケール練習のようなフレーズ展開を中心に、ギターをユニゾンで絡めていきます。ソロと言うよりはアレンジされたブリッジ的な感じでインパクトがありますね。


03:Blackyed Susan
ホーンセクションとオルガンが印象的なスロービートのファンキーなナンバー。この曲も打ち込みが中心なんですが、ビートが重く、今まで少し違う感じがするのはドラムが打ち込みでは無く山木秀夫さんがプレイしているため。やはりこの様なファンクテイストの曲は生ドラムが必要ですね。このあたりの選択にも安藤まさひろさんのこだわりとセンスの良さが光っています。

ギターソロはハードに決めていきます。前の曲まではかなりジャズ的なラインを奏でていましたが、結構ロック的なフレーズ展開でボキャブラリーの広さを感じます。


04:湖の恐竜
タイトルとは裏腹にミディアムテンポのバラード。ここでの安藤まさひろさんはナイロン弦のギターでテーマです。
バラードなんですが、16ビートの切れの良いビートが際立っているのは今度はベースが生のため。須藤満さんがプレイをしています。
サビの部分での『優しいバラード調のスラップ』は効果的で、なかなかこのニュアンスは打ち込みでは難しいですね。

ギターソロは和音を使用した、これまたブリッジ的で丁寧なラインを前半は奏でていきます。しかし聴き所は後半のハーフビートのパターンになってからのプレイ。
CD Time=4:10の速いダウンフレーズのパッセ-ジからスタートします。前半とは変わって即興的なライン。コード進行に沿ったラインで速いパッセージをリリカルに決めます。その後のビートが戻ってからのフレーズも本当に歌っています。ちょっとリー・リトナーさんを想い出すような、綺麗でクラシカルなナイロン弦の音を聴かせてくれます。


05:Mystery
須藤満さんのベースのスラップがいい感じの少しダークなナンバー。しばらくして短いリフを奏でる土岐英史さんのソプラノサックスが、打ち込みが中心のこの作品にヒューマンな感じを与えてくれます。安藤まさひろさんのギターはナイロン弦でのサウンド。

しかしソロは一転してハードな音。そしてライトハンド奏法などを使用したロック的フレーズで攻めます。
続く土岐英史さんのソプラノサックスは、負けじと速いパッセージを奏でてスタートしますが、時折挟むロングトーンが見事な組立てです。


06:Knock on the door,Look foe happoness
優しいメロディで奏でられていく2分弱と短い曲。作品の中での良いアクセントになっています。
解り易い、まるで童謡のようなメロディに遠くから絡んで、静かに消えていくギターのラインが郷愁を誘うようで良いですね。


07:Mr.Moon
再び安藤まさひろさんのナイロン弦が響きます。少しシャッフルのリズムをもったミディアムバラードです。コーラスが入っていて歌詞もついているナンバーです。実にムーディなナンバーでここでもメロディラインの親しみ易さとポップな感覚を味わうことができます。

安藤まさひろさんのソロはブリッジをはさんでCD Time=2:19から。
CD Time=2:25ではダウンフレーズから低音で見事に締めてCD Time=2:30でのいきなり高い音へ飛ぶ印象的なラインに繋ぎます。CD Time=2:40からはコーラスに絡みながらメロディアスに弾き抜けていきます。
後半ではコード奏法を聴かせてくれますが、その後の2声の和音でのCD Time=4:04からのフレーズは、歯切れも良く内声音の動きも華麗で聴き応えのあるフレーズを展開していきます。


08:Cool
打ち込みっぽさがかなり漂っているファンクビートの曲ですが、ドラムは生で山木秀夫さんが叩いています。
オクターブ奏法で、どちらかと言うとリズムで聴かせるメロディを安藤まさひろさんがクリアトーンで奏でていきます。メロディ創りに対する違うアプローチを聴くことが出来ます。

2コーラスめから入ってくるコンガが物凄く効果的で心地よいです。これは横山達治さんのプレイ。
安藤まさひろさんのソロはロック的なアプローチなんですが、ツボを心得たまとまったフレーズ展開をします。速いパッセージなど結構あるのですが、非常に解り易いフレーズで耳に優しい感じです。


9:摩天楼の殺人者
タイトルから感じるイメージからどんな曲かと想像したものをある意味裏切るようなスタート。ミディアムな8ビートのナンバーで、テーマを奏でていくのはシンセ。音はEWIのような感じ。

中サビでは少し明るい中にも暗さのあるようなメロディとコード展開。その中に少し殺人者の狂気が見え隠れしている・・・感じ。
そしてCD Time=1:15からのインパクトのあるコード展開からサビへ。このコード進行は見事で、ますます殺人者の影が大きくなっていくようなマイナー展開のサビへ上手く繋いでいます。

サビは解り易いメロディで創られていて、その中にもマイナーさと印象的なコードを上手く挟んで、盛り上がるサビの展開を創っています。

安藤まさひろさんのソロは6連符の駆け上がりフレーズでスタート。粒が揃っていて見事なラインです。
ワンスケールで進んでいくコード進行なんですが、そこに挟まれている1小節のコード展開、CD Time=3:34やCD Time=2:42などのフレーズ展開が見事です。安藤まさひろさんはこのようなデミニッシュやセブンスでのフレーズが解りやすく、メロディアスなので、ギターを弾く方にとってはかなり参考になりますね。

テーマの音質もありますが、個人的に一番T-スクエアらしい感じのする曲です。
それでもコード展開が結構面白く印象的で、また、メロディや曲も良い曲だと想います。

不思議に最初の印象とは違って、聴き終わる頃にはタイトルと曲調が実にハマッてきます。これは、安藤まさひろさんの技。
つまり、歌詞が無いにも関わらず、メロディとコードでまるで歌詞があるかのように聴かせる、そして、いかにメロディが歌っているフレーズか、と言うことを物語っていると言うことだと想うのです。


10:Good-bye blue wind
クラシカルなストリングにフィードバックの効いた歪んだトーンで安藤まさひろさんがリリカルに奏でていくバラードです。全編ストリングが入っているのですが、ストリングスアレンジは服部克久さん。

笹路正徳さんの華麗なピアノソロに続いて、サビを挟んで安藤まさひろさんのソロがスタートします。情緒的なサビのコード進行に乗りながら熱いソロを展開していきます。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★

安藤まさひろさんのギターソロは、T-スクエアのコピーバンドをしていたので、フレーズはお馴染みなんですが、やはりソロ作品だけあって、T-スクエアでは少なめのギターソロを十分に堪能できる作品に仕上がっています。

しかし、それ以上に堪能できるのは、やはりメロディーメーカーとしての部分とアレンジの部分。

とにかく親しみ易く、解り易いメロディを書きますね。
これは1曲目で特に解るのですが、インスト、そして歌、どちらでも乗るメロディが実に心地よい感じがします。それは、楽器ありき、インスト前提と言う曲創りではないスタイルで、安藤まさひろさんの大きな魅力のひとつになっています。

どうしても比較されてしまうカシオペア野呂一生さんも、もちろんメロディアスな曲を書くのですが、どちらかと言うと楽器を前提にしているような感じがします。

どちらが良いかと言うのはお好みだと想うのですが、それが、それぞれのバンドの個性のひとつになっているのが面白いですね。

BOOK OFFでの掘り出しもの・・・いい作品です。

(CD TOTALTIME:48:28/ Walking消費カロリー:194.84kcal)

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安藤まさひろ

曲名リスト
1. Tonight's the night
2. 三月のライオン
3. Blackyed Susan
4. 湖の恐竜
5. Mystery
6. Knock on the door,Look foe happoness
7. Mr.Moon
8. Cool
9. 摩天楼の殺人者
10. Good-bye blue wind

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あとがき
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