Walking de Music

2007年09月20日 18:37にアップしたエントリーです。

ひとつ前のエントリーは夢魔/デイヴィッド・サンボーンVOYEUR/DAVID SANBORNです。

次のエントリーは夜の彷徨/ラリー・カールトン PART1LARRY CARLTON/LARRY CARLTONです。



ライヴ・アット・ザ・グリーク/スタンリー・クラーク&フレンズ
STANLEY CLARKE,LARRY CARLTON,BILLY COBHAM,DERON JOHNSON & NAJEE LIVE AT THE GREEK



また暑さが少し戻って来ているようで、このところの異常気象を懸念しつつ、今日はスタンリー・クラーク&フレンズライヴ・アット・ザ・グリークwalkingしました。


スタンリー・クラークさんは、実はあまり聴かないミュージシャンなんです。これも特別な理由と言うもはないのですが・・・。この作品を購入したのはラリー・カールトンさんが参加しているからと言う単純な理由。でもしばらく聴いてはいませんでした。すっかり今日まで忘れていましたがドラムでビリー・コブハムさんも参加しています。実はビリー・コブハムさんもあまり聴かないミュージシャンで、これまた理由は特にないのですが・・・。あまり聴かないミュージシャンたち・・・ラリー・カールトンさんの一点で購入した作品は久しぶりにどうでしょうか・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

1曲目はミニット・バイ・ミニット
この曲はご存知ドゥビー・ブラザースの名曲。ラリー・カールトンさんがアコースティック・ギターでの作品で取り上げたバージョンでの演奏です。1曲目から爽やかさが漂います。メンバーから見てもかなり意外なオープニングです。また、ナジーさんのサックスが更にそれに輪をかけています。アーティキュレーションが絶妙でなかなかグッと来るソロを奏でています。
ラリー・カールトンさんはアコースティックギターを使用しているようですが、音的にはかなりエレキっぽい音です。それに合わせてかチョーキングなどを多用してブルース、ロック調のフレーズでまとめています。

2曲目はストラタス
ドラムのビリー・コブハムさんの曲です。今度は一転してビリー・コブハムさんの細かいスネアワークを使用したソロから重々しいスタンリー・クラークさんのベースラインが加わり、ロックテイストの曲。
テーマはかなり歪んだ音のラリー・カールトンさんとナジーさんのツインリード。途中に入るデロン・ジョンソンさんのエレピのバッキングとシンセのストリングス風のロングトーンが実にポイントを突いています。
ファーストソロはナジーさんのテナーサックス。
ワンコードでしかも重いリズムの中、前半は比較的オーソドックスなフレーズを展開していますが、後半はリズム隊の強力なビートに押し出されるように速いパッセージを連続して行きます。CD Time=4:30からはマイケル・ブレッカーさんばりの速いフレーズとフラジオを聴かせてくれます。
次ぎはラリー・カールトンさんのソロ。一転してビリー・コブハムさんがハイハットを中心に、スタンリー・クラークさんが短いフレーズを静かに奏でます。静寂の中にも重さあるリズムでラリー・カールトンさんにリズム隊が仕掛けます。それを受けて、絶妙なギターコントロールとアウトフレーズで応戦して行きます。スネアが入って静寂が少し切れると、今度はラリー・カールトンさんのいかにもフュージョンらしいフレーズが炸裂。さらにCD Time=7:10からの32分音符を使用した超絶な速弾きフレーズの連続。途中に絶妙なニュアンスのチョーキングを挟んだり、アウトフレーズをたくみに入れたりして、単なる速弾きで終わっていないのがすごいところです。かなり激しいラリー・カールトンさんのプレイを堪能できます。
その激しいラリー・カールトンさんのソロを受けてビリー・コブハムさんのソロ。
インテンポのソロなんですがスネアワークを中心として暴れています。これはかなり強力なソロですね。そしてそのままエンディングに向かいます。

3曲目はブエノス・アイレス
この曲はナジーさんのアルバムからのナンバーです。デロン・ジョンソンさんのエレピが爽やかなイントロからスタート。スタンリー・クラークさんのスラップとフィンガリングを織り交ぜた絶妙なバッキングにのせてテーマを奏でます。
ナジーさんのソロは、かなり技巧派でメロディアスなラインです。CD Time=2;50からはドラムのみのバッキングでフラジオを上手く組み込んだラインや速いパッセージを聴かせてくれます。そしてそのままビリー・コブハムさんのソロに流れていきます。CD Time=4:16のスネアの速い連打などは見事な粒揃いです。

4曲目はオール・ブルース
有名なベースラインからマイルス・デイビスさんの名曲の始まりです。ここでのスタンリー・クラークさんはウッド・ベース。テーマはナジーさんのフルートです。フルートとブルース・・・取り合わせとしては面白い感じですね。でもこれが結構良いんです。
ファーストソロはテーマを受けてナジーさんのフルート。
フルートでもなかなかのフレーズを聴かせてくれます。CD Time=3:00からの速いフレーズはまるでシンセで弾いているかのような電子音のようなパッセージです。
続いてデロン・ジョンソンさんのピアノのソロ。
ジャズ的なフレーズの合い間に和音を使用した少しプログレッシブなソロを聴かせてくれます。ソロの終り部分のコードの選択はかなりカッコ良いです。
そしてラリー・カールトンさんのソロ。
前半はかなりジャズ的なフレーズなんですが、後半になるにしたがってブルースの掟!見たいなフレーズが連発してきます。この辺りの演奏を聴くとジャズとブルースがルーツでしかもそれが絶妙にミックスされているのを再認識させられます。
ラリー・カールトンさんの熱いブルースソロの後の一瞬の静寂。そしてスタンリー・クラークさんのソロです。
よく歌っているラインです。CD Time=10:16からはコードの頭の音を4分音符で自ら入れてそこにラインを絡めて行きます。決して派手で速いフレーズではないのですが、抜群のグルーヴ感です。この部分でのオーディエンスの興奮が良く聴こえてきます。
全体的にオーディエンスの拍手や歓声をかなり積極的に取り込んでいる作品です。少し大げさな取り入れ方と言う感じもしないでもないのですが、ライヴの熱気や興奮がダイレクトに伝わってくる演出で非常に効果的です。

5曲目はグッド・バイ・ポーク・バイ・ハット
この曲はスタンリー・クラークさんのピッコロベースでのテーマにラリー・カールトンさんやナジーさんが絡んでいくと言う流れで進んで行きます。
ファーストソロはラリー・カールトンさん。
かなりハードなソロを展開していますが、これが実に良い!問答無用のカールトン節!です。尺も長いので聴き応えがあるソロです。この作品の中では個人的にはベストテイクのひとつです。
続いてスタンリー・クラークさんのピッコロ・ベースのソロ。
まるでギターのように自在なフレーズと速いパッセージがすごいです。特に終り部分のCD Time=7:40からの3連符のフレーズがだんだん加速して行くところは、何を弾いているかも良く解らないほどのスピードで迫ってきます。当然オーディエンスは大盛り上がり!
余談ですが、この曲でベーシックなベース音が聴こえるのですが、演奏している人の手数から考えると
どうもデロン・ジョンソンさんが鍵盤で演奏しているのではないかと想われます。これが結構味があるラインなんです。

6曲目はハー・フェイヴァリット・ソング
ラリー・カールトンさんのソロギターです。コーラスを強めにかけて少し揺れたような音?に短いディレイと軽いリヴァーブがエフェクトされていて、実に綺麗で厚みのあるエレキの音です。所々押さえのミスで弦のビビリやフィンガーノイズなども聴こえますが、それもライヴならでは。そんなことはもちろん粗探しになってしまうくらいの些細なことですし、そんなことは全く気にならない絶品の美しさを持ったソロです。

続いて、曲としてのクレジットは無いのですが、ラリーカールトンさんがブルースに入ります。もちろん単独ソロギター。そしてワンコーラス終わったところでスタンリー・クラークさんが跳ねた8ビートで正統派ブルースラインを刻みます。
この曲は2人のデュオ。さらにラリー・カールトンさんのソロは続きます。
曲がブルースだけにもうブルースフレーバーがぷんぷんで本領発揮と言う感じ。特にチョーキングを使ったフレーズはまさにラリー・カールトンさん、オンリーワンの世界!CD Time=4:24のヴォリューム奏法からの1音半チョーキング、この微妙なニュアンス!さらにCD Time=4:30からのスライドアップ+チョーキング、そしてスライドダウン+チョーキングのコンビネーションはもう肝!です。またチョーキングが実に”麗しきフェロモン”をかもし出していると想います・・・。
続いてスタンリー・クラークさんのソロですが、こちらもブルースの塊みたいなソロ。
適度なタメとブレイク、そして同じフレーズを繰り返して高揚していく感じ・・・。プレイヤーもそうですが、オーディエンスもかなり盛り上がっています。
ここでの2人のブルースはずっと聴いていたい!って想わせてくれる珠玉のデュオです。

7曲目はスクール・デイズ
スタンリー・クラークさんと言えばこの曲。以前バンドのメンバーのベーシストも良く弾いていました。もちろんギタリストでもコピーしたくなる有名なリフは健在です。
最初はスタンリー・クラークさんのソロが続きます。少しこの曲のリフを弾いたかと想うと、またソロへ・・・。この焦らし戦法でオーディエンスは興奮気味になっています。CD Time=1:23からはかなり歯切れの良いスラップを聴くことが出来ます。ビリー・コブハムさんのティンパレスと絡んでものすごいビート感です。その後テーマを少し弾いて、いよいよか!と想うと今度はビリー・コブハムさんと掛け合い。スタンリー・クラークさんのベースがまるでギターのようにカッティングをかき鳴らします。
16ビートのスラップとティンパレスとカウベルが怒涛の如く流れて一瞬の静寂にオーディエンスの歓声が絡んだ瞬間・・・あのスクール・デイズのリフ!待っていました!と言う感じでハンドクラップが鳴り響きます。まさにライヴの熱気が伝わってきます。
この曲は21:37と言う大変長いパフォーマンスです。少々惰性的な部分もありますが、それでも聴き所がたくさん散りばめられています。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

とにかくライヴの熱気と興奮が手にとるように伝わってくる作品です。あえて悪い部分を言うとすれば、全体の完成度や曲のしまり具合、演奏自体のミストーンなどありますが、それは些細なことで全く気にならないだけの熱気がある作品です。

先ほども少し書きましたがオーディエンスの歓声や拍手を実に効果的に重ねています。それが更に会場の興奮を伝えてくれます。多少、聴いていても、何故こんなにオーディエンスが盛り上がっているのか?ステージ上でどのようなパフォーマンスをしているのか?解らない場面もありますが、それでもまるでその会場にいるかのような錯覚を覚えさせてくれる作品です。

(CD TOTALTIME:71:56 / Walking消費カロリー:289.17 kcal)

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スタンリー・クラーク&フレンズスタンリー・クラーク&フレンズ
スタンリー・クラーク

曲名リスト
1. ミニット・バイ・ミニット
2. ストラタス
3. ブエノス・アイレス
4. オール・ブルース
5. グッドバイ・ポーク・パイ・ハット
6. ハー・フェイヴァリット・ソング
7. スクール・デイズ

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コメント (2)

このライブ盤は未聴ですが,めっちゃ聴いてみたいです。スタンリー・クラークは才能溢れる凄いベーシストです。同時代にジャコがいなければ,きっと彼が天下を取っていたのでは?

私もゲスト・プレイヤーのメンツでCD買ったりしましたよ。スタンリー・クラークが「ちょい役」でも購入したものです。コンプリート目指そうかなぁ。

セラピーさん
コメントありがとうございます。
仰る通り、この時代に出てきたのはスタンリー・クラークさんのある意味不幸?ですね。今月新譜が出るようですので、まだまだ期待したいです。

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