今日は久しぶりに朝早くwalkingをしました。やはり11月も終盤になればかなり寒いので、今シーズン初めてのマスクと手袋装備でwalkingです。と言うわけで今日は、リー・リトナーさんのイン・リオです・・・。
リー・リトナーさんの1979年の作品です。これはご存知ナイロン弦のアコースティック・ギターでブラジル・テイストの楽曲を奏でている作品です。プロデューサーがToshio Endoさん。良く存じ上げないのですが、日本人のようですね。また、ジャケットの写真のリー・リトナーさんもかなり若く、まさにギター王子?って言う感じの爽やかさです。
数あるリー・リトナーさんの作品の中でも好きな作品で、久しぶりに聴くのが実に楽しみです・・・。
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01:レインボー
爽やかな虹をそのまま表現したようなクラシカルなギターのアルペジオからスタートです。左チャンネルに入るギターのハーモニクスが虹の煌びやかな感じを更に演出していますね。
この作品はベーシックリズムをブラジルで録音して、それを3つのセクションで演奏しています。この曲はそのうちのリオ・リズム・セクション。今回改めてライナーノーツを見て気がついたのですが、メンバーの中にパーカッションでパット・メセニー・グループにも参加していたアーマンド・マーサルさんが参加しています。
軽いボサノバと言うかサンバのリズムが心地よく流れていく中で、実に綺麗なテーマがこれまた美しいナイロン弦で奏でられていきます。このテーマはスラーや和音を効果的に使用してナイロン弦のアコギの特徴を生かしきったメロディです。
途中のラテン系コーラスを挟んでリー・リトナーさんのソロです。
CD Time=2:27からスタートの4小節を聴いただけで、見事な音使いと歌っているメロディラインに感動します。CD Time=2:46からは2声の和音でC♯m7→G♯m7のコード進行をリズミカルに弾き抜けて、その次のBm7→E7→Amaj7と言うジャズのⅡ-Ⅴフレーズを、そのままの2声の和音で奏でます。このメロディラインと音の重ね方は見事としか言えません。まさに肝!です。
今度は単音で16分音符が中心にやや速いパッセージに展開していきます。その中でCD Time=2:58の弦を強くはじいてから出すハンマリングのフレーズのアーティキュレージョンが効果的です。
メロディアスで流れるようなフレーズの後で曲はEm7に転調します。そのCD Time=3:09からのフレーズはその転調の予告的フレーズを介してEm7のコードトーン、G=「ソ」に解決しています。難しい理論は別にしても、次の展開へスムーズに繋がっているのが解りますね。これはかなり肝!のフレーズです。
その後もかなりメロディアス。とにかくこのソロはメロディラインが美しいし、和音やパーカッシブな奏法、そしてナイロン弦を生かすスライドやハンマリングなど、そして全体の構成。リー・リトナーさんのソロの中でも上位を争う、まさに名演だと想います。
また、この曲では脇役に徹しているのですが、これが無いとこの曲は成立しない!と言っても良いのがドン・グルーシンさんのエレピ。曲もドン・グルーシンさんが書いていて、時にメロディに絡んだり、歯切れよいバッキングを奏でながら、曲全体を締めています。
02:サン・ワン・サンセット
今度は少し都会的なムードのミディアムバラードです。このリズム隊はN.Y.C・リズム・セクション。1拍目の裏で入るドラムのスネアが印象的で全体のイメージを創っています。ドラムはバディ・ウイリアムスさん。ちなみに相棒のベースはマーカス・ミラーさん。スッキリとした感じの中にも流れるようなリズムラインを奏でています。
リー・リトナーさんのソロは華麗なパッセージとパーカッシブなラインを上手くミックスして奏でます。バックのリズムがかなり心地よいのでノッてきたのか、CD Time=2:36では想わず歌って(唸って?)いる声がマイクに拾われています。
エンディング近くのCD Time=4:09からは、先ほど書きましたドラムのスネアが奏でている1拍目の裏を強調したアレンジで曲が進みます。最初は言葉で書くと「ん~チャ♪」と言う感じ。そしてCD Time=4:29からは、その部分をあえて強調せずにリー・リトナーさんがギターの和音で2拍目の頭に16分音符で「チャチャ♪」と奏でます。ここは「ん~チャチャチャ♪」でしょうか。さらにCD Time=3:40はリー・リトナーさんのギターが1拍目の頭で「チャチャ♪」と弾きます。ですから「チャチャんチャ♪」。
3回共に1拍目の裏が強いビートになっているのですが、それのバリエーションとしての3連発は、さりげないですが見事なアレンジだと想います。
03:リオ・ファンク
2曲目と同じN.Y.C・リズム・セクションのリズム。この曲は説明不要のリー・リトナーさんの代表曲ですね。マーカス・ミラーさんのこの曲のキーになるスラップのフレーズを聴くとやはりワクワクします。それに、リズムが加わってリー・リトナーさんのブラシングでのギターが加わるともう言葉になりません・・・。また、この部分で拍打ちしているカウベルがまたいい感じですね。
テーマはリズムを中心とした歯切れの良いメロディ。それに対してサビ部分の流れるような綺麗なメロディ。サビの部分でメロディに絡むデイヴ・グルーシンさんのピアノがまた美しい!
再びイントロのパターンに戻ってから、スライド一発からスタートするリー・リトナーさんのソロ。
はじく様な弾き方で短いセンテンスを繋いでいきます。そしてCD Time=2:14は和音のフレーズなんですが、高音を同じ音で奏で、その下の音をコードトーンに従って動かすと言うフレーズで、ファンクテイストが滲み出ている効果的なラインだと想います。
CD Time=2:34から、バックのキメに合わせたリズムで音を下げて行くフレーズから、サビのコード進行でのメロディアスなラインへ繋いでいくところは、やはり肝!です。
リー・リトナーさんのソロに続いてマーカス・ミラーさんのソロ。
かなり細かいサムが入ったスラップラインです。この曲のテンポは速いと言う感じよりは、ゆったり乗っているテンポで誤魔化しが効き難いテンポだと想うのです。しかしマーカス・ミラーさんのラインはリズムに狂いが無くて、走ることももたることも無く見事にテンポに乗っています。ベーシストとしては一番大切な部分だと想うのですが、それをソロでさりげなくこなしてしまうところが流石のマーカス・ミラー節!と言う感じで、凄いと想います。
04:イット・ハプンズ・エヴリデイ
この曲のオリジナルはクルセイダーズ。ジョー・サンプルさんの曲です。
クルセイダーズと聞くとラリー・カールトンさんと言う感じなんですが、ここでのリー・リトナーさんはギターのアルペジオを中心としたプレイで、曲を完全にリトナー・サウンドにしています。どんな曲を弾いても強烈な個性でリトナー・サウンドにしてしまう所は魅力のひとつですね。
また、この曲は3つ目のリズム隊、Calif.・リズム・セクションが登場です。綺麗なメロディやソロを聴かせてくれるのがアーニー・ワッツさんのソプラノサックス。かなり綺麗な音で、このトラックの聴き所ですね。
05:イパネマ・ソル
クラシカルなリー・リトナーさんのアルペジオからスタートします。リー・リトナーさんはクラシック・ギターにもかなり精通していると聞いたことがあります。このようなアルペジオフレーズを聴くと確かにそのような感じがしますね。これは簡単そうなんですがけっこう難しいフレーズです。もちろんピックではなくて指で弾かないと出来ませんので、その辺りからもクラシックの香りがします。
そのクラシカルなムードから一変して、アーニ-・ワッツさんのフルートがテーマを奏でるマイナー調でアップテンポのサンバになります。
リー・リトナーさんのソロは、前半は短いセンテンスを繋いでいきますが、後半からはアップテンポにノッた速いパッセージの連続になります。
CD Time=2:32のリズミカルなコードワークから続く、流れる様な16分音符の速いラインは、ややスケール練習的な部分もありますが、それでもリズムにしっかりと乗っていて、ピッキングテクニックの正確さが良く解るフレーズです。
そのソロを受けて、このリズム・セクションの要、ベースのエイブラハム・ラボリエルさんのソロです。
メロディアスと言うよりは、リズムを中心としたお得意のフレーズを聴かせてくれます。CD Time=3:36からは、ソロに絡むリー・リトナーさんのバッキングにインプロヴァイズされて、これまたお得意の三味線の様な音色、ベースをバンバン叩くスラップラインを奏でます。先の、マーカス・ミラーさんとは全く違うスタイルで、こちらこちらでまた良かったりしますね。ファンキーで楽しそうに踊りながら弾く姿が目に浮かぶようです。
06:シンプリシダ-ド
軽いボサノバのリズムにストリングスが入ったミディアムバラードです。
ドン・グルーシンさんのエレピソロに続いて、リー・リトナーさんのソロの前半は、音を丁寧に選んで奏でています。後半になると速いパッセージが出てくるのですが、先ほどの曲の様なスケール練習的な部分は全く無くて、あくまでもメロディ重視のラインを奏でています。そしてソロエンドのCD Time=4:17ではクラシックギターのブリッジ近くを1弦から6弦に向かって流す弾き方で、音に変化をつけて煌びやかな感じを演出しています。このあたりのギターコントロールもクラシック・ギターの香りがしますね。
07:ア・リトル・ビット・オヴ・ジス・アンド・リトル・ビット・オヴ・ザット
リズムはレゲエ調。楽しげな雰囲気で曲は進みます。この曲でのリー・リトナーさんは、今までは全てナイロン弦ギターでのプレイだったのですが、エレクトリクギターでメロディやソロを弾いています。リズム的にはこの作品のコンセプトに合っていると想いますが、何故にこの曲でエレキを持ち出したのでしょうか。全編アコギにした方が良かったと想うのですが。このあたりの楽器選択は少し解りませんね。
でもクレジットにはリー・リトナーさんのエレキは書いてないんです。もしかしたら、このリズム・セクションでリズム・ギターとして参加しているジェフ・ミロノフさんのソロ?。
どちらにしても、何となく最後を飾る曲にしては・・・と言うしっくりこないままにエンディングとなります。
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この作品でのナイロン弦ギターは実に美しい音を奏でていると想います。ジャケットの写真からすると、多分、普通のボディ厚を持ったクラシック・ギターだと想います。
後にリー・リトナーさんは、ソリッドボディでよりピックアップを重視した、いわゆるエレアコ、例えばギブソンのチェットアトキンスや最近ではサドウスキー、などの名器で、バンドの中でのリードギターとしてのアコギを極めていくことになります。
その先駆的な作品として、バンドの音量に埋もれていなくて、むしろ全体を牽引していて、なお且つナイロン弦の美しさを堪能することができる名作だと想うのです。
また、ソロプレイも珠玉の演奏で、レインボーやリオ・ファンクなどコピーし甲斐のあるプレイを聴くことができます。
最後の曲は少し・・・と言う感じもありますが、曲の並びもバラードっぽい曲を上手く挟んでいて、メリハリがあって聴き易すく、トータルコンセプトの一貫した流れを十分感じることができます。
ですから、この作品はシャッフル再生ではなく、頭から聴いて欲しい作品だと想うのです。
そうすることで、リー・リトナーさんがこの作品で主張したいことが聴こえてくる・・・様な気がします。
それは、心地よいブラジルのリズムが生み出す爽やかでカラッとした風の様なもの・・・。
それを感じることが出来れば、身も心もゆったりとした気分になって、
癒しを求めて何度でも聴きたくなる愛聴盤にきっとなると想います・・・。
(CD TOTALTIME:49:56 / Walking消費カロリー:200.73kcal
walkingには・・・全体の爽やかな感じが、冬のwalkingには不似合いではあります・・・。)
![]() | イン・リオ リー・リトナー 曲名リスト 1. レインボー 2. サンワン・サンセット 3. リオ・ファンク 4. イット・ハプンズ・エヴリデイ 5. イパネマ・ソル 6. シンプリシダード 7. ア・リトル・ビット・オブ・ジス・アンド・リトル・ビット・オブ・ザット Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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コメント (3)
こんにちは。
リオファンクは名曲ですね。ここでのスラップソロ、マーカスのソロの中でも指折りで好きなプレイです。
アーマンドマーサルの参加は私も知りませんでした。当時、彼の事をしっていたフュージョンファンは少なかったかもしれませんね。
投稿者: 猫ケーキ | 2007年11月25日 13:41
当時はエレキ・ギターが好きだったので、このアルバムはレコードは買わずにCDで買いました。
「レインボウ」をITSというコーラス・グループが歌っていますが(URL参照)、ブログにupするまで気が付いてませんでした。(^_^;
このアルバムの中ではやはり「リオ・ファンク」が好きですね。
投稿者: WESING | 2007年11月25日 18:23
猫ケーキさん
コメントありがとうございます。
マーカス・ミラーさんのソロは仰る通りに名演ですね。私もコピーをしました。
WESINGさん
コメントありがとうございます。
リオ・ファンク、ファンが多いですね。ITSのレインボー聴いて見たいです。
投稿者: ayuki | 2007年11月27日 08:40