マスター・プラン/デイヴ・ウェックル
MASTER PLAN/DAVE WECKL
今日は夏を想わせるような陽射しがあって結構汗をかくくらい暑い日でした。と言うことで今日はデイヴ・ウェックルさんのマスター・プランでwalkingをしました・・・。
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この作品は1990年の作品。デイヴ・ウェックルさんの初リーダー作品となります。
実はこの作品も最近中古CDとして手に入れたもの。ですから初めて聴きます。どんなサウンドなのか実に楽しみにwalkingをしました・・・。
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01:タワー・オヴ・インスピレーション
デイヴ・ウェックルさんの短いドラムのリフから軽快なテンポでスタートします。続けて、ドラムのリズムにどっぷりと乗っかったトム・ケネディさんのジャコ・パストリアスさんのようなベースラインがテンポを加速させて、更に、ファンキーなオルガンの心地よいバッキングが入って来る・・・かなりカッコ良い!
そして、ギターのバッキングも・・・と想ってライナーノーツを読んだら、このギターは打ち込み。オルガンと打ち込みのプログラミングは共同プロデューサーでもあるジェイ・オリバーさん。
ジェリー・ヘイのさんトランペットとビル・ライケンバックさんのトロンボーンがリードを吹き、それに打ち込みのホーンズが重なってファンキーなメロディを重厚に奏でていきます。ちょっとビッグバンド風のテーマで、こうきたか!と言う感じのスタートです。ちょっと想像していなかったサウンドでした。
途中の複雑なキメなどの合い間を縫って、デイヴ・ウェックルさんは軽快なドラミングを奏でていきます。それにしても手数が多いですね。実際はどうやって叩いているか良く解らないような複雑さなんですが、それでもビートをしっかりキープして牽引しているのが凄いです。
非常にアクティヴでオープニングにはピッタリのナンバーです。
02:ヒア・アンド・ゼア
シャッフルのビートを持ったミディアムテンポのナンバーです。デイヴ・ウェックルさんの叩きだすシャッフルがゴーストノートがかなり入っていて非常に良いグルーヴ感を出しています。
ベースが変わって、正確で切れの良いスタッカート気味なラインをアンソニー・ジャクソンさんが奏でていきます。
曲は途中でリズムを8ビートに変え、また複雑なリズムリックを挟んで進みます。それでも一貫してシャッフルのビートが流れているところは見事なドラミングです。
ピーター・メイヤーさんのギターとエリック・マリエンサルさんのサックスがテーマとソロを奏でます。特に終り部分の掛け合いはなかなか熱いソロを展開しています。
03:フェスティヴァル・デ・リトモ
どう聴いてもラテン。ラテンフレーバーがバリバリのナンバーです。メロディはブラスでファンキーに奏でていくのですが、非常にわかりやすくポップなメロディラインで聴いていて気持ちの良い曲です。
エリック・マリエンサルさんのサックスソロのバックでのデイヴ・ウェックルさんのリズムが何とも複雑。絶妙なスネアのタイミングが実にタイトで、それにあわせたような淡々としたアンソニー・ジャクソンさんのベースラインと重なると、ソロラインを聴くよりそちらに想わず耳を奪われてしまいます。
この曲もビッグバンド風のラテンナンバーで実にカッコ良い曲に仕上がっていますね。
04:イン・コモン
エリック・マリエンサルさんのソプラノサックスが美しいバラードです。
デイヴ・ウェックルさんのドラムは、まるで打ち込みのようにいろいろなマテリアルを入れてリズムを刻んでいます。ブラシ・ワークをオーバーダビングしているようですが全体には淡々としたリズムワークです。
ファーストソロはピーター・メイヤーさんのギター。クリアトーンでメロディアスなソロラインを奏でていきます。
そしてそのソロをスーッと持ち上げるようにエリック・マリエンサルさんのソプラノサックスのソロが入ります。速いパッセージを連続して歌い上げていきます。
05:ガーデン・ウォール
デイヴ・ウェックルさんの短いリフからスタートするフュージョンらしさのあるメジャーな曲。イントロのトップノートを奏でているのはテナーサックス。抜群の存在感はマイケル・ブレッカーさん。
そして、それに絡むシンセのメロディは、一発でそれと解る音とフレーズ。こちらはチック・コリアさん。
テーマはマイケル・ブレッカーさんが奏でます。細かいタンギングが必要でリズムで聴かせるようなメロディラインはまさにハマッています。
ここでのデイヴ・ウェックルさんはオーソドックスにビートを刻んでいきます。手数も比較的少ないのでアンソニー・ジャクソンさんのベースとも良く合っていてビート感がグイグイと迫ってくるような感じです。
マイケル・ブレッカーさんのソロは何も言うことなしのマイケル節。それに続くチック・コリアさんも同じで唯一無二のチック節。
この2人が参加しているだけで全体のクオリティが物凄く上がっていますね。その存在感たるや凄いものがあります・・・やっぱり。
06:オーラ・チューン
今までの曲の中では一番打ち込みらしい曲になっています。その反面、ピーター・メイヤーさんのヴォイスがフューチャーされていたりミュート・トランペットが密やかに鳴り響いていたりしてヒューマンな感じを醸し出しています。
そのアンバランスな中、デイヴ・ウェックルさんはタイトにリズムを刻んで、打ち込みと見事に同化しています。
07:朝日の如くさわやかに
何故にここでスタンダードのこの曲を、しかもピアノトリオで、4ビートで入れたのか?少し異質な感じがするのですが、それでも演奏は超絶ですね。実にスイングしています。
ピアノはレイ・ケネディさん、そしてベースはトム・ケネディさん。演奏としてはオーソドックスなスタイルで、2人とも見事にスイングしています。
以前、デイヴ・ウェックルさんの4ビートでのソロを聴いたときに、何かとても違和感があって、ジャズ的ではないなと言うような感想を持ったことがあるのですが、このトラックでのソロは、やはりジャズ的では無いのですが、それでもオリジナリティに溢れていて、しかも手数が多いので圧倒的な迫力で迫ってきます。
これは、これで実に個性的なスタイル。スタンダードだからと言って、スタンダードなソロスタイルを求めるのがそもそも保守的で、このソロは大いに気に入りました。良いですね。とにかく。
まあ、作品全体からするとこのトラックは異質だと想うのですが、実は一番気に入っていたりします。この朝日~はなかなかの名演だと想います。
08:マスター・プラン
このトラックは個性が想いっきり出ているチック・コリアさんの曲。もちろんピアノで参加しています。更に左チャンネルでデイヴ・ウェックルさん、右チャンネルでスティーヴ・ガッドさんが叩いています。ドラム好きにはたまらないツインドラムのナンバーです。
デイヴ・ウェックルさんのドラムスタイルはルーディメントを実践に取り入れたスタイルと言われているそうです。ドラムのルーディメントは良く解らないのですが、その意味でスティーヴ・ガッドさんとプレイが良く似ているようです。確かにこのトラックを聴くと2人の共通性が良く解ります。プレイ自体はスティーヴ・ガッドさんがかなり抑えてプレイをしている感じで進みます。
チック・コリアさんのピアノソロの後のCD Time=3:12からの2人の掛け合いが最初の聴き所。先に行くのはスティーヴ・ガッドさん。良く聴いて見ると、続くデイヴ・ウェックルさんのソロラインが真似をしているかのように見事にスティーヴ・ガッドさんが叩いたモチーフを発展させています。ライナーノーツが無いとどちらがどちらか判らないようなフレーズ回しです。
アンソニー・ジャクソンさんの多弦を利用したベースらしからぬ和音でのフーレズと速いパッセージを挟んで再び掛け合いが始まります。この掛け合いが凄いです。
手数としてはデイヴ・ウェックルさんの方がやや多い感じのフレーズを展開しているのですが、スティーヴ・ガッドさんの1音の重みがそれを吹き飛ばします。
お互いがお互いのフレーズをきっかけとして使用しながらも個性的なソロフーレズを繰り広げています。
最後の部分でのユニゾンはデイヴ・ウェックルさんのソロに重なってスティーヴ・ガッドさんが入って来るのですが、見事に合っていて、まるでデイヴ・ウェックルさんの音が急に右チャンネルにふられて広がったような感じさえ受けます。それだけ合っていると言うことですね。
9:アイランド・マジック
アップテンポでなお且つ7/8拍子の曲。ここでのデイヴ・ウェックルさんは、ドラムだけではなくて、パーカッションのプログラミングとティンパレスをプレイしています。
途中ラテンのフーレバーになってチック・コリアさんのシンセソロが入ります。
それに続くデイヴ・ウェックルさんのソロがまた凄いソロで、ドラムの音の切れ間が無いほどに叩きまくっているのですが、決して騒がしく、うるさいと言うことは無く、連続する音の渦に耳を奪われてある意味トリップしてしまいそうになるくらいの心地よさと迫力があります。
特に、バックのラテンリズムが戻ってからの部分はビートを刻みつつ、16分音符での音が連続していて物凄いラテンビートになっています。
また、最後の部分CD Time=3:56からのスネアのロールが絡むところは、全くどうやって叩いているのか解らないのですが、とにかく肝!です。
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ドラマーのリーダー作ってそんなに聴かないのですが、ドラマーとして個性を出しつつ一貫性のある作品に仕上ると言うのは難しいですね。
ドラムソロオンパレードではリスナーが飽きるでしょうし、逆にセッションのようにドラムを叩いていると言うのも難しいでしょうし・・・。
その意味では、楽曲の良さと言うものが大きなファクターを締めると想うのですが、この作品はとにかく曲がカッコ良いのが好印象で、なお且つ、ドラムプレイが程よく、必要十分に盛り込まれてのがドラマーのリーダー作としては大成功だと想います。
デイヴ・ウェックルさんのプレイはとにかく手数が多い。
でも、基本的なルーディメントがしっかりとしている為か、ドラマーの命題であるテンポキープとリズムキープがしっかりしているのが流石だと想います。
それでいてこの手数。しかもそれが決してうるさい、ごちゃごちゃしていると言う感じが無いのは、そのルーディメントの確かさもありますが、叩き方の表現力、つまりアーティキュレーションの妙があるのだと想います。
それでも個人的には少し手数が多すぎかと・・・。
例えば、スティーヴ・ガッドさんの場合は、徹底してリズムをタイトに刻みそして出すところで、これぞ!と言うフレーズを叩きだすイメージがあります。
その意味で行くと、個人的に今回の作品では5曲目のガーデン・ウォールや7曲目の朝日の如くさわやかになどがタイトで良かったりします。
また、その手数と言う部分で感じたことですが、ベース奏者とのマッチングが難しいと想いました。
この作品では、トム・ケネディさん、アンソニー・ジャクソンさんとプレイしているのですが、アンソニー・ジャクソンさんの場合は、基本的に親指を使用してスタッカートで切れの良いフレーズを奏でるので、正確無比なデイヴ・ウェックルさんのプレイと妙に重なってしまい、かえってブルーヴを消してしまうような感じがしました。それは、アンソニー・ジャクソンさんの良さが打ち消されてしまっていると言ったら良いでしょうか。
5曲目のガーデン・ウォールでのタイトなデイヴ・ウェックルさんのリズムに乗った時の抜群のグルーヴを生み出しているアンソニー・ジャクソンさんのプレイと、その他の曲との違いを聴くと良く解るのですが。
逆に、トム・ケネディさんのようなスタイルの方が面白いですね。もう少しトム・ケネディさんには暴れて欲しかった感じがするのですが、例えば、ジャコ・パストリアスさんのように、意表をついたフレーズで逆にデイヴ・ウェックルさんに仕掛けていき、その手数に待った!をかけるような感じで絡んでいくと、相乗効果ではありませんが、凄いグルーヴが生まれそうな感じが個人的にはするのです。(実際に一緒にプレイした作品ってあるのでしょうか?)
それにしても上手いドラマーです。このような才能はなかなか出てこないのではないでしょうか。久しぶりにドラムを堪能した作品です。
(CD TOTALTIME:48:26/ Walking消費カロリー:194.7kcal)
![]() | Master Plan Dave Weckl 曲名リスト 1. Tower of Inspiration 2. Here and There 3. Festival de Ritmo 4. In Common 5. Garden Wall 6. Auratune 7. Softly, As in a Morning Sunrise 8. Master Plan 9. Island Magic Amazonで詳しく見る by G-Tools |
![ジェイ・グレイドン・オール・スターズ・ライヴ・イン・ジャパン 1994.1.19 エアプレイ・フォー・ザ・プラネット[限定盤]](http://images-jp.amazon.com/images/P/B000XAMCA8.09.TZZZZZZZ.jpg)

















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