Walking de Music

2008年07月31日 15:58にアップしたエントリーです。

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TOTOⅣ~聖なる剣/TOTO 【2】

TOTO IV~聖なる剣

TOTOTOTO Ⅳ~聖なる剣のTrack06から細かく聴いてみます・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

06:アフレイド・オヴ・ラヴ
イントロのギターのパターンが『ギタリスト心』をくすぐります。このようなフレーズは実はキメどころ。
1弦の解放の音を上手く使用したリフで、その後で8ビートのバッキングに入って歌前に低音弦で同じフレーズをリフレインするところが、更に弾き甲斐のあるフレーズです。

曲はTOTOの特徴的な雰囲気と言える8ビートのロックテイストにピアノの音や少し優しい音などが盛り込まれて、単に激しいロックではなくてあくまでもポップなテイストがあるナンバーです。
それでも決して軟弱なロック?に仕上がっていないのは、スティーヴ・ルカサーさんのバッキングの妙と言えますね。また、ジェフ・ポーカロさんのドラミングのタイトで正確な8ビートにも仕上がりの良さの要因があると言えます。時折入れるちょっとしたおかずなどは抜群の上手さとグルーヴ感がありますね。


07:ラヴァ―ズ・イン・ザ・ナイト
前の曲との切れ目がほとんど無く突入する同じくロックテイストの曲。ほとんどメドレーのようになっていて、あわせて1曲と言う聴き方がいい感じですね。

基本的にアフレイド・オヴ・ラヴと同じ8ビートの曲でスティーヴ・ルカサーさんの歪みギターでの8ビートバッキングがメインになります。

最初の中間部分でのスティーヴ・ルカサーさんのソロは、チョーキングでの大きなフレーズを中心としたラインで奏でられていきます。基本的な譜割は8分音符でストレートなフレーズ回しと言えます。
ソロ終りの部分が少し歌の方へはみ出しているのですが、このあたりは勢いを選んだテイクと言うことでしょうか。個人的にはキッチリフレーズを納めて歌へ・・・と言う流れが欲しかったと想いますが。

その分エンディングでのソロは爆発している感じです。
スタート部分のトレモロ・アームを絶妙に使ったうねりのあるフレーズからバッキング的な和音と速いダウンパッセージを絡めたフレーズに入り、続けてCD Time=3:43からのロック定番フレーズを高速でキメ、ピッキングハーモニクスでチョーキングを決めてアームでダウン・・・。
この流れは肝!です。
その後は音の運びが見事なパッセージ。あくまでも8ビートに乗ったフレーズで余裕を感じるラインです。実に軽く弾いている感じがしますね。

この曲と前の曲でのギターのバッキングは、物凄く歪んでいるのも関わらず、それでいて非常に耳に優しい音だと想います。それでも、激しいロックな音で、そのあたりの塩梅が実に良いバランスになっています。この作品全体でのギターのバッキングの音色とその選択の妙を味わうことが出来るメドレー風の2曲と言えます。


08:ウィ・メイド・イット
この曲も8ビートで乗りの良いナンバーです。ギターのバッキングは更に複雑になっていて、ここでは2~3種類くらいの音を入れているように想います。

サビに入る前のギターのちょっとしたフレーズはやはりピッキングハーモニクスで締めています。
この奏法はピックで弦を弾くと同時にピックを持っている人差し指もしくは親指を時間差で弦と触れさせると言う奏法です。音が歪んでいると出やすいのですが、ライヴなどで決める場合はけっこう緊張をしたりします。
全部で3回このフレーズは出てくるのですが、2回目はハーモニクスを出していません。これは失敗したのではなくて、2回目は外すことでのアクセントですね。

ここでもジェフ・ポーカロさんのドラミングがタイトでいいですね。やはり上手いプレイヤーの8ビートって当たり前ですが上手いです。

3曲連続で8ビートのロックテイストの曲だったのですが、1曲目がスティーヴ・ルカサーさん、そして次がデヴィッド・ペイチさん、そしてこの曲はボビー・キンボールさんのリードヴォーカル。三者三様の持ち味でのロックテイスト。
これが出来ると言うものTOTOの大きな強みであり、この作品のバリエーションを豊にしていますね。


09:ユア・ラヴ
少し跳ねた8ビート曲。前3曲の持っているロックテイストとは違ったアダルトなムードがあります。ここでのヴォーカルはボビー・キンボールさん。シャウトスタイルがお馴染みなんですが、この曲では少し落ち着いた感じで歌います。もちろんシャウトもいいですが、とても歌の上手さと言うかテクニックを聴くことが出来るトラックです。

少しシンセをかぶせたような音のデヴィッド・ハンゲイトさんのベースラインがよく動いています。さらにここでのスティーヴ・ルカサーさんのバッキングはクリアトーンでさり気無く奏でられています。


10:アフリカ
全米チャート1位になったTOTO最大のヒット曲です。当時のMTVやラジオでは盛んにこの曲がオンエアされていたのを想い出します。

この曲の最大の魅力のひとつはそのアフリカンなリズムにあると想います。
ライナーを読んで初めて知ったのですが、この曲はリード・ヴォーカルをとっているデヴィッド・ペイチさんとドラムのジェフ・ポーカロさんの共作になっています。個人的には1、2を争うくらいTOTOの楽曲の中では好きな曲です。

まずイントロに流れるリズムが非常に重厚でいてスムーズな流れをもっています。このあたりは流石のジェフ・ポーカロさんと言う感じのリズムアレンジだと想います。
ちなみに、コンガはレニー・コステロさんでマリンバをジェフ・ポーカロさんが演奏をしているようです。

そして、何とも印象的なアフリカの大地と民族的なサウンドを想わせる様なバッキングパターンへ。この部分は、ちょっと聴くと変拍子のような感じに聴こえます。バッキングが3拍で完結していて、その後リズム的なリックが5拍で完結しているためです。

テーマはデヴィッド・ペイチさんが囁くように歌い上げていきます。
コーラスの切れ目でイントロのアフリカンなモチーフがブリッジとして入るのですが、ここでは2/4拍子を挟むことで3拍で完結しているモチーフを上手くまとめています。
さらに、このモチーフは3拍で完結してはいるのですが、実はそのままテーマの頭のコードに解決するように創られていて、さらに曲の流れを見事に繋いでいます。
つまりイントロでは3拍で完結、ブリッジ部分では4拍で完結して次ぎのメロディ頭のコードに繋ぐと言うアレンジ。このアレンジはいつ聴いても肝!で、このモチーフがブリッジに入るのがこの曲の最大の聴き所と言えますね。

サビに入る前はあえて2/4拍子を挟まないでジェフ・ポーカロさんのおかずで流れを創っています。そしてヴォーカルがボビー・キンボールさんにチェンジします。

綺麗なハモリと厚いコーラスでのサビがまた印象的で盛り上がります。さらに、サビ終りの部分でさり気無く入るスティーヴ・ルカサーさんの歪み系の音でのバッキングが効いています。
ちなみに、スティーヴ・ルカサーさんのバッキングは歪み以外の部分では、スチール弦のアコギを使用しています。ライナーを読むとタカミネのアコギの様でそれだけでも日本人としては嬉しくなってしまいますね。
また、このアコギがあまりしっかり聴こえないのですが、それでも時々流れの隙間から煌びやかに聴こえると抜群の効果で迫ってきます。

そしてデヴィッド・ペイチさんのシンセでのソロ。と想っていた部分ですがリコーダーのクレジットでジム・ホーンさんの名前がありますので、ここは一緒に奏でていると想われます。その部分を挟んで再びサビに入ります。

このサビに入る部分のコーラス部分からジェフ・ポーカロさんのドラムリフが入るまでの空間部分で右チャンネルに入るピアノのベルのようなフレーズが個人的には肝!です。ちょっとしたことですが、非常に哀愁が漂っていて曲調にあっていると想います。

そしてサビ。
ここで効いているのは、スティーヴ・ルカサーさんのアコギ。今までより大きく、アルペジオがしっかり聴こえるようにヴォリュームがアップされています。
さらに、今までシンセでさり気無く奏でられていたテーマの対旋律を歪みギターで奏でています。そしてボビー・キンボールさんのシャウトが重なってくるころにはすっかり、しかも自然に盛り上がってしまいます。

エンディングはイントロのモチーフを連続していきながら段々とフェードアウトをしていくように静かになっていって、最後はリズム隊だけになって本当にフェードアウトをして終わっていきます・・・。

それにしてもいい曲だと想います。
単純に聴こえるようで実は演奏をするには難しい曲に仕上がっています。以前コピーバンドで演奏をしたことがあるのですが、これが、決まりそうで決まらないと言う不思議な難しさのある曲で、それでもこのリズムに身を委ねて演奏をしていると、これまた不思議に引き込まれて、陶酔していってしまうと言う楽曲でした。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

walkingを終えて聴き終えたときの印象はひと言で言うと
『良く出来ている作品・・・』

CDの帯にも『完成されたロックの美しさを表現した傑作』
と言うコピーがありますが、まさにそんな感じです。

ロックと言うものをどのように理解するかによって違ってくると想うのですが
人によっては『これはロックじゃないぜ!』みたいなところもあるかと想います。
総じて攻撃的な側面を持っているのがロックだと個人的には解釈していますので
その意味ではロックではないのかなと。
でも精神はロックだと想うし、これを称してAORと言うのかと・・・。
あまり得意なジャンルではないのでよく解りませんが。

それでも全体に余裕を感じるサウンドで、アップアップではなく余裕が創り出す緻密さが溢れていると想います。
完成度が非常に高く、またコマーシャル的な売れ線をしっかりと意識した中にもキャリアに裏打ちされたテクニックとサウンドの構成やアレンジ、そして楽曲の良さなど、隙のないサウンドと密度の濃さを持った名作だと想います。

(CD TOTALTIME:42:12/ Walking消費カロリー:196.74kcal)

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TOTO IV~聖なる剣TOTO IV~聖なる剣
TOTO

曲名リスト
1. ロザーナ
2. メイク・ビリーヴ
3. ホールド・ユー・バック
4. グッド・フォー・ユー
5. イッツ・ア・フィーリング
6. アフレイド・オブ・ラヴ
7. ラヴァーズ・イン・ザ・ナイト
8. ウィ・メイド・イット
9. ユア・ラヴ
10. アフリカ

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あとがき
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コメント (3)

猫ケーキ:

「アフリカ」は名曲ですね。
このアルバムしばらく聞いていないのですが、
今聞き直したら、
またリアルタイム時とは
違った印象を受けそうです。

FUSION:

お邪魔します。
>完成度が非常に高く、またコマーシャル的な売れ線を・・・
仰るようにズバリその通りだと思います。TOTOが正式に活動中止(解散)した今、このアルバムに再び耳を傾けると、彼たちの成功を刻んだ記念碑的なアルバムだと今更ながら再認識した次第です。
ただ、個人的ではありますが、・・・「ハイドラ」を最高傑作と思う私にとってはチョッとツラいアルバムです。勿論この「聖なる剣」を否定している訳では決してありません。

猫ケーキさん
コメントありがとうございます。
本当に【アフリカ】は仰る通りに名曲だと想います。この作品は本文にも書きましたが、じっくりと通して聴いた記憶があまり無かったので、けっこう新鮮な感じはしました。しばらくしてから再び聴いてみたらどんな感じに聴こえでしょうか・・・。

FUSIONさん
コメントありがとうございます。
TOTOも後期はかなり苦しかったですよね。スティーヴ・ルカサーさんだけではやはりどうしようもないと言う感じでしょうか。
総合的にこの作品はやはり最高傑作と言えると想いますが、私も個人的には「ハイドラ」の方が好きです。

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