Walking de Music

2007年09月11日 14:29にアップしたエントリーです。

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ケニー・ドリュー・バイ・リクエスト/ケニー・ドリュー
KENNY DREW BY REQUEST/KENNY DREW

ケニー・ドリュー・バイ・リクエスト

今日は何故か?たまに聴きたくなるケニー・ドリューさんの
ケニー・ドリュー・バイ・リクエストでwalkingしました。

ファンからのリクエストを募り、その上位曲をピアノトリオで演奏した作品。もちろん選ばれている曲は超有名なスタンダードばかり・・・。ややマニアックなものを・・・、ちょっと硬派なものを・・・そんな見栄もはってしまうこともありますが、この作品を聴くとほっとするんです。不思議と・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

1曲目は朝日のようにさわやかに
この曲は実は私が4ビートにはまるきっかけの曲なんです。でも演奏はこの作品ではなくてMJQラスト・コンサートです。ですからスタンダードナンバーの中でも想い入れの深い曲です。
歯切れの良いベースラインからスタート。ベースはニールス・ペデルセンさん。ちょっとしたリフがあってテーマへ。サビから強烈にスイングして行きます。
ファーストソロはニールス・ペデルセンさんのベース。
ウッドベースは普通、右手の弾き方として人差し指と中指を中心にして弾きますが、ニールス・ペデルセンさんは映像を観ると薬指を使用して3本の指で弾いているのがわかります。この超絶なパッセージはこの弾き方から生み出されています。
ベースソロを受けてケニー・ドリューさんのソロです。
ブルージーな中にも洗練された感じがするソロです。特に左手の和音の入れ方がタイミング良く、心地よいのでバックのビートと重なって実にスイングしています。CD Time=3:05の和音の入れ方などは絶妙です。

2曲目はミスティ
エロール・ガーナーさんの名曲。この曲もニールス・ペデルセンさんの短いイントロからスタートです。ムーディーでまさにクラブでお酒!と言う感じ。
ケニー・ドリューさんのソロは速いパッセージを中心にしながらもコードのアルペジオ的なフレーズを展開していて、テーマとコード進行を常にリスナーが感じることが出来るプレイです。

ちなみに、ミスティの隠れた名演だと想っているのが、スーパーギタリスト5人衆(*)と言う映像作品でラリー・カールトンさんがやや軽快なミスティをナチュラルに歪んだ音でチョーキングなどを交えながらプレイしているもの。このソロは絶品です。

3曲目はグリーン・ドルフィン・ストリート
ケニー・ドリューさんのフリーでのテーマに続いて、ニールス・ペデルセンさんのモチーフとなるベースラインのインテンポからやや静か目にスタートします。基本的にテーマの前半はベースのモチーフで静か目、そして後半はスイングして、と言うパターン。全体にメリハリがあって軽快な演奏です。

4曲目は煙が目にしみる
実に綺麗な曲で大好きなスタンダードです。個人的にはアール・クルーさんのソロギターのバージョン(*)が好きです。
ケニー・ドリューさんは2曲目のミスティも同じですが、実にバラードのプレイが良いですね。とてもリリカルで聴きやすくて・・・女性に人気のあるピアニストと言うのもうなずけます。

5曲目はユード・ビー・ソー・ナイス
この曲はもう名演ヘレン・メリル(*)さんの歌が一番好きです。
ファーストソロはニールス・ペデルセンさん。実に速いパッセージを奏でています。それを受けたケニー・ドリューさんもかなりブルージーなフレーズを連発しています。

6曲目はマイ・ファニー・バレンタイン
もうこの曲と言えば有名過ぎるくらい有名なマイルス・デイビス(*)さんのプレイ。定番だけどやはり好きです。
ここではかなり和風のイントロからスタートします。この曲でもケニー・ドリューさんのバラードプレイは光っていますね。

7曲目は恋人よ我に帰れ
この曲も様々な名演がありますが、裏名演として私が想い出すのは、朝の番組で御馴染み岡江久美子さんがスタンダードソングを歌った作品。意外にこれが良かったです。
ここでは、エド・シグベンさんのアフロキューバン的なリズムからスタートします。後半にはエド・シグベンさんのソロがあります。スネアをコンガのように叩く部分があるのですが、多分スティックではなく手で叩いている(?)と想います。実に小気味良く、今までかなりオーソドックスにリズムを刻んでいたのですが、一気に脚光を浴びます。

8曲目は時のたつまま
名画カサブランカで有名な曲。実はもっとも個人的な想い入れがある曲です。それはピアノバーでの苦い想い出なんですが・・・それは置いておいて・・・。
ここではほぼワンコーラスをピアノソロでケニー・ドリューさんが奏でます。ライナーノーツによるとこの曲をうろ覚えでしか知らなかったらしいです。とてもそうは想えない演奏です

9曲目はフライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
ケニー・ドリューさんがオーソドックスにテーマをそのまま、しかも単音で弾きます。そこにニールス・ペデルセンさんがアドリブラインを絡めて行きます。そして2コーラス目からエド・シグベンさんのドラムがインして、さらにケニー・ドリューさんがテーマをフェイクして奏でます。そしてそのままソロに入ると4ビートパターンになって軽快にスイングして行きます。この一連の流れは実に見事です。

10曲目はラウンド・ミッドナイト
映画ラウンドミッドナイトも良かったですが、やはり本家セロニアス・モンクさんですね。淡々と奏でられるラウンドミッドナイトはまさにエンディングに相応しい演奏です。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

もともとケニー・ドリューさんはスタンダードや歌ものが得意と言うことでその作品もたくさんあります。しかしこの作品は特に聴きやすいものになっています。

ひとつはスタンダードのテーマを実に素直に弾いていること。
さらにコード進行などもあまりリハーモナイズ(コードを変えてしまうこと)していなくて、実にオーソドックスで原曲に近いのです。
そしてテーマ~ソロ~テーマと言うジャズの王道の流れが基本的に取られている。
そしてソロの部分でも、派手なインタープレイなどはあまり無く実にストレート。
さらに1曲が4分から5分くらいにまとまっている・・・。

それであれば「●●ジャズ入門」とか「ジャズスタンダード集」みたいなオムニバス的な作品もたくさんありますよね。でも、名手3人が演奏していると言うことでそれらとは大きく違うと想います。
超スタンダードを超スタンダードに演奏するってこれは逆に難しいことだと想うのですが・・・。

しかし、これらのことと全く逆のことが実はジャズの醍醐味のひとつ。
いかにテーマをフェイク(崩す)して、リハーモナイズして、インタープレイを・・・。

最初にほっとする作品・・・と書きましたが、それはある意味で原点回帰。もちろんこの作品が私とジャズとの関わりに置いて最初の作品ではないのですが
それでも、スタンダードをスタンダードに聴くことが出来て初めて解るジャズの醍醐味。
その為の格好の素材と言えます。

ジャズなんかあまり聴かない!と言う方やスタンダードはちょっと!
と言う方にもお薦めできる作品です。

(CD TOTALTIME:49:02 / Walking消費カロリー:197.11kcal)

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ケニー・ドリュー・バイ・リクエストケニー・ドリュー・バイ・リクエスト
ケニー・ドリュー・トリオ

曲名リスト
1. 朝日のようにさわやかに
2. ミスティ
3. グリーン・ドルフィン・ストリート
4. 煙が目にしみる
5. ユード・ビー・ソー・ナイス
6. マイ・ファニー・ヴァレンタイン
7. 恋人よ我に帰れ
8. 時のたつまま
9. フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
10. ラウンド・ミッドナイト

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(*)本文に登場したCD・DVD

Noimage-amazonに画像がありません・・・スーパー・ギタリスト5人衆
タル・ファーロウ/他

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アール・クルーアール・クルー
アール・クルー

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ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン(でかジャケ)ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン(でかジャケ)
ヘレン・メリル with クリフォード・ブラウン

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マイ・ファニー・ヴァレンタイン(紙ジャケット仕様)マイ・ファニー・ヴァレンタイン(紙ジャケット仕様)
マイルス・デイビス ジョージ・コールマン ハービー・ハンコック

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