Walking de Music

2007年09月のすべてのエントリーです。新しいエントリーから古いエントリーへと順番に並んでいます。

前のアーカイブは2007年08月です。

次のアーカイブは2007年10月です。


2007年09月Archives

2007年09月29日

アメリカン・ガレージ/パット・メセニー・グループ 
AMERICAN GARAGE/PAT METHENY GROUP

アメリカン・ガレージ

午前中は雨が降っていてだいぶ寒く、想わず上着を1枚着てしまいました。午後になって雨が上がったので雨上がりのwalking。そのMusicにはパット・メセニー・グループアメリカン・ガレージを選びました。


パット・メセニー・グループとしては想い出のサン・ロレンツォ(*)に続く2枚目となります。個人的にはパット・メセニー・グループの作品の中では一番聴いた回数が少ないと想います。それには特別な理由は無いのですが・・・。
先日、想い出のサン・ロレンツォをレビューさせてただきましたのでパット・メセニー・グループを辿る旅・第2弾!と言うほど力は入っていませんが、今回久しぶりに聴いてみました・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

1曲目はクロス・ザ・ハートランド
ピアノとシンセの煌びやかなリズムが印象的なスタート。それにギターのかなりカントリーフレーバーの旋律が絡んできます。ドラムのダン・ゴッドリーブさんのタムの流しから8ビートへ。

この作品はjazzLife特別編集 JAZZ GUITARのインタビューの中でパット・メセニーさんはコンセプトを”ロック的な要素”を押し出したと答えています。
この8ビートもまさにそんな感じが伝わってくるのですが、ロックと言うよりはメロディはもっとカントリーやブルース的な感じがします。録音されたのがマサチューセッツ州の農場と言うことで、余計にそんな感じがするのでしょうか?映像的には広大なアメリカの自然が浮かんできます。

メロディのシンコペーションにあわせた複雑なバッキングのテーマが終わるとイントロのパターンへ。今度はシンセの変わりに左右のチャンネルで2台のアコースティックギターとライル・メイズさんのピアノが奏でます。さらにパット・メセニーさんのギターがヴォリューム奏法で加わり、和音を奏でて静かで幻想的な雰囲気を創り出します。そしてマーク・イーガンさんのフレットレスベースが短いディレイで色付けされてメロディを奏でそれに追従します。

CD Time=4:07からややクレッシェンドしたアコースティックギターにシンセベースが絡みます。そしてシンセベースと左右のアコギが丁度やまびこのように奏であって盛り上がって行き、ドラムのリフからパット・メセニーさんのソロです。
パット・メセニーさんのソロは8ビートに乗ってやはりカントリーフレーバーのソロです。バッキングのライル・メイズさんのピアノがR&Bテイストで良いですね。

2曲目はエアー・ストリーム
ライル・メイズさんのピアノでのテーマからスタートします。この曲も雰囲気的にはカントリーフォーク調と言う感じでしょうか。そうは言っても都会的な雰囲気もあるメロディなんですが、やはり浮かんでくるのはアメリカの自然と雄大さ・・・。そのテーマを絶妙なアーティキュレーションでパット・メセニーさんがスーッと引き継ぎます。

サビの部分ではメロディの対旋律としてベースラインが活躍しています。この部分は見事なベースラインで実にドラマティックな流れになっています。

ファーストソロはパット・メセニーさん。静かな8ビートに乗ってゆったりとしたフレーズを展開します。テーマの持っている少し引きずったようなメロディラインとリズムを基調にしてフレーズを大きく捉えて奏でています。

3曲目はザ・サーチ
12弦ギターのアルペジオにピアノが重なって、パット・メセニー・グループの御馴染みの”尺八の様なシンセの音”でメロディです。メロディはゆったり流れるメロディなんですが、そのバックのギターとピアノはかなり細かいアルペジオを奏でます。

このアレンジはパット・メセニー・グループでは良くあるパターンなんですが、個人的にはすごく好きです。またこのパターンの曲はコードやメロディそのものが、かなり綺麗な旋律が多いんです。この曲もいいメロディだと想います。

ファーストソロはライル・メイズさん。
特に超絶なパッセージを弾くと言うことは無くて、あくまでも曲の持っている雰囲気を大切にしている感じのするソロです。特にCD Time=1:52くらいからの高音がものすごく綺麗です。ピアノを弾くことによって鳴る弦の音とともに、鍵盤の押打された木材の音が綺麗に重なって何とも言えない美しさですね。

その美しさに割り込むように3連符でパット・メセニーさんのギターが入ってきます。
これはかなり変わった音なんですが、想像するに12弦ギターを左右でユニゾンしていると想われます。ですから音的には4台分のギターと言うことになりますので、強烈な広がりがあるわけです。そう考えるとこれはソロと言うよりは考えられたフレーズで中間のメロディと言った方が良いのでしょうか。もしかしたら、ハーモナイザー的なエフェクターで和音を創りソロをしていると言うこともありますが・・・。
まあ、どちらでも良い美しさがあります。終りの部分でアルペジオがクレッシェンドされてテーマへ戻るところは、これまた劇的な展開でまさに肝!です。

4曲目はアメリカン・ガレージ
ドラムのリズムからスタートしてカウントが入ると言うロック的には定番の始まり。カウントのワン・トゥーの次ぎのワン・トゥー・スリーを皆で大声で言っている所はライブ感があって良いですね。

少しファニーな感じのするメロディラインがいかにも楽しそうな曲です。所々で聴こえるライル・メイズさんのハモンドオルガンの音が良い味を出しています。

ファーストソロはパット・メセニーさん。今までの曲はどちらかと言うとかなり大きくフレーズを捉えていてカントリー的なコード和音等を使用したソロが多かったのですが、ここでは、単音の速いパッセージでハード目に奏でています。しかしロック的な曲調なんですが、フレーズ的には現在のパット・メセニーさんに近いジャズフレーズを多用しています。CD Time=1:58からの同じ音を弦を変えて連続して奏でるややトリッキーな感じの奏法とか、その後のCD Time=2:07からのクロマティックを見事に連続したフレーズなどはまさにメセニー節です。

5曲目はジ・エピック
ちょっと聴くとソプラノサックスのようなシンセの音でのメロディにシンコペーションを多用したバッキングが絡んだイントロでスタートです。その後は一息ついたようにテンポダウンしての静かなテーマ。

ピアノの綺麗なアルペジオに乗ってゆったりとパット・メセニーさんがメロディを奏でます。そして、その静寂を引き裂くかの様にドラムとベースのきっかけでテンポアップします。

この部分でのベースとピアノの左手低音部分でのユニゾンが更にテンポを加速させます。

メロディはパット・メセニーさんのギターに高音のシンセが重なっているのですが、このイメージはこの後のパット・メセニー・グループでのテーマの奏で方のルーツを聴く感じがします。例えばスティル・ライフ(*)のミヌワノ(68)において、クリアトーンのギターに口笛らしき音が重なってのテーマのような感じですね。

ファーストソロはライル・メイズさん。サンバ調になったリズムに乗って軽快なパッセージを奏でます。かなり速いフレーズの中にもやはり美しさを感じてしまいます。ライル・メイズさんの奏でるメロディは女性的ですよね。まあ大変失礼ですが見た目もそんな感じがしますし・・・。とにかく綺麗です。バックも盛り上がってかなり長尺のソロを聴かせてくれます。

そのままのノリを受けてパット・メセニーさんのソロです。
前半はミュートを使用してサンバ調のリズムを利用したフレーズや細かいフレーズを短く繋いでリズミカルに奏でています。後半になると速い連続したパッセージが頻出してきて次第にメセニー節になって行きます。CD Time=6:15からきっかけを創り始めて、その後でややポリリズム的な同じフレーズの繰り返しからクロマティックに下降して行く所は典型的なメセニー節で個人的には待ってました!と拍手です!

ソロの後少しメロディがあって急な展開があります。少し唐突な感じもするのですが・・・。
それはブリッジ的ですぐにテーマ部分と同じテンポにダウンします。そしてしばらく静かでクラシカルな展開が続いてエンディングの劇的な進行に向かって段々と加速して行きます・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

パット・メセニーさん曰く”ロック的な要素”と言う作品なんですが、ロックと言う感じはあまりしませんね。
確かにビート的には8ビートを基調にしている曲が多く、またメロディもアメリカンロックテイストの曲がありますが、曲のコード進行や激しく変わる展開が多いところはロックと言ってももっとプログレ的な感じがします。さらに一枚目の想い出のサン・ロレンツォより、ごく最近の作品に近い様なドラマティックな展開を持った曲が多いような気がしました。

もうひとつロック的と言うことでみると、ロックバンドのようにバンド色が強い感じがします。
確かに曲の展開などは難しく、それぞれのパターンを連続させていくところはかなり計算されているのですが、そのひとつひとつのパターンの中では実にフリーな感じで、ライブ感とバンド色を感じます。

このあたりを指してロック的な要素ということなのかなと勝手に解釈した次第です。

この時期のパット・メセニーさんはギタリストとしてはあの名作80/81(*)をソロ名義でリリースして、さらに本人が言っている”ECM的なスペーシーなもの”としてライル・メイズさんとウィチタ・フォールズ(*)をリリースしています。

その中での、このグループとしてのこの作品は今後のグループの方向性を指し示し、さらにパット・メセニーさんとしても、ソロ作品とスペーシーな作品とこの作品を連続していくことで、このグループの骨格がかなり明確に決まって行ったのではないか?と推測するのですが・・・。

また、この作品ではシンセサイザーをかなり有効に使用しています。これはご存知、この後のシンクラヴィアやギターシンセへと繋がって行くわけですね。

その意味でも、また楽曲のいろいろなところで現在のパット・メセニー・グループの原型が見え隠れしていると言うところでも、大変興味深い作品と言うことが出来ると想います。

(CD TOTALTIME:35:17 / Walking消費カロリー:141.84kcal)

人気ブログランキングへ  にほんブログ村 音楽ブログ ジャズ・フュージョンへ
アメリカン・ガレージアメリカン・ガレージ
パット・メセニー・グループ パット・メセニー ライル・メイズ

曲名リスト
1. クロス・ザ・ハートランド
2. エアーストリーム
3. ザ・サーチ
4. アメリカン・ガレージ
5. ジ・エピック

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

(*)本文に登場したCD・DVD

想い出のサン・ロレンツォ想い出のサン・ロレンツォ
パット・メセニー・グループ
by G-Tools

スティル・ライフスティル・ライフ
パット・メセニー・グループ パット・メセニー ライル・メイズ
by G-Tools

80/8180/81
パット・メセニー マイケル・ブレッカー デューイ・レッドマン
by G-Tools

As Falls Wichita, So Falls Wichita FallsAs Falls Wichita, So Falls Wichita Falls
Pat Metheny & Lyle Mays
by G-Tools

あとがき
★トラックバック、コメント歓迎いたします。また、このサイトや記事にほとんど関連性の無いコメントやトラックバックは、わたしの判断で削除させていただきますのでお許しください。
★ギター好き・音楽好きの為のサイトも運営しています。お暇なら遊びに来てください。
>>>ギターの響き・ソロギターを中心とした”ギター好き・音楽好き”のサイト

2007年09月27日

トゥー・トゥー/フライド・プライド
two,too/FRIED PRIDE

two.too

今日は風の強い一日でした。風が強い時には追い風だと丁度耳が風除けになってwalkingをしながら音楽を聴いていても特に問題はないのですが、向かい風になるとこれが風の音がノイズになってけっこう大変なんです。とは言ってもそんな時はより集中して聴く事が出来ると言うメリットもあるのですが・・・。と言うことでフライド・プライドトゥー・トゥーwalkingしました。


フライド・プライドの5枚目の作品になります。またこの作品の前作ザッツ・マイウェイ(*)はマーカス・ミラーさんやマイク・マイニエリさんなどとの共演の海外録音でしたが、この作品は本来のフライド・プライドのギターと歌のデュオと言うスタイルです。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

1曲目はキッス・オヴ・ライフ
ギターの横田明紀男さんのハーモニクス奏法から低音弦をベースのスラップのように弾く奏法でスタート。かなりパーカッシブな演奏です。そしてヴォーカルのShihoさんの囁くような歌・・・。ミディアムテンポで最初の曲からムーディな雰囲気です。
2人のユニット・・・と想っていたところ、サビの部分でかなり厚いコーラスが・・・。また後半にはパーカッションも入ってきます。もともとが2人のユニットにパーカッションが入ったスタイルだったようですので、これもファン周知の演奏と言うことですね。
横田明紀男さんはゴダンと言うカナダのギターを使用しています。このギターは基本的にはエレクトリックなんですが独特の構造を持っていてアコースティックに使用できると言うものです。ここではそのゴダンのスチール弦のギターを使用している様です。実に良い音ですね。

2曲目はパート・タイム・ラヴァー
ご存知スティービー・ワンダーさんの曲。ヴォーカルのShihoさんが大好きと言うことでの選択でしょうか。
横田明紀男さんが今度は同じゴダンのナイロン弦のギターでファンキーにバッキングです。好きなアーティストと言うことでノリノリのShihoさんの歌を聴く事ができます。
それにしても歌の上手いシンガーだと想います。この2曲を聴いただけでもその実力がかなり解ります。歌に抑揚があって更に声質を微妙に変えながら豊に表現しているところは、日本人には珍しい力のある方だと想います。CD Time=3:01からのフェイクなどは絶妙な音程とアーティキュレーションで聴かせてくれます。

3曲目は愛のプレリュード
カーペンターズの曲で、しっとりしたバラードに仕上ています。横田明紀男さんのギターも今までのパーカッシブな奏法ではなくてノーマルなスチール弦でのアルペジオです。
この曲はメロディの巾が大きくなくて、どちらかと言うと中音あたりでのメロディラインです。この位の曲のキーが実にShihoさんは良いですね。声がもともと太く、そしてハスキーですので、ものすごく自然で良く合っています。テンポの良い曲ももちろん良いのですが、このバラードはけっこう肝!です。

4曲目はアイ・ワナ・ビー・ラウド・バイ・ユー
この曲はご存知マリリン・モンローさんの「お熱いのがお好き」でのナンバー。この映画、実は大好きなんですがその話はまた後日にして、ここではマリリン・モンローさんの様な可愛らしさと言うよりはもう少し妖艶な感じでShihoさんは歌っています。やはり前の曲と同じでキーが狭いメロディなのでこれも良く合っていてなかなかです。

5曲目はマイ・フェイバリット・シングス
この曲も映画「サウンド・オヴ・ミュージック」で有名な曲です・・・と言うかジャズファンならばジョン・コルトレーンさんの名を出すのが先でしたね。
曲の持っている少しダークな感じを上手く出しているギターアレンジです。ここでもShihoさんは絶妙なニュアンスと囁きヴォイスで圧巻の歌を聴かせてくれます。
CD Time=1:57からはスキャットのインプロビゼーションです。かなり高い音まで絶妙なラインを唸っています。続いての横田明紀男さんのソロは単音のパッセージに上手くコードを絡めながらジャズラインを奏でています。

6曲目は雨の日と月曜日は
この曲もカーペンターズの曲。スケールの大きい歌い方で朗々と歌い上げています。横田明紀男さんのソロは得意のパーカッシブな奏法を使いつつも、メロディアスなラインを外さず曲のイメージを大切にしたソロです。

7曲目はバードランドの子守唄
ジョージ・シアリングさんの名曲です。ここではベースの4ビートを低音で奏でつつ和音を入れると言うジャズスタイルのギターをバックに、ジャズ的な歌い方をShihoさんはしています。この辺りはかなり器用さも感じます。
中間部のスキャットソロではピアノとユニゾンになります。Shihoさんはもともとクラシックピアノを学んでいたそうなので多分本人だと想いますが、ここでは最低限のメロディだけ単音でユニゾンしています。
この辺りの演出は少し理解できないのですが、多分ジャズ、特にスウィングジャズ的な雰囲気が欲しかったのかな、と想います。でも聴いている限り、スキャットだけで十分ジャズの少し古びれた雰囲気は出ているのにちょっと残念ですね。ピアノは不要だったのでは・・・。
横田明紀男さんのソロは今までの中では一番ジャズらしいソロです。もともとキャリアの豊富なギタリストですのでこの辺りはお手の物と言う感じで、ソロギターにも関わらず単音ラインと和音とランニングベースラインを上手くミックスしてスウィングしています。

8曲目はウィル・ビー・トゥゲザー
この曲はスティングさんの曲です。ギターは2小節でワンパターンのフレーズを繰り返します。このギターのパターンに絡んでShihoさんがハミングをするのですが、これが実に妖艶でセクシーさを感じます。
そうかと想うとサビの部分ではかなりファンキーな歌い方でソウルフルに盛り上げます。このギャップも含めて実に肝!です。
CD Time=1:54から横田明紀男さんがまるでスラップベースのようなパターンを演奏して、Shihoさんがその合い間を縫ってインプロビゼーションをする掛け合いの部分は、2人の息が実に合っていてこれまた絶妙です。

9曲目はフィール・ライク・メイキン・ラヴ
ロバータ・フラックさんのヒット曲です・・・と言うかジャズ・フュージョンファンならばジョージ・ベンソンさんの名を出すのが先でしたね。
スタートは静か目にギターのアルペジオから入り、囁くように歌が始まります。3コーラス目から今度はボサノバのリズムになり盛り上がります。もちろんボサノバのギターパターンも横田明紀男さんは絶妙な上手さがあります。Shihoさんのボサノバと言うかR&Bテイストの歌を聴くことができます。

10曲目はこの素晴らしき世界
これはご存知、ルイ・アームストロングさんの曲。先ほどからバラードでしかも音域の比較的狭く、低めの曲が実に良いと想うShihoさんの歌ですが、これまた良いですね。時にソウルフルに時に囁くように・・・。
また地味にそれを盛り上げているギターが良い味です。ものすごく優しい気持ちにさせてくれる名演だと想います。

11曲目はリオ・デ・ジャネイロ・ブルー
リチャード・トーランスさんの曲。マイナー調のボッサのリズムでギターを奏でます。ここでのShihoさんは少し引きずるような歌い方をしています。それがまた曲調に良く合っています。更にヴォーカルに、さり気ないのですがかなり壮大な感じのするリバーブが掛かっています。Shihoさんが音を切ったりしたちょっとした瞬間に良く聴こえますが、実に効果的です。

12曲目はディギット!
この曲は唯一のオリジナルです。かなりアップテンポで激しくソウルフルな曲です。今まで曲がけっこう計算されているようなアレンジだったのですが、この曲が一番ライブ感のある即興性のある曲です。
CD Time=1:45からギターとヴォーカルの掛け合いになります。リードするのは横田明紀男さんですが、Shihoさんは実に正確な音程で追っかけています。途中には、かなり音の取り難いようなフレーズもありますが、これはアドリブなのか、事前にある程度アレンジされていたのか解りませんが・・・。
そんなことはどちらでも良い!と想わせてくれるグルーヴがあり、とにかく聴き所満載です。

13曲目はベイビー・アイ・ラブ・ユア・ウェイ
この曲はピーター・フランプトンさんの曲。この曲では横田明紀男さんのアルペジオが実に必要最低限と言う奏で方でShihoさんのヴォーカルをサポートしています。ですからより歌の表現力を堪能することができます。
さらに極めつけとしてエンディング部分ではハンドクラップとコーラスが入り、ゴスペルの様なテイストになります。このようなゴスペル的な歌い方も聴かせてくれます。

14曲目は虹の彼方へ
説明不要の映画「オズの魔法使い」の曲です。しっとりとしたギターと歌を聴かせてくれます。後半にストリングスが入ってくるのですが、これも個人的にはどうかなと・・・。かなり綺麗なストリングスアレンジと録音でけっこう良いのですが、この部分だけやはり雰囲気が大分違います。そのまま2人でしっとりエンディングでも良かったのかなと想いますが・・・いかがでしょうか。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

とにかくShihoさんのヴォーカルは表現力が豊で、声質もかなり自在に操れる感じのシンガーではないかと想いました。
このようなある意味、底力を持ったシンガーはなかなか日本人ではいないような気がします。ただ、年齢的なキャリアと言うか、オーラみたいなものが少し足りないかと・・・。でも期待できます。と言うかかなり期待したいシンガーです。

ギターと歌と言うユニットは考えてみればものすごくシンプルなユニットで、それこそフォークソングに始まってジャズまで幅広く奏でられています。でもその分ギターは難しく、フォークソングやポピュラーソングなら良いですがジャズ系になるとただカッティングをするだけでは当然物足りないのは言うまでもありません。アドリブパートもありますし・・・。

その意味ではギターのテクニックが非常に良く出るフォーマットです。
例えばタック&パティ(*)のような特殊なギター奏法を使いながらも絶妙なコンビネーションを聴かせるユニットやユニットではありませんが、ジョー・パスさんとエラ・フィッジジェラルドさんのイージー・リヴィング(*)と言うこれぞジャズギター正統派ヴォーカルバッキングと言う演奏もあります。

これらに共通するのはギターテクニックと言うのは奏法的なことのみならず、いかにシンガーを気持ちよく歌わせることが出来るか?と言うテクニックとも言えます。

出すぎず、それでも歌に絡み、さらにソロパートではアドリブを奏で、そしてシンガーを惑わせない正確なコードやベースラインを奏でテンポをキープする・・・。
またこれは逆も当然真で、シンガーは音程や表現を含めて、楽器が少ない分ごまかしが効かないわけですね。

抜群のギターテクニックの上で安心して伸びやかに歌うShihoさんと見守るような横田明紀男さんのフライド・プライドは、かなり個性的で素敵なユニットだと想います。今後どのように活動して行くのか非常に楽しみです。

(CD TOTALTIME:54:12 / Walking消費カロリー:217.88kcal)

人気ブログランキングへ  にほんブログ村 音楽ブログ ジャズ・フュージョンへ
two.tootwo.too
Fried Pride

曲名リスト
1. キッス・オブ・ライフ
2. パート・タイム・ラヴァー
3. 愛のプレリュード
4. アイ・ワナ・ビー・ラヴド・バイ・ユー
5. マイ・フェイヴァリット・シングス
6. 雨の日と月曜日は
7. バードランドの子守唄
8. ウィル・ビー・トゥゲザー
9. フィール・ライク・メイキン・ラヴ
10. この素晴らしき世界
11. リオデジャネイロ・ブルー
12. ディギット!
13. ベイビー・アイ・ラヴ・ユア・ウェイ
14. 虹の彼方に

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

(*)本文に登場したCD・DVD

That’s My WayThat’s My Way
Fried Pride

by G-Tools

タック&パティ・ベスト~アズ・タイム・ゴーズ・バイ~タック&パティ・ベスト~アズ・タイム・ゴーズ・バイ~
タック&パティ タック・アンドレス パティ・キャスカート

by G-Tools

Easy LivingEasy Living
Ella Fitzgerald & Joe Pass

by G-Tools

あとがき
★トラックバック、コメント歓迎いたします。また、このサイトや記事にほとんど関連性の無いコメントやトラックバックは、わたしの判断で削除させていただきますのでお許しください。
★ギター好き・音楽好きの為のサイトも運営しています。お暇なら遊びに来てください。
>>>ギターの響き・ソロギターを中心とした”ギター好き・音楽好き”のサイト

2007年09月25日

ウルトラマンジャズ/布川俊樹プロジェクト

ウルトラマンジャズ

今日は中秋の名月と言うことで、秋も半ば・・・でもついこの前までは本当に暑かったですね。名月にちなんで宇宙よりの使者を感じる・・・かどうか解りませんが布川俊樹プロジェクトウルトラマンジャズwalkingしました。


簡単に言うと、ウルトラシリーズのいろいろな曲をジャズにアレンジして演奏するという企画物です。コテコテのジャズファンであればあまり手を出さない、いわゆる色物とも言われているこの手の企画はたくさんありますが、この作品は果たして色物なのか・・・ジャズなのか・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

1曲目はウルトラマンの歌
布川俊樹さんはギタリストなんですが、いろいろなジャズの教則本や連載などがあって理論などにも強い方です。また、ソロギターのアレンジなどもたくさんしていて、実は個人的に大好きなギタリストなんです。その布川俊樹さんが全ての曲をアレンジしたプロジェクトが本作と言うわけです。

この曲は鳴く子も黙る!TVの前で固まる!懐かしさに涙が出る!言わずと知れた空想特撮シリーズ・ウルトラマンのオープニングテーマ。
イントロのブラスが段々に重なって行くところは、布川俊樹さんのギターと小池修さんのサックスを重ねながら他の楽器が絡むという構成。そしてボサノバのリズムへ。布川俊樹さんのオクターブ奏法でテーマが奏でられます。
もともとの曲がいわゆる”どメジャー”ですので、この明るさは聴いていても少し恥ずかしい感じもします。このままの雰囲気でソロに入ったら、そのまま”どメジャー?”と想いきや、ソロはアドリブ用にコード進行を変えてありましたので、この部分は普通のジャズボッサ。
ソロは布川俊樹さん、小池修さんの順。両人とももちろん日本のジャズ界では実力者ですので良いラインを展開しています。特に後半の2人の掛け合いは聴き応えがあります。

2曲目はウルトラセブンの歌
香取良彦さんのヴァイブラフォンと布川俊樹さんのギターから静かに始ります。この曲で一番と言っても良いキャッチーな部分はご存知「セブン・セブン・セブン!」と3回連呼する部分。この部分はヴァイブラフォンで実にさりげなく織り込んでいます。上手いアレンジだと想います。
テンポが良くてややダークなイメージで曲は進みます。テーマは布川俊樹さん。時折オクターブ奏法をはさみつつ絶妙なアーティキュレーションで奏でます。そして2コーラス目は香取良彦さんのヴァイブでのテーマ。こちらもなかなかお洒落な感じに仕上がっています。
ファーストソロは布川俊樹さん。ナチュラルに歪んだ音で、スケールを重視した教則の様なソロです。
次ぎは香取良彦さん。ヴァイブの音はそれ自体ですでにお洒落な感じがします。もちろんそこに絶妙なジャズラインが絡むので高級感も漂っています。

3曲目は特捜隊の歌
果たしてどんな曲?と想ってしまったのですが、曲が始ってもなかなか原曲を想いだせずにいました。ヴァイブの実に綺麗なメロディからスタートするジャズワルツに仕上がっています。サビ過ぎにやっと聴いたことのあるメロディ・・・想い出しました。ほぼ原曲のイメージは消えています・・・。そう想って今一度初めから聴きなおしてみると確かにあの勇壮な科学特捜隊の出陣などに使われていた曲でした。
ファーストソロはベースの納浩一さん。ワルツの3拍子に上手く乗って曲のイメージを損なわないようにリリカルに奏でています。
次ぎの布川俊樹さんのソロを受けてピアノの福田重男さんのソロです。決して派手では無いのですが、和音を上手く使用した存在感のあるソロです。

4曲目はウルトラマンレオ
実は私、大の自称ウルトラフリークなんです・・・。でもこだわりがあって、あくまでもウルトラQから帰ってきたウルトラマンのブレスレッドを受け取る前まで・・・なんです。理由はいろいろありますが、多分ウルトラネタでブログをひとつ開設できるくらい話し始めたら止まらない恐れがあるので、これはまたの機会にします。と言うことでウルトラマンレオは全くと言って良いほど知りませんので当然この原曲も全く解りません。
雰囲気は少しパット・メセニー・グループが入っている?ようなアレンジです。テーマもなかなかカッコ良いです。
聴き所は福田重男さんのソロ。最初はテンポダウンしたところで静かに、静かに入って行きます。雰囲気はライル・メイズさん的と言えば言いすぎかも知れませんが・・・。中盤から後半納浩一さんの怒涛のランニングベースが始るとかなりヒートアップして行きます。
エンディンソロの小池修さんがソプラノサックスで今までの疾走感を爽やかな感じに変えるように奏でてエンディングです。

5曲目はウルトラQのテーマ
あのおどろおどろしいギターとベースのユニゾンで著名な曲。イントロは各人の楽器で可能なおどろおどろしさを演出しています。その中でも一番それらしいのが小池修さんのバリトンサックス。「バゥ!」とひと吹きするだけでウルトラQの世界が蘇ってきます。
イントロダクションが終わってドラムの岩瀬立飛さんのリズムがスタート。そしてベースとギターのあのライン。これはもうほとんど原曲のまま。でも考えて見たらもともとジャズ的な曲ですよね。
テーマはバリトンサックスです。原曲も確かサックスでしたね。
ソロはマイナーのブルース進行。ファーストソロは布川俊樹さん。
マイナーですので想いっきりアウトフレーズを連発していて、ジョン・スコフィールドさんのようです。音色も似た音を使用しています。
続いて香取良彦さんのヴァイブ。このソロのバックからかなり岩瀬立飛さんのスネアワークが暴れ出します。そこに納浩一さんも果敢に絡んできて、ちょっと聴くとドラムのソロの様子。その後で本当のドラムソロが入りますが・・・。かなり細かいスネアワークが実に技巧的ですね。

6曲目はMATチームのテーマ
福田重男さんのソロから始まるブラシワークのリリカルなピアノトリオのバラードです。この曲も原曲のイメージは無く、ごく普通のジャズバラードに仕上がっています。
テーマは納浩一さん。そしてサビ部分の福田重男さんのピアノが綺麗です。作品全体の中ではかなり異質な感じ、似合うのは少なくてもウルトラではなくてお酒・・・と言う感じ。

7曲目は進めウルトラマン
この曲もタイトルだけでは良く解りませんでしたが、聴けば”アレか!”と想い出します。ベースとピアノの低音がユニゾンで短いフレーズを奏でる中、かなりアップテンポで演奏されます。
テーマは小池修さんのサックス。メロディはまさにそのままなんですが、先のユニゾンとコードがカッコ良いのであの”どメジャー”な明るさは全くありません。むしろ鬼気迫る感じです。
ファーストソロは福田重男さん。このバックの納浩一さんのランニングベースがものすごいビート感で全体を強烈に牽引していきます。つられて福田重男さんも熱いソロを展開しています。
次ぎの小池修さんのソロはドラムとの対戦。デュオになります。なかなか激しいインタープレイを繰り広げます。小池修さんはそんなに聴いたことは無いのですが、実に上手いミュージシャンです。このソロでもかなりメロディアスで抑揚のあるジャズラインを奏でています。
この曲がこの作品でベストテイクだと想います。布川俊樹さんは未参加の曲なんですが・・・。でも原曲のメロディをほとんど変えないにも関わらず、この様にカッコ良くアレンジされているのは布川俊樹さんの力ですね。

8曲目は帰ってきたウルトラマン
布川俊樹さんのソロギターです。さすがにソロギターアレンジをたくさん手がけているだけあって実に見事にアレンジされています。あの曲がこんなにムーディーでリリカルなソロギターに生まれ変わると言うのは恐るべし!です。

9曲目はウルトラマンの歌(リプライズ)
こちらのテイクは1曲目のボサノバとは違ってスウィングジャズ的なアレンジになっています。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

今月このプロジェクトのライヴ作品(*)がリリースされました。その前には帰ってきたウルトラマンジャズ(*)と言う作品もリリースされていますので、この作品と合わせて全部で3作品になったわけです。
今回私が聴いたのはもちろん初回プレス盤。ですからアマゾンで紹介されている別テイクは入っていません。これもどうかと想いますけど・・・。

このCDの録音はジャズらしく、マイク2本だての一発録りだそうです。
ギターの布川俊樹さんとベースの納浩一さん、そしてピアノの福田重男さんは実は最近の日本のジャズミュージシャンの中では好きな3人で、3人ともアレンジや理論に精通していると言うミュージシャンです。

この3人だけではなくメンバー全員そうなんですが、実に上手いんです。テクニックもインタープレイも。またアレンジも含めて。

でもそれはどうしても、模倣的と言うか教則的と言うか・・・。日本人の手先の器用さが滲み出ていると言うか・・・。

ワンフレーズを聴いてもまさにジャズの教科書的なフレーズで一聴素晴らしいのですが、例えばセロニアスモンクさんの”いち打”だったり、マイルス・デイビスさんの”ひと吹き”だったり・・・そう言った巨匠のオリジナリティの方が、たった1音でも妙に説得力があったりしますよね。まあ比較するのもどうかと想いましたが・・・。
もっと強烈な個性が出てくるともっと楽しみなミュージシャンのプロジェクトだと想います。

と言うことで、この作品は色物だったのか・・・ジャズだったのか・・・。
結論は、普通にジャズ作品として十分聴くに耐えることができる作品です。
でも、コテコテのジャズファンの方々は私も含めて、頑固な方が多い?ので
ウルトラマンの曲ゥ、色物か?
って想われるかも知れませんが、ここは機会がありましたら、黙って聴いて見てくださいませ。
多分
普通のジャズ作品じゃん!
って想っていただけると想いますが・・・。

でも逆にここがポイントで、あくまで”普通のジャズ”なんです・・・。
このニュアンス、お解かりいただけますか?

(CD TOTALTIME:54:52 / Walking消費カロリー:220.56kcal)

人気ブログランキングへ  にほんブログ村 音楽ブログ ジャズ・フュージョンへ
ウルトラマンジャズウルトラマンジャズ
布川俊樹プロジェクト 布川俊樹 小池修

曲名リスト
1. ウルトラマンの歌
2. ウルトラセブンの歌
3. 特捜隊の歌
4. ウルトラマンレオ
5. 「ウルトラQ」のテーマ
6. MATチームの歌
7. 進め!ウルトラマン
8. 帰ってきたウルトラマン
9. ウルトラマンの歌(リプライズ)
10. ウルトラセブンの歌(別テイク)
11. 特捜隊の歌(別テイク)

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

(*)本文に登場したCD・DVD

Noimage-amazonに画像がありません・・・ウルトラマンJAZZ~LIVE~ウルトラマンJAZZ~LIVE~
布川俊樹UJQ(ウルトラマンジャズ・クァルテット) 布川俊樹 福田重男

by G-Tools

帰ってきたウルトラマンジャズ帰ってきたウルトラマンジャズ
布川俊樹プロジェクト 布川俊樹 新澤健一郎

by G-Tools
あとがき
★トラックバック、コメント歓迎いたします。また、このサイトや記事にほとんど関連性の無いコメントやトラックバックは、わたしの判断で削除させていただきますのでお許しください。
★ギター好き・音楽好きの為のサイトも運営しています。お暇なら遊びに来てください。
>>>ギターの響き・ソロギターを中心とした”ギター好き・音楽好き”のサイト

2007年09月24日

ルーム335・ラリーが噛んだ小指が痛い!/Column

前回、前々回とラリー・カールトンさんの夜の彷徨を聴いて2回に渡っての長文のレビューとなった訳ですが、それだけ想い入れも強い作品なんです。

特にルーム335と言う曲はギター人生の中でも別格な想い入れがあります。
今回はレビュー上では書きませんでしたが、改めて聴くと完成度が高すぎ・・・と想いました。以前のインタビューでスティーリー・ダン滅びゆく英雄の名演奏のソロがパンチインして録音しているということを読みました。
ですから今回聴いて、このルーム335もかなり継ぎはぎだったのかな・・・と。
でも楽曲の完成度と言うプロデュース面から見ると、それも解るし、それもたいした問題ではないな・・・と想ったわけです。

でも、このルーム335はやはり名演!
当時、何気にエアチェックをしていてカセットテープに録音しました。
もちろんロック少年でしたので、あまり聴かずとりあえずそのまま・・・。
ある日、当時買っていたヤング・ギターと言う雑誌にコピー譜が・・・。
聴いた感じが超絶の速弾きでは無いように想えたので何気にコピー・・・
でも上手く弾けなかったんです・・・。

ロックのフィンガリングは当時はオルタネイトピッキングと言うアップダウンを繰り返す奏法が主流。
また、当時のロックフレーズは今ほど多様化していなくて、リッチ―・ブラックモアさんやジミー・ペイジさんに代表されるように
例えば、16分音符でもひとつの弦で
「1弦・1弦・1弦・1弦・・・」とか
「1弦・1弦・2弦・1弦・・・」のような弾き方が多かったのです。
でもこのルーム335で出会ったのは、特にサビパターン部分の
「1弦・2弦・2弦・3弦・・・」とか
「4弦・3弦・2弦・2弦・1弦・2弦・1弦・2弦・・・」とか
弦が他弦に渡って飛ぶんです!

さらに左手の小指の使い方が重要で
絶対的に左手の小指を鍛えないと成立し得ないフレーズなんです。
これはロック少年にはきつかった・・・。

ここで鍛えた為かわかりませんが
成長期に左手の小指はかなりの運動を強いられたので
右手の小指に比べると、今でもはるかに長くそして太いんです。

久しぶりにこの曲を聴くとやはり弾いて見たくなるのが心情で・・・弾いて見ました。
これが覚えているんですね・・・かなり弾いていないのに・・・。
もちろん細部ではおぼつかないところはありますが・・・。
このような曲はあまりなくて、この曲の他にはディープ・パープルハイウェイ・スターバーンでのリッチ―・ブラックモアさんのソロくらいです・・・。

でも久しぶりに弾くとその当時小指がかなりきつかったのを想い出します。
そして小指の痛みも想いだされて・・つい懐かしく小指をさすってみたり・・・。
「ラリーが噛んだ小指が痛い・・・」って洒落にもなりませんが・・・。

数年したらまたじっくり聴いて見たいと想います。
そして弾いて見たいと想います。
その時に果たして弾けるかどうか、覚えているかどうか・・・。

でも作品自体は多分新しい発見や感動を与えてくれるのではないかと想います。

人気ブログランキングへ  にほんブログ村 音楽ブログ ジャズ・フュージョンへ
夜の彷徨(さまよい)夜の彷徨(さまよい)
ラリー・カールトン グレッグ・マティソン ポーリニョ・ダ・コスタ

曲名リスト
1. ルーム335
2. 彼女はミステリー
3. ナイト・クロウラー
4. ポイント・イット・アップ
5. リオのサンバ
6. 恋のあやまち
7. 希望の光
8. 昨日の夢

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
あとがき
★トラックバック、コメント歓迎いたします。また、このサイトや記事にほとんど関連性の無いコメントやトラックバックは、わたしの判断で削除させていただきますのでお許しください。
★ギター好き・音楽好きの為のサイトも運営しています。お暇なら遊びに来てください。
>>>ギターの響き・ソロギターを中心とした”ギター好き・音楽好き”のサイト

2007年09月22日

夜の彷徨/ラリー・カールトン PART2
LARRY CARLTON/LARRY CARLTON

夜の彷徨(さまよい)

昨日はあまりにも長くなってしまったので
続きを本日アップします。まさに懐かしいレコードで言うところのA面、B面と言う感じですね。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

5曲目はリオのサンバ
イントロのグレッグ・マティソンさんのエレピのフレーズが印象的な曲です。このイントロの部分ではラリー・カールトンさんのフェードアウトするかのように音量をコントロールしたバッキングの妙技を聴くことができます。
テーマは今までの曲とは少し違った感じの音色です。今まではテーマ部分とソロ部分の音質が明らかに違うと言う演出をしていますが、どちらかと言うとそのソロの音色に近い音色でのテーマです。実際にその後のソロも繋がって弾いているような感じですので、もしかしたら一発録り?とも想えるライヴ感を感じます。さらに今まであまり目立っていなかったのですが、ポウリ―ニョ・ダ・コスタさんのパーカッションプレイが更にそれを感じさせてくれます。
ソロは前半はラテンフレーバーを感じさせてくれるリズムやフレーズで展開して行きます。途中でコードが展開するところのフレーズの繋ぎ方が見事ですね。
そしてCD Time=2:24からのサビのコード進行に入るとアウトな音を使ったフレーズに耳が固まります。CD Time=2:30での音使いはグッ!とくるものがあります。さらにそれを受けてすぐさまエイブラハム・ラボリエルさんのおかずが、たった3音なんですが実に効果的でまさに肝!です。
ソロのエンディング部分ではロックの代表的なチョーキングフレーズが飛び出しますが、そのフレーズのまとめ方がジャズ的で次ぎのグレッグ・マティソンさんのソロへ繋げています。
またソロに耳が集中するのですが、このソロでのギターのバッキングは左がオーソドックスなバッキングで右が単音を使ったミュート奏法。よく聴いていると実に細かくまたそれ自体がメロディアスだったりしていて感動します。
ゲレッグ・マティソンさんのソロの後はエイブラハム・ラボリエルさんのスラップと言うかギターのように掻き鳴らし、叩きまくるお得意のソロを聴くことが出来ます。このノリはエイブラハム・ラボリエルさんならではですね。
テーマへ戻ってからエンディングは静かにイントロのテーマを繰り返して行きます。ここで左右のギターのロングトーンがあります。しかも極静かに、消えるか消えないかのような音で・・・。これは音に揺れを創るビブラートと言うテクニックを繰り返しています。コツを掴むとある程度はずっと音を出していることが出来るのですが、この様な小技を使うところは心にくいテクニックです。

6曲目は恋のあやまち
この曲もラリー・カールトンさんのヴォーカルもの。かなりハードな展開を予想させる前半に対してサビ部分の綺麗で優しい感じの対比が面白い曲です。
ギターは所々でロック・ブルース調のやや激しいプレイを聴かせてくれます。エンディング部分でのギターソロはチョーキングオンパレード!です。特にCD Time=3:40のフレーズはトレモロアームを使用しているような感じのアーティキュレーションの絶妙さがあります。
そう言えば、ジャケットのスペシャル・サンクスの部分に一時ラリー・カールトンさんがメインにしていたバレー・アーツギターのクレジットがあります。もしかしたらこの曲はES-335ではなくてトレモロ・アームの付いたヴァレー・アーツのギターでの演奏でしょうか?そう言えば音が違うような違わないような・・・。

7曲目は希望の光
ライヴで御馴染みのシャッフル・ナンバーです。コード進行がそのままブルース進行ですのでまさにラリー・カールトンさんは水を得た魚のようにイキイキとフレーズを奏でます。続くグレッグ・マティソンさんのオルガンのソロもファンキーで良いですね。このソロに左チャンネルでしかも極小さな音でラリー・カールトンさんがフレーズを絡めてソロを弾いている所はちょっと可愛い感じがします。後半もノリノリの展開でそのままエンディングになだれ込みます。そしてギター3本が残るところはカッコ良い演出ですね。

8曲目は昨日の夢
優しいけど切ない感じのエレピのイントロからスタート。テーマはクリアなトーン。リリカルに奏でます。でもクリアなトーンとは言っても実はナチュラルに歪んだ音。それを絶妙なピッキングテクニックなどでコントロールをしているわけです。また、これはエフェクト的な歪みでは出来ないギターアンプ、しかも真空管アンプのなせる技でもあります。真空管アンプは小さい音だとクリアな音で大きくすると強烈に歪ませることが出来ます。
バラードでのラリー・カールトンさんのプレイは本当に歌っていると言う感じがします。実にリリカルで身悶えしそうな絶妙なニュアンスが本当に肝!です。もうこうなってくると多くは語れません。ただ黙って聴くのみ・・・と言う心境になってきます。
そして静かな中で名盤がエンディングを向かえます・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

久しぶりに聴き終えた感想はやっぱりいい!
やや興奮気味に書き綴りましたので少々あちらこちらに話が飛んでいたりしますのでお許しください。
またこれ以上の細かいレビューはやはり今更ですね。この作品の時代における重要性は、私が言うまでもありませんし・・・。

jazzLife別冊のJAZZ GUITAR 2003の中にラリー・カールトンさんのインタビューがあります。その中でこの作品に関する記事を少しご紹介させて頂きます。実に興味深い、いろいろな出来事が重なっているんです。

ひとつはルーム335が当初ミシェル・コロンビエさんのミシェル・コロンビエ・フューチャーリング・ジャコ・パストリアス(*)と言うアルバムの為の書き下ろしだったと言うこと。
さらにその作品がラリー・カールトンさんとのデュエット作品(共同名義)の予定だったこと。
でもそのレコーディング中にワーナーとソロ契約をして急遽、共同名義を取りやめてギタリストとして参加することにして、ついでにルーム335もその作品には提供しないで引き上げたこと。

そしてクルセイダーズを脱退したのがギターを弾くことに疲れてプロデューサーとして音楽活動をしたかった理由だと言うこと。
さらにそのギター浪人時代にあくまでも遊びで、ジェフ・ポーカロさん、ジョー・サンプルさん、ロバート”ポップス”ポップウェルさん、グレッグ・マティソンさんなどとクラブで演奏をしていた時にCBSの人が聴きに来てソロ作品の製作を持ち出されたこと。
さらにさらに、CBSが、プロデューサーになりたくてセッションギタリストをやめたラリー・カールトンさんにセルフプロデュースをさせなかったために契約が白紙になったこと。
そしてラリー・カールトンさんが自らワーナーにデモテープを持って行ってセルフプロデュースのOKとともに契約してリリースに至ったこと・・・。

もしそのままミシェル・コロンビエさんの作品に入っていたら、セルフプロデュースではないので全く違う楽曲になっていたかも知れませんね。
さらに名演は生まれたかも知れませんが
名盤は生まれなかったかも知れません。

いくつもの出来事とタイミングが重なって生まれた名盤。
もしフュージョンの神様が居るとすれば実に劇的で憎い演出!
でもその演出に感謝!感謝!です。

(CD TOTALTIME:41:37 / Walking消費カロリー:167.3kcal)

人気ブログランキングへ  にほんブログ村 音楽ブログ ジャズ・フュージョンへ
夜の彷徨(さまよい)夜の彷徨(さまよい)
ラリー・カールトン グレッグ・マティソン ポーリニョ・ダ・コスタ

曲名リスト
1. ルーム335
2. 彼女はミステリー
3. ナイト・クロウラー
4. ポイント・イット・アップ
5. リオのサンバ
6. 恋のあやまち
7. 希望の光
8. 昨日の夢

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

(*)本文に登場したCD・DVD

Noimage-amazonに画像がありません・・・
ミシェル・コロンビエ・フューチューリング・ジャコ・パストリアス
ミシェル・コロンビエ・フューチューリング・ジャコ・パストリアス
ミシェル・コロンビエ・フィーチャリング・ジャコ・パストリアス ミシェル・コロンビエ ジャコ・パストリアス

by G-Tools

あとがき
★トラックバック、コメント歓迎いたします。また、このサイトや記事にほとんど関連性の無いコメントやトラックバックは、わたしの判断で削除させていただきますのでお許しください。
★ギター好き・音楽好きの為のサイトも運営しています。お暇なら遊びに来てください。
>>>ギターの響き・ソロギターを中心とした”ギター好き・音楽好き”のサイト

夜の彷徨/ラリー・カールトン PART1
LARRY CARLTON/LARRY CARLTON

夜の彷徨(さまよい)

今日は暑かったです。お彼岸だと言うのに・・・。でも風は爽やか、秋の風。そんな爽やかなムードをより爽やかにしてくれる名盤ラリー・カールトンさんの夜の彷徨walkingしました。


FUSION MASTERPIECE 1500のラインナップでもトップを飾っている言わずと知れた名盤中の名盤。今更レビューも少し恥ずかしい気がしますが、このシリーズの作品をいろいろレビューした中でやはり外すことができません。今までに数100回・・・は大げさにしても、一番聴いた作品ではないかと想います。特に1曲目のルーム335については、数1,000回・・・は大げさにしても、家族・友人・親族の両手、両足の指の数では納まらないくらいは聴いた気がします・・・。今頃気がついたの?って言われてしまうこともあるかも知れませんが、新たな発見があれば嬉しいですね。そんな期待も込めてwalkingスタートです!

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

1曲目はルーム335
初めてこの曲を聴いた時にはまだロック少年でした。ですから最初はあまりすごさがわからず”お洒落”くらいにしか想っていなかったのですが、何気にギターコピーして見てびっくり。これが難しいのなんのって・・・。また、ロックにはあまりなかったmaj7と言うコードが新鮮でした。
そのDmaj7と言うコードからスタートです。有名なこのイントロはご存知スティーリー・ダンペグと言う曲がモチーフ。
ストリングスの駆け上がりラインと同時にドラムがインします。ドラムはジェフ・ポーカロさん。少し跳ねたリズムのハイハットとバスドラのタイミングが絶妙ですね。
ラリー・カールトンさんのナチュラルに歪んだ音でテーマです。このテーマは今までギターにエフェクトをかけてあの独特の厚みとサウンドを創っていたと想っていましたが、実際はギター2本で弾いています。その2本の微妙なアーティキュレーションが見事に揃っているために1本に聴こえたのですね。
サックスでもピアノでも多分調子はずれになってしまいそうな、まさにギターの為のこのテーマは、一聴簡単そうなフレーズなんですが、実はギターのチョーキングやスライドと言う小技が絶妙にミックスされていてこの雰囲気を出すのはかなり難しいのです。
そしてソロ。ダブルノートチョーキングから入る前半は絶妙なチョーキングの嵐。見事なニュアンスで引きつけられます。CD Time=1:53の駆け上がりフレーズは、その次ぎの4度上がったコード進行にスムーズに繋がるフレーズで、更にCD Time=2:01のフレーズは4度下がって元に戻るためのフレーズ。見事です!
CD Time=2:12からのサビのコード進行では16分音符を用いた速いパッセージが連続する聴き所。一聴簡単そうなんですが、これが弦が飛び飛びになっていてかなり難しいフレーズ。当時ロック少年の私は
楽勝!と想ってコピーに望んで、見事砕け散ったフレーズです。改めて聴くと音の選択が見事です。更にそれが歌うフレーズになっているのが更に見事。
例えばCD Time=2:18はジャズで言うところのⅡ―Ⅴ―Ⅰと言う定番のコード進行でつい定番フレーズを弾いてしまいがちなんですが、実に個性的でしかも前後のフレーズとの連続性と一貫性があって本当に歌っている感じがします。またCD Time=2:33も同様で更にソロのエンディングに向けてはチョーキングを上手く使用してまとめています。
次ぎはエレピのソロ。これはグレッグ・マティソンさん。全体的にコードワークを多用していてラリー・カールトンさんのソロとは対照的なソロワーク。これがまたかなり良いソロです。更に、そのバックでのラリー・カールトンさんのバッキングワークも聴き所です。
ここでは2本のギターでバッキングをしています。例えばリー・リトナーさんの様に片方をオーソドックスにもう片方を単音でミュートして・・・と言う形ではなくて両側ともオーソドックスにカッティングをしています。でも右、左で微妙な違いがあってそれが全体的な広がりを演出しているのはさすがです。しかも目立たず、あくまでもグレッグ・マティソンさんのソロのバックに徹している姿勢を感じることができます。
後半のギターソロです。
ここはワンスケールで弾くことが出来るので、かなりのびのびとブルージーに前半は奏でています。特に聴き所は後半。CD Time=4:41からエンディング部分。
エレピソロの前のソロはジャズ的なラインを組み合わせた中にも、絶妙な音の選択とフレーズでまとめていますが、ここはルーツであるブルースを基調とした展開です。
さらに驚くことは、この部分をギターの14フレットから19フレットと言う極狭い範囲で全て弾いていることです。しかも使用している音の数もさほど多くありません。にも関わらすこれだけのフレーズを奏でてしまうのはもう言葉になりませんね。素晴らしいと想います。

エンディングは、サビに入る前のコード進行です。当然サビに入る前の進行ですから、コード的には次に繋がると言う性質を持っているはずです。ですが見事にエンディングになっているのは全体的なアレンジも含めて巧みな曲の構成のたまものですね。全てのバランスが良くまさに名曲!と言うか名演!です。

2曲目は彼女はミステリー
ラリー・カールトンさんの歌もの。曲はバックコーラスで参加しているウィリアム・スミスさんの曲。
歌自体は例えばジョージ・ベンソンさんの様な上手さはないのですが、とにかく歌うことが好きそうな感じが伝わってきます。この様なヴォーカルものではギターのバッキングがやはり聴き所です。左チャンネルのエレキでのカッティングとまるでパーカッションのようにも聴こえる右チャンネルのアコギの歯切れ良いカッティング。更にサビの部分での単音のミュート奏法など満載です。またそれだけではなくCD Time=1:54のような歌と絡むフレーズなどは絶妙な上手さがあります。

3曲目はナイト・クロウラー
クルセイダーズ時代を彷彿とさせるファンク色の強い曲です。それもそのはずでもともとクルセイダーズ用にラリー・カールトンさんが書いた曲ということです。この曲のクルセイダーズバージョンってあるのでしょうか?
エイブラハム・ラボリエルさんのベースラインが独特でこの曲の特徴になっています。
テーマはワンコーラス目が単音でセンター、そして次ぎのがツインで右左に振られてギターがハモっています。この辺りのセンスも良いですね。中サビの部分はライトハンド・ハーモニクス奏法で煌びやかなフレーズです。サビはオルガンが良い感じです。そのオルガンに左右のギターが絶妙なトーンでハモっています。
ソロはタイトなジェフ・ポーカロさんの8ビートとエイブラハム・ラボリエルさんのスラップに乗ってファンキーに飛ばします。CD Time=2:20からのコード展開のためのフレーズ、そしてその後の実にメロディアスなフレーズは即興とは想えない美しさがあります。さらにCD Time=2:39の急激なスライドダウンからゆっくり音を上げていくフレーズはカールトン節!出ました得意技!と言う感じで拍手!
2コーラス目は更に激しいフレーズで盛り上がって行きます。CD Time=2:54からのスライドダウンと解放弦を使用したフレーズからアウトしたフレーズまでの流れは想わず息を呑んでしまうフレーズ。そしてラフな展開からパターンが変わるとこれまた美しいフレーズのオンパレード。このソロでは激しい部分とメロディアスな部分がミックスされていて、かつその組み合わせ、そして全体の構成が見事です。

4曲目はポイント・イット・アップ
繊細なジェフ・ポーカロさんのハイハットが待ってました!と言う感じです。
ラリー・カールトンさんのヴォリューム奏法で幻想的な中にもこれからの激しさを予感させるフレーズ。そしてテーマ。ここもギター2本での演奏だと想います。基本的には1曲目のルーム335と同じ音ですね。さらにギターのハモリが聴こえるので、もしかしたらギター3本かもしれません。でも実に厚みのある綺麗でナチュラルな歪みを生かした録音です。
ソロはヴォリュ―ム奏法とチョーキングを使用したスローなスタート。もう感情こもりまくり!と言う感じで実にソウルフルなフレーズです。そしてドラムのインテンポ。最初はスタートと同じ様にチョーキングを使用してロングトーン中心にゆったりとしたフレーズを展開して行きます。次第に16分音符の速いパッセージをはさみつつ、CD Time=2:26から怒涛の16分音符の連打!がスタートします。それと同時にジェフ・ポーカロさんのトップシンバルが1拍づつ加わり、さらにバッキングも盛り上がります。サビ部分で更に倍!と言う32分音符のフレーズ。そしてそのままソロのエンドに向かい突進して行きます。
ソロの後でジェフ・ポーカロさんのバスドラとエイブラハム・ラボリエルさんのフレーズが見事に合体して一体化した強烈なブレイクを経て再びテーマへ。そして怒涛のエンディングへ向かいます。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

あまりにも長くなってしまいましたので
とりあえず今回はここまでにさせていただきます。
続きは明日にでも・・・。

(CD TOTALTIME:41:37 / Walking消費カロリー:167.3kcal)

人気ブログランキングへ  にほんブログ村 音楽ブログ ジャズ・フュージョンへ
夜の彷徨(さまよい)夜の彷徨(さまよい)
ラリー・カールトン グレッグ・マティソン ポーリニョ・ダ・コスタ

曲名リスト
1. ルーム335
2. 彼女はミステリー
3. ナイト・クロウラー
4. ポイント・イット・アップ
5. リオのサンバ
6. 恋のあやまち
7. 希望の光
8. 昨日の夢

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
あとがき
★トラックバック、コメント歓迎いたします。また、このサイトや記事にほとんど関連性の無いコメントやトラックバックは、わたしの判断で削除させていただきますのでお許しください。
★ギター好き・音楽好きの為のサイトも運営しています。お暇なら遊びに来てください。
>>>ギターの響き・ソロギターを中心とした”ギター好き・音楽好き”のサイト

2007年09月20日

ライヴ・アット・ザ・グリーク/スタンリー・クラーク&フレンズ
STANLEY CLARKE,LARRY CARLTON,BILLY COBHAM,DERON JOHNSON & NAJEE LIVE AT THE GREEK



また暑さが少し戻って来ているようで、このところの異常気象を懸念しつつ、今日はスタンリー・クラーク&フレンズライヴ・アット・ザ・グリークwalkingしました。


スタンリー・クラークさんは、実はあまり聴かないミュージシャンなんです。これも特別な理由と言うもはないのですが・・・。この作品を購入したのはラリー・カールトンさんが参加しているからと言う単純な理由。でもしばらく聴いてはいませんでした。すっかり今日まで忘れていましたがドラムでビリー・コブハムさんも参加しています。実はビリー・コブハムさんもあまり聴かないミュージシャンで、これまた理由は特にないのですが・・・。あまり聴かないミュージシャンたち・・・ラリー・カールトンさんの一点で購入した作品は久しぶりにどうでしょうか・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

1曲目はミニット・バイ・ミニット
この曲はご存知ドゥビー・ブラザースの名曲。ラリー・カールトンさんがアコースティック・ギターでの作品で取り上げたバージョンでの演奏です。1曲目から爽やかさが漂います。メンバーから見てもかなり意外なオープニングです。また、ナジーさんのサックスが更にそれに輪をかけています。アーティキュレーションが絶妙でなかなかグッと来るソロを奏でています。
ラリー・カールトンさんはアコースティックギターを使用しているようですが、音的にはかなりエレキっぽい音です。それに合わせてかチョーキングなどを多用してブルース、ロック調のフレーズでまとめています。

2曲目はストラタス
ドラムのビリー・コブハムさんの曲です。今度は一転してビリー・コブハムさんの細かいスネアワークを使用したソロから重々しいスタンリー・クラークさんのベースラインが加わり、ロックテイストの曲。
テーマはかなり歪んだ音のラリー・カールトンさんとナジーさんのツインリード。途中に入るデロン・ジョンソンさんのエレピのバッキングとシンセのストリングス風のロングトーンが実にポイントを突いています。
ファーストソロはナジーさんのテナーサックス。
ワンコードでしかも重いリズムの中、前半は比較的オーソドックスなフレーズを展開していますが、後半はリズム隊の強力なビートに押し出されるように速いパッセージを連続して行きます。CD Time=4:30からはマイケル・ブレッカーさんばりの速いフレーズとフラジオを聴かせてくれます。
次ぎはラリー・カールトンさんのソロ。一転してビリー・コブハムさんがハイハットを中心に、スタンリー・クラークさんが短いフレーズを静かに奏でます。静寂の中にも重さあるリズムでラリー・カールトンさんにリズム隊が仕掛けます。それを受けて、絶妙なギターコントロールとアウトフレーズで応戦して行きます。スネアが入って静寂が少し切れると、今度はラリー・カールトンさんのいかにもフュージョンらしいフレーズが炸裂。さらにCD Time=7:10からの32分音符を使用した超絶な速弾きフレーズの連続。途中に絶妙なニュアンスのチョーキングを挟んだり、アウトフレーズをたくみに入れたりして、単なる速弾きで終わっていないのがすごいところです。かなり激しいラリー・カールトンさんのプレイを堪能できます。
その激しいラリー・カールトンさんのソロを受けてビリー・コブハムさんのソロ。
インテンポのソロなんですがスネアワークを中心として暴れています。これはかなり強力なソロですね。そしてそのままエンディングに向かいます。

3曲目はブエノス・アイレス
この曲はナジーさんのアルバムからのナンバーです。デロン・ジョンソンさんのエレピが爽やかなイントロからスタート。スタンリー・クラークさんのスラップとフィンガリングを織り交ぜた絶妙なバッキングにのせてテーマを奏でます。
ナジーさんのソロは、かなり技巧派でメロディアスなラインです。CD Time=2;50からはドラムのみのバッキングでフラジオを上手く組み込んだラインや速いパッセージを聴かせてくれます。そしてそのままビリー・コブハムさんのソロに流れていきます。CD Time=4:16のスネアの速い連打などは見事な粒揃いです。

4曲目はオール・ブルース
有名なベースラインからマイルス・デイビスさんの名曲の始まりです。ここでのスタンリー・クラークさんはウッド・ベース。テーマはナジーさんのフルートです。フルートとブルース・・・取り合わせとしては面白い感じですね。でもこれが結構良いんです。
ファーストソロはテーマを受けてナジーさんのフルート。
フルートでもなかなかのフレーズを聴かせてくれます。CD Time=3:00からの速いフレーズはまるでシンセで弾いているかのような電子音のようなパッセージです。
続いてデロン・ジョンソンさんのピアノのソロ。
ジャズ的なフレーズの合い間に和音を使用した少しプログレッシブなソロを聴かせてくれます。ソロの終り部分のコードの選択はかなりカッコ良いです。
そしてラリー・カールトンさんのソロ。
前半はかなりジャズ的なフレーズなんですが、後半になるにしたがってブルースの掟!見たいなフレーズが連発してきます。この辺りの演奏を聴くとジャズとブルースがルーツでしかもそれが絶妙にミックスされているのを再認識させられます。
ラリー・カールトンさんの熱いブルースソロの後の一瞬の静寂。そしてスタンリー・クラークさんのソロです。
よく歌っているラインです。CD Time=10:16からはコードの頭の音を4分音符で自ら入れてそこにラインを絡めて行きます。決して派手で速いフレーズではないのですが、抜群のグルーヴ感です。この部分でのオーディエンスの興奮が良く聴こえてきます。
全体的にオーディエンスの拍手や歓声をかなり積極的に取り込んでいる作品です。少し大げさな取り入れ方と言う感じもしないでもないのですが、ライヴの熱気や興奮がダイレクトに伝わってくる演出で非常に効果的です。

5曲目はグッド・バイ・ポーク・バイ・ハット
この曲はスタンリー・クラークさんのピッコロベースでのテーマにラリー・カールトンさんやナジーさんが絡んでいくと言う流れで進んで行きます。
ファーストソロはラリー・カールトンさん。
かなりハードなソロを展開していますが、これが実に良い!問答無用のカールトン節!です。尺も長いので聴き応えがあるソロです。この作品の中では個人的にはベストテイクのひとつです。
続いてスタンリー・クラークさんのピッコロ・ベースのソロ。
まるでギターのように自在なフレーズと速いパッセージがすごいです。特に終り部分のCD Time=7:40からの3連符のフレーズがだんだん加速して行くところは、何を弾いているかも良く解らないほどのスピードで迫ってきます。当然オーディエンスは大盛り上がり!
余談ですが、この曲でベーシックなベース音が聴こえるのですが、演奏している人の手数から考えると
どうもデロン・ジョンソンさんが鍵盤で演奏しているのではないかと想われます。これが結構味があるラインなんです。

6曲目はハー・フェイヴァリット・ソング
ラリー・カールトンさんのソロギターです。コーラスを強めにかけて少し揺れたような音?に短いディレイと軽いリヴァーブがエフェクトされていて、実に綺麗で厚みのあるエレキの音です。所々押さえのミスで弦のビビリやフィンガーノイズなども聴こえますが、それもライヴならでは。そんなことはもちろん粗探しになってしまうくらいの些細なことですし、そんなことは全く気にならない絶品の美しさを持ったソロです。

続いて、曲としてのクレジットは無いのですが、ラリーカールトンさんがブルースに入ります。もちろん単独ソロギター。そしてワンコーラス終わったところでスタンリー・クラークさんが跳ねた8ビートで正統派ブルースラインを刻みます。
この曲は2人のデュオ。さらにラリー・カールトンさんのソロは続きます。
曲がブルースだけにもうブルースフレーバーがぷんぷんで本領発揮と言う感じ。特にチョーキングを使ったフレーズはまさにラリー・カールトンさん、オンリーワンの世界!CD Time=4:24のヴォリューム奏法からの1音半チョーキング、この微妙なニュアンス!さらにCD Time=4:30からのスライドアップ+チョーキング、そしてスライドダウン+チョーキングのコンビネーションはもう肝!です。またチョーキングが実に”麗しきフェロモン”をかもし出していると想います・・・。
続いてスタンリー・クラークさんのソロですが、こちらもブルースの塊みたいなソロ。
適度なタメとブレイク、そして同じフレーズを繰り返して高揚していく感じ・・・。プレイヤーもそうですが、オーディエンスもかなり盛り上がっています。
ここでの2人のブルースはずっと聴いていたい!って想わせてくれる珠玉のデュオです。

7曲目はスクール・デイズ
スタンリー・クラークさんと言えばこの曲。以前バンドのメンバーのベーシストも良く弾いていました。もちろんギタリストでもコピーしたくなる有名なリフは健在です。
最初はスタンリー・クラークさんのソロが続きます。少しこの曲のリフを弾いたかと想うと、またソロへ・・・。この焦らし戦法でオーディエンスは興奮気味になっています。CD Time=1:23からはかなり歯切れの良いスラップを聴くことが出来ます。ビリー・コブハムさんのティンパレスと絡んでものすごいビート感です。その後テーマを少し弾いて、いよいよか