そろそろ街では、クリスマスやお正月のムードが少しづつ漂って来ました。午前中はやや雲りで今にも雪が降ってきそうな寒さがありましたが、夕方はいくぶん暖かいような感じになったのでwalkingに出掛けました。と言うことでジョン・スコフィールド&パット・メセニーのアイ・キャン・シー・ユア・ハウス・フロム・ヒアでwalkingです・・・。
これは、ジャズ界の大御所2人が組んだ作品として1994年にリリースされた作品です。当時の期待は物凄いものがあってリリースを本当に心待ちしていました。そして最初に聴いた時はかなり興奮したのを想い出します。久しぶりに通して聴きましたが、その興奮は蘇ったのでしょうか・・・。
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01:アイ・キャン・シー・ユア・ハウス・フロム・ヒア
ベースが2拍で進んで行く、いわゆるハーフノートの曲。独特のブルージーな曲調を聴いた瞬間にジョン・スコフィールドさんの世界がいきなり広がります。
ファーストソロはパット・メセニーさん。
ソロが始まって一瞬『このソロはどっちだったっけ?』と迷うくらい音の使いかたやフレーズがよく似ています。CD Time=2:10くらいから段々とパット・メセニーさんの得意フレーズが出始めて、CD Time=2:41からのフレーズではそれが確信に変わります。ジョン・スコフィールドさんの曲ですので、このソロはジョン・スコ・ワールドにパット・メセニーさんが乱入したと言う感じのプレイですね。
そして、テーマを挟んでジョン・スコフィールドさんのソロ。
実はジョン・スコフィールドさんの作品は数枚しか持っていません。ですからどうしてもパット・メセニーさん側から見てどうか?と言うような感覚があって申し訳ないのですが・・・。その意味で、本当にパット・メセニーさんに似ています。特にスローな、音数の少ないフレーズでの音の選択や速いパッセージの入り方などは、ちょっと聴き分けるもの難しいくらいですね。
この共通点の他に、今回聴いてみて想ったのが、間が似ていると言うことです。特にこの曲のように、ワンコードで進み、しかもフリー的なソロの場合には、自分のタイミングでブレイクを入れます。そのフレーズから次のフレーズへ入る時の間が同じようなタイミングを持っていると想いました。
02:ザ・レッド・ワン
1曲目がジョン・スコ・ワールドとするとこの曲はメセニー・ワールド。ロックテイストを持っている曲ですが、特に印象的なCD Time=0:37からの部分はF♯sus4をジャーン♪と鳴らしてペンタトニックと言うスケールを使用したメロディで奏でます。いかにも!って言う感じの、物凄くベタなラインです。しかし、そうなっていず、むしろカッコ良く聴こえるのは2人のアーティキュレーションの成せる技でしょうか。
ファーストソロはジョン・スコフィールドさん。
このメセニー・ワールドをどう処理するのか!と期待してスタートを聴いてみると、意外にストレートなロックフレーズで入ってきます。ところがCD Time=0:53のまさにジョン・スコ的和音をロックフレーズに繋げてワンポイント、インパクトを与えてくれるフレーズ展開は見事です。その後はロックフレーズと言うよりはかなりブルージーにジャズラインを刻みます。
そしてこの曲のソロのポイントになるのが、先ほどの部分ほどベタではありませんがE7が長く続く部分。ここでどう展開するかがこの曲のソロの聴き所でもあります。
1回目のCD Time=1:04は、コードのベース音であるE=ミの音をギターの1弦の解放で鳴らしながらフレーズを重ねる、ちょっとカントリーテイストのラインを中心に弾き抜けます。ちなみにこのバッキングでのパット・メセニーさんのトレモロ・アームが効果的ですね。
2回目のCD Time=1:39は高い音でのフレーズと低い音でのフレーズをこだまのように呼応させたフレーズからハーモニクスを使用したロックフレーズを奏でます。
先ほどのベタなラインのブリッジからパット・メセニーさんのソロ。
いきなりの駆け上がりライン。しかもギターシンセ。このスタート部分、おっ!来たか!と言う感じでまさに肝!です。ソロラインはメセニー節で、ジョン・スコフィールドさんとは対照的な感じのラインです。
そして、1回目のポイントであるCD Time=2:23は、いわゆる何処をどう取ってもメセニー!と言う感じのメセニー節で弾き抜けます。実はこの部分はE7が連続するのですが最後の2小節はCmaj7/Eと言う分数コードになっています。テーマの部分を聴いて見ると少し最後が展開しているのが解ると想います。
ジョン・スコフィールドさんのソロでは、この部分のコード感がはっきりと解り難いフレーズになっていました。つまり、あまり意識しないでE7で弾き切ったという感じです。しかしパット・メセニーさんの場合は、この部分をしっかりと意識したフレーズになっていて、その前のCD Time=2:28の上昇フレーズから実にスムーズにこの部分へ繋いでいます。まあ、ジョン・スコフィールドさんもこの部分でしっかりバッキングをしていると言うのもありますが。その分ラッキーだったかも知れませんね。
2回目のCD Time=2:58はジョン・スコフィールドさんの1回目と同じように、1弦の解放のE=ミの音をずっと鳴らしてフレーズを弾いています。そして1回目に比べるとよりコード感を出した分数コードの部分へ突入して弾き抜けます。
また、このソロのバックでのジョン・スコフィールドさんのバッキングも聴きところです。
03:ノー・マター・ホワット
ミディアムテンポの3/4拍子の曲です。お互いにクリアトーンで静かに、美しくメロディを奏でていきます。
パット・メセニーさん、ジョン・スコフィールドさんのソロは、それぞれのメロウな部分を聴くことが出来ます。音にもお互い特徴があって、今までの曲は、お互いの世界をお互いにリスペクトした様なフレーズ展開でしたが、このようなジャズ的でシンプルな曲では個性が良く出ますね。
パット・メセニーさんの音はいつも通りのリヴァーヴを強めに効かせたクリアトーンでソロ。
そしてジョン・スコフィールドさんは歪みが丁度掛るか掛らないかぐらいの絶妙なトーンでソロ。
また、そのソロにインプロヴァイズされたお互いのバッキングプレイも聴き所です。
そしてもっと聴き所がベースのビル・スチュワートさんのソロ。
まるでギターの様なクリアでまろやかな音で優しいラインを刻んでいきます。
04:エヴリバディズ・パーティー
ベースラインが印象的なソウルフルなジャズファンク・ナンバーです。ドラムのスティーヴ・スワロウさんのスネアワークが絶妙なビート感を出しています。
ファーストソロはジョン・スコフィールドさん。
単純なコード進行ですので、いかにいろいろなスケールを組み合わせてラインを奏でていくかと言うのがポイントになります。まさに、アウトフレーズが連発していて、私では何のスケールを使用しているかも解りませんね。とにかく気持ちの良いアウトフレーズです。
それを受けてパット・メセニーさんのソロ。
これもジョン・スコ・ワールドに入って、フレーズ的にはかなりインスパイアされていて、メセニー節と言うよりはジョン・スコ節的。この臨機応変な柔軟性はセッションワークの賜物と言う感じがします。
そしてスティーヴ・スワロウさんのソロ。
淡々とビル・スチュワートさんが同じラインを刻むバックで、今までのノリをそのままにしたソロを展開しています。
05:メッセージ・トゥ・マイ・フレンド
パット・メセニーさんらしいアコースティックなバラードです。パット・メセニーさんがナイロン弦のアコギ。そしてジョン・スコフィールドさんがスチール弦のアコギです。
ファーストソロはジョン・スコフィールドさん。
アウトフレーズもほとんど無く、そして速いパッセージも無く、とにかくリリカルにメロディアスに奏でています。ピックコントロールが見事で、単純なフレーズに色を添えています。
そしてパット・メセニーさん。
ジョン・スコフィールドさんよりは音数が多いのですが、メロディアスさにおいてはもちろん互角です。
この曲のテーマ部分はジョン・スコフィールドさんが単音でメロディを奏でているのですが、パット・メセニーさんは和音を入れながら奏でています。相変わらず和音の部分とメロディの部分の分離と音の大きさのバランスが凄いです。メロディだけが際立って聴こえて、まるでもう1人ギターがいるような感じさえします。また、このパット・メセニーさんの演奏をより効果的にする意味でジョン・スコフィールドさんの、あえて単音で弾く、と言う選択も見事ですね。
06:ノー・ウェイ・ホセ
3人のユニゾンでのテーマにドラムが絡んでいく曲。サビの部分が少しファニーな感じでなかなか面白いです。
ソロの部分はワンコードでまさに2人のボキャブラリーとジャズセンスがわかるソロです。
ただ漫然と弾くのではそれこそアマですので、ワンコードのなかで、いかに仮想コードを想定しながらフレーズを展開するか、またノンコード的なフレーズを展開するか、トリッキーな奏法を展開するか、マンネリではなくソロの構成を組み立てていくか、そしていかに自分の感覚を鋭く出していくかなどなど・・・。聴き所はたくさんあります。
ここは黙ってただただ音を追いかけて見てください。見事なソロを2人とも展開しています。
個人的にはパット・メセニーさんの『ひとりジョン・スコ対メセニー』みたいな音の切り替えとフレーズの切り替えは、あまりにもトリッキーで肝!です。
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考えてみたら、パット・メセニーさんもジョン・スコフィールドさんもソロを弾きまくっています。
ですから、これを1回のレビューでまとめてしまうのにはちょっと無理がありました。
またまた長くなってしまいましたので
あとの07~11は次回に・・・。
![]() | I Can See Your House from Here John Scofield Pat Metheny 曲名リスト 1. I Can See Your House from Here 2. Red One 3. No Matter What 4. Everybody's Party 5. Message to a Friend 6. No Way Jose 7. Say the Brother's Name 8. S.C.O. 9. Quiet Rising 10. One Way to Be 11. You Speak My Language Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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