Walking de Music

2007年06月15日 18:51にアップしたエントリーです。

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イースト・コースト、ウェスト・コースト/トゥーツ・シールマンス
EAST COAST WEST COAST/TOOTS THIELEMANS

梅雨に入ったと言うことらしいのですが、今日は薄曇。いきなり中休みでしょうか・・・。今年の梅雨は前半が小雨らしいのでwalkingにも支障がなさそうです。今日はトゥーツ・シールマンスさんのイースト・コースト、ウェストコーストwalkingをしました。

トゥーツ・シールマンスさんと言えば「ミスター・ハーモニカ」と言われているジャズ・ハーモニカの第一人者ですね。私もジャズ・ハーモニカにチャレンジしたことがありますのでその難易度の高さは一応知っています。ハーモニカでここまでインプロビゼーションをすると言うのは後進のミュージシャンがあまり出てこないことからも、いかに難しいかと言うことが解ります。トゥーツ・シールマンスさんは自らのルーツをビーバップと言っているようにジャズにあります。結構ポピュラーな作品のセッションに参加していることが多いのですがこれはジャズ作品です。

1曲目はジョン・コルトレーンさんのネイマ
ものすごくリリカルで美しいピアノから始まります。ピアノはスタンダードは珍しいライル・メイズさん。そのピアノを受けて、クリスチャン・マクブライドさんのボウでのベースとジョシュア・レッドマンさんのテナーサックスが重なってきます。そしてトゥーツ・シールマンスさんのハーモニカ。このあたりの美しさはビル・エヴァンスさんとの名作、アフィニティ(*)を想いだします。
ライル・メイズさんのピアノソロのバックでギターのなにやら特徴のあるバッキングが聴こえます。そしてギターソロ。その音、フレーズ!ライナーを読まなくてもはっきりと解る個性の塊!ジョン・スコフィールドさんです。そして、トゥーツ・シールマンスさんのソロに引きずられるようにサックス、ギター、ピアノが静かにインタープレイをしていきます。本当に美しいと言うのがぴったりの演奏です。

2曲目はアップテンポでセロニアス・モンクさんのイン・ウォークト・バド
ファーストソロはテレス・ブランチャードさんのトランペットソロ。そしてトゥーツ・シールマンスさんのソロ。まさにジャズフレーズ満載です。雰囲気的にはやっぱり管楽器、サックスなどと近いようなフレーズが多いです。でも、口からダイレクトに音が出るような感じの楽器ですので、そのアーティキュレーションはサックス以上のものがありますね。

3曲目はディア・オールド・ストックホルム
ライル・メイズさんの綺麗なピアノから始まります。トゥーツ・シールマンスさんのソロが堪能できるバラードです。ライル・メイズさんのソロもかなり渋いです。

4曲目はデジー・ガレスビーさんのグルーヴィン・ハイ
ジョシュアレッドマンさんのテナーサックスとテレス・ブランチャードさんのトランペットのツインリードでテーマです。2コーラス目からトゥーツ・シールマンスさんも入り3管?になり、一気に音が厚くなります。ファーストソロはトゥーツ・シールマンスさん。軽快なリズムに乗って実にスイングしています。続いて、ジョシュア・レッドマンさんのソロ。スタンダード!と言う感じがするオーソドックスで丁寧なソロです。

5曲目はコン・アルマ
今度はジョン・スコフィールドさんのギターソロからトゥーツ・シールマンスさんとのデュオになります。そして、しばらくするとヴァイヴの綺麗な和音が入ってきて曲はインテンポのワルツになります。ここもまた綺麗な、ため息がでるような展開です。続けてヴァイブのソロ。ヴァイブはマイク・マエニエリさん。続いて、トゥーツ・シールマンスさんのソロがワルツに乗ってスイングします。

6曲目はイン・ユア・オウン・スウィート・ウェイ
今度はマイク・マエニエリさんのヴァイブのソロから始まります。そしてトゥーツ・シールマンスさんとデュオ。この展開も前の曲のギターとの展開と同じで美しい!この曲は最後まで2人のデュオになります。
ところで、この曲ではわずかにベースらしき音が聴こえるのですが、クレジットにはベースがありません。でも考えてみればマイク・マエニエリさんなのでMIDIでヴァイブがつながっていてベース音を重ねることは容易ですね。ヴァイブと演奏が連動しているので多分そうではないかと想いますが・・・。まあ、この美しさの前ではどうでもよいことですが・・・。

7曲目コルトレーンさんの名曲ジャイアント・ステップス
ブルース・バースさんのソロピアノからテンポアップしてスインギーな演奏です。オーソドックスに演奏しているトゥーツ・シールマンスさんのテーマからファーストソロはジョン・スコフィールドさん。そしてトゥーツ・シールマンスさんのソロに続いてテレス・ブランチャートさんのソロへ。さらにベースのクリスチャン・マクブライドさんのソロまで。ソロはそれぞれワンコーラスなんですが、これまたオーソドックスにまとまっている演奏です。

8曲目はビル・エヴァンスさんの名曲ワルツ・フォー・デビー
ハーモニカのテーマも綺麗です。哀愁があってなかなか良いワルツ・フォー・デビーですね。トゥーツ・シールマンスさんのソロの後はジェリー・グッドマンさんのヴァイオリンソロです。ジャズヴァイオリンもそんなにミュージシャンが多くありませんし、あまり私は馴染みがないのでかなり新鮮に聴こえます。テンポがワルツだから良く合いますね。

9曲目はチャイルド・イズ・ボーン
何が始まるのか!と言う感じの楽器を使った恐ろしげなSEから綺麗なピアノへ。ハービー・ハンコックさんです。この曲は2人のデュオになります。もともとメロディが綺麗な曲に加えて2人の演奏がさらに美しく仕上ています。中間部分では少し熱めのインタープレイも・・・。涙が出そうなくらい美しい!

10曲目はテイク・ファイブ
この演奏もオーソドックスな演奏なんですが、実にスイングしています。特にリズムが淡々としている中にも熱い感じが伝わってきます。リズム隊はドラムがピーター・アースキンさん、ベースがチャーリー・ヘイデンさん。イブシ銀の様な渋プレイです。

11曲目は春が来たのに
ピアノとベースだけと言う編成。トゥーツ・シールマンスさんの歌心を満喫できます。実に良く歌っています。本当に歌っていると言う表現がぴったり来る演奏で、ハーモニカならではの味ですね。優しさと温かさに満ち溢れたソロでこの作品の中ではベストだと個人的には想います。地味ですが、チャーリー・ヘイデンさんのベースが実にそれを良くサポートしています。

12曲目はチャーリー・パーカーさんのオーニソロジー
少しテンポを落としてあくまでもお洒落に仕上ています。この曲でのトゥーツ・シールマンスさんのソロを聴くとまさにルーツがビーバップにあることが良くわかります。実にオーソドックスでありながらもバップ的フレーズを織り込んで、さらにはハーモニカ独特のベンドなど、実に表現が豊な演奏です。そして、サックスソロはアーニー・ワッツさん。かなり速いパッセージでチャーリー・パーカーさんを意識したソロになっています。フュージョン系のソロを聴く機会がほとんどなんですが、このようなジャズもかなり良いですね。

13曲目はブルー・イン・グリーン
ご存知マイルス・デイビスさんですね。最後にマイルスさんの曲でエンディングです。このあたりの選曲にもトゥーツ・シールマンスさんのルーツを感じることができます。


数々のセッションをこなしてきたトゥーツ・シールマンスさんだからこそ集まったメンバーは、考えてみるとかなり豪華ですね。
ハーモニカと言う楽器は音量的にも、見た目にもその他の楽器に圧倒されてしまうのですが、この作品では全く負けていません。完全な主役です。しかも、ハーモニカはほぼ口からダイレクトに音が出ている?と言うかなりヒューマンな楽器だと想います。
ですから、逆にサックスやピアノ、ギターなど、普段何気なく聴いている楽器がこの作品では、もちろんアコースティックなんだけど、極めて機械的に聴こえる部分があります。録音の仕方もあると想いますが、その大半はトゥーツ・シールマンスさんの演奏が実にヒューマンで美しいからだと想います。

全体の演奏はオーソドックスで、変わったアレンジやインタープレイなどはほとんど無いので、熱くなるジャズ!とは少し違いますが
夜、お酒と共に味わいたい作品です。とにかく美しいのひと言ですね。
(CD TOTALTIME:55:09 / Walking消費カロリー:221.7kcal)
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トゥーツ・シールマンス ジョシュア・レッドマン アーニー・ワッツ

曲名リスト
1. Naima
2. In Walked Bud
3. Dear Old Stockholm
4. Groovin' High
5. Con Alma
6. In Your Own Sweet Way
7. Giant Steps
8. Waltz for Debby
9. Child Is Born
10. Take Five
11. Spring Can Really Hang You up the Most
12. Ornithology
13. Blue in Green

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(*)本文に登場したCD

アフィニティアフィニティ
ビル・エヴァンス トゥーツ・シールマンス マーク・ジョンソン
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コメント (2)

bonejive:

このアルバムは聴いたことありませんがビルエヴァンスとのデュエットものは好きです。
シャンソンもののアルバムも好きです。
ブルースハープいいですね。
ギターよりとっつきやすいかもしれませんね。
私はギターに挑戦しようかとずっと考えているのですが、
何を買うかさえわかりません。
楽器店では入門用の1万円くらいのものでまずはやってみるのがいいといわれました。
どんなもんでしょうか、、、

bonejiveさん
コメントありがとうございます。
ブルースハープ先日少し吹いて見ました。やっぱりしばらく吹いていないと、吹けなくなりますね。
ギターですが、可能であればそれなりの価格のものの方が・・・と言うのが私の持論です。創りがしっかりしているのと響きが違う、さらに弾きやすさも若干ちがうかなと・・・。でも最近の安価なギターも創りはけっこう良いので悩むところなんですが・・・。

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