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テイルズ・フロム・ザ・ハドソン【2】/マイケル・ブレッカー

テイルズ・フロム・ザ・ハドソン

今日のwalking Musicはマイケル・ブレッカーさんのテイルズ・フロム・ザ・ハドソン・Track04から05です。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

04:ボー・リバージュ
基本的には綺麗なバラードなんですが、マイナー調であることと、適度な展開があるために少し陰鬱なムードの漂っている曲になっています。

ファーストソロは、パット・メセニーさん。
その曲の持っているムードをそのまま展開します。時々フレーズの合間に挟まれている、CD Time=2:52やCD Time=3:27のようにクロマティックから高速にダウンするフレーズが、ちょっとやるせなさのような気だるいムードを醸し出していて効果的だと想います。

続いてはマイケル・ブレッカーさんのソロ。
前半はロングトーンを中心として、朗々と歌い上げていきます。このようなフレーズはものすごくセクシーと言うか艶のある音色とフレーズでかなりムーディですね。そして、CD Time=5:07のような一瞬の速いパッセージからCD Time=5:12のロングトーンでのフラジオなどが入ると、これはもう感じざるを得ない!
まさに艶の極みだと想います。

バックがインテンポになり4つを刻み始めると、さらにマイケル・ブレッカーさんはブロウしていき、CD Time=6:00からを頂点にして、先ほどの艶から今度は荒々しく吹き抜けていきます。


05:アフリカンズ・スカイ
この曲では、3曲目のソング・フォー・ビルバオに続いて再びマッコイ・タイナーさんが参加しています。
マッコイ・タイナーさんの参加ということで、3曲めとこの曲がチョイスされたそうですが、ソング・フォー・ビルバオがスパニッシュなムードがあるのに対して同じ様なラテン系のリズムですが、こちらはかなりアフリカン・テイストが溢れています。
その違いは、あまり目立っていませんがドン・アライアスさんのパーカッションにあるかなと。
ソング・フォー・ビルバオでもドン・アライアスさんは参加していますが、この曲でのプレイの方が、低めの音のパーカッションを使用してよりアフリカンなムードを漂わせていると想います。

テーマははじめマイケル・ブレッカーさんが一人で奏で、次にパット・メセニーさんがユニゾンで参入してきます。

CD Time=0:45のサビはわかりやすいメロディと加速していくようなリズムが非常に心地よいです。
その後、パット・メセニーさんのギターがメロディを奏でる間奏部分に入ります。CD Time=1:25で入ってくるマイケル・ブレッカーさんのテーマメロディを奪い取るような感じがいいですね。

CD Time=1:37からはマッコイ・タイナーさんのソロがスタートします。
最初は、スタッカートなフレーズを展開してきます。そしてコードをいろいろとフェイクしながら、少し不安定な要素を盛り込んだフレーズを入れて曲の展開部分に突入していきます。

やはりここでも、コードをいろいろに変化させながらクラシカルに弾き抜けていきます。もうこの感じは止めることができなくなり、CD Time=2:20からのコーラスでは、まさにアウトなコード進行でフレーズをつなげていきますので、絶妙な浮遊感と不安定感があって、ものすごくテンションが高いプレイになっています。

そして展開部分では、細かいロールを使用したフレーズまわしからコード和音で朗々と歌い上げる感じでエンドしていきます。かなりカッコ良いソロフレーズの連発は、もちろん肝!

続いては、マイケル・ブレッカーさんのソロ。
ロングトーンを中心にしたフレーズで入ります。この部分ではバックのグルーブが際立っています。特にベースのデイブ・ホランドさんのビートが抜群ですね。これはまさしく、マッコイ・タイナーさんのソロを受けてインプロヴァイズされた結果。
ですから、マイケル・ブレッカーさんも段々と熱くなっていくという相乗効果を生み出しています。

CD Time=3:47の細かいトレモロフレーズから続くラインはアウトフレーズの連発です。どう考えても音があちらこちらに飛びまわっています。しかも、合っていないような、いるような・・・。この浮遊感がたまりませんね。その後もアウトラインをなぞって吹き続けますが、フレーズ的には8分音符をややルーズに吹き続けている感じです。

これが、CD Time=4:16の2コーラスめからはスイッチが入ったかのように激変していきます。
歯切れの良い短音を、そのタンギングの強さで聴かせて、CD Time=4;26あたりから段々と速いパッセージで攻めてきます。

CD Time=4:30のロングトーンから、ダウンフレーズを匠なアーティキュレーションと絶妙なタイミングで連続して奏で、CD Time=4:45の駆け上がりフレーズから完全にスイッチオンになります。

4音で構成されたポリリズムフレーズを高速で連続的に決めて、さらに、CD Time=4:49で今度は7音で構成されたフレーズで段々とダウンしていく・・・これがまた歯切れ良い!

そしてCD Time=4:53の速いパッセージからCD Time=4:54のひと鳴き。続けてフラジオでの、さらに高い音でのふた鳴きめ。
マイケル・ブレッカーさんのスイッチオンとともに、抜群のテンションと興奮で迫ってきて、こちらもスイッチがオンになってしまいます。この部分はまさに肝!

CD Time=5:00からはさらに追い打ちをかけるように見事なフレーズが続きます。
CD Time=5:00からCD Time=5:06までのフレーズはメロディアスでサックスが実に良く歌っていて肝!
続けて、今度は5音で構成されたポリリズムフレーズの連発。CD Time=5:12での、叫びのようなロングトーン。こちらも肝!です。

そして、CD Time=5:14のややラウドなフラジオから、8分音符で歌うアウトフレーズを奏でていき、その後は、だんだんとスイッチをオフにするかのようにサビの部分につなぐために静かなフレーズに回帰していきます。

この曲でのマイケル・ブレッカーさんのソロは作品中でもベスト・プレイだと想います。構成といい、フレーズといい、文句なしの名演です。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

続きはまた後日・・・。

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曲名リスト
1. スリングス・アンド・アローズ
2. ミッドナイト・ヴォヤージ
3. ソング・フォー・ビルバオ
4. ボー・リヴァージュ
5. アフリカン・スカイズ
6. イントロダクション・トゥ・ネイキッド・ソウル
7. ネイキッド・ソウル
8. ウィリー・T.
9. キャビン・フィーヴァー

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