Walking de Music

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このブログは、ウォーキングをしながら聴いたジャズ・フュージョン・CDのレビューを中心としたブログです。個人的に想い付くままに綴っています。

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2009年12月Archives


2009年12月26日

エレガント・ジプシー【2】・アル・ディメオラ

Blu-spec CD エレガント・ジプシー

今日のwalking Musicはアル・ディメオラさんのエレガント・ジプシーです。

先日の続きで5曲目からです。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★


05:レース・ウィズ・デビル・オン・スパニッシュ・ハイウェイ
とにかくスピード感とスパニッシュな雰囲気。さらに少しダークな感じを『これでもか!』という感じでタイトルの言葉に織り込んだ曲ですね。

スタートのアンソニー・ジャクソンさんのベースとレニ―・ホワイトさんのハイハットでの16ビートがスピード感の触手をくすぐります。
そして、アル・ディメオラさんのハードなギターがユニゾンで入ってくると、いやでも盛りあがってきます。
さらに、ここではアル・ディメオラさんと同時にミンゴ・ルイスさんのコンガが左チャンネルに入ってきます。このコンガがさらに盛り上がる要因で肝!です。想わず腰とアゴが動いてリズムを取ってしまう!そんな感じでしょうか・・・。

曲が進むとCD Time=0:23から突然のユニゾン。しかもとても速いパッセージ。2回目のユニゾンはもっと複雑さを増して襲いかかってくる感じです。さらに3回目のユニゾンは、まるでデビルが覆いかぶさってくる恐怖すら覚えます・・・。

そのユニゾンの恐怖から、スーッと解き放たれるようにCD Time=1:05からハーフテンポに落ちます。ここはデビルから逃れて一瞬ホッとする展開。しかし、コード進行などはまだまだ近くに潜んでいるのでは?と想わせる暗鬱なコードが続く・・・。

そしてCD Time=2:06からのアル・ディメオラさんのミュートを上手く挟み込んだ16ビートの単音バッキングを合図に再びデビルが登場します。

アップテンポのままブレイクを上手く使用したリフにアル・ディメオラさんのミュート・ギターが重なってきてCD Time=2:53から短いソロに突入です。

ここでは、エフェクトとしてセンターチャンネルを中心に右、左に音を動かしています。アル・ディメオラさんのフレーズは高速フレーズを弾きまくっているので、このエフェクトの効果もあってまさに頭の中を音が駆け巡る感じ。少し、頭がフラッとするくらい強烈な部分で肝!です。デビル再登場という感じでしょうか?

そして、ストップモーションからハーフテンポに変わって展開していきます。

そしてさらに高速に再び展開して・・・。


とにかく目まぐるしくテンポが展開していき、その合間合間には高速のユニゾンや短いソロなどが組み込まれていて劇的な展開を持った曲に仕上がっています。

エンディング部分のCD Time=5:49からのアル・ディメオラさんの速いパッセージが凄いです。デビル降臨という感じかと・・・。この粒揃いな連続技は・・・ためいきですね。


06:レディ・オヴ・ローマ、シスター・オヴ・ブラジル
今度は一転してスチールのアコギでの軽いボッサのリズムのアル・ディメオラさんのオーバーダビングによるデュオ曲。

トレモロを上手く使用したフレーズで、前の曲とは全く違うリリカルな展開でフレーズを決めます。1分強と短い曲ですが、CD全体の流れの中で、バラエティーに富んだ展開に想わずうなずいてしまいます。


07:エレガントジプシー組曲
曲はゆったりと進んでいくラテンというかメランコリックな色を持っています。曲調は少しチック・コリアさんの影響を感じるような展開です。

CD Time=1:33が最初のキメとユニゾン。ここではドラムのスティーヴ・ガッドさんのユニゾンしていない、いわゆる合間を埋める部分のドラミングが効いています。
それまでの曲のビートを継続しつつ、ここでリズムが少し跳ねて、4ビート的なリズムパターンを匂わせていきます。これは肝!です。

エフェクトされたアル・ディメオラさんのミュートした速いパッセージが続く部分が終わったCD Time=4:21から静かな展開へ。

ここから、ヤン・ハマーさんのミニ・ムーグのソロ。
このヤン・ハマーさんの硬質な音の感じは、前のアル・ディメオラさんのミュートの部分と良く似ていて上手く雰囲気を合わせた仕上がりになっています。ボーッと聴いているとアル・ディメオラさんのギターにも聴こえてくるのが技と言ったら良いでしょうか。
また、ここのバックのアル・ディメオラさんのアコギのバッキングが美しい響きで奏でられています。

CD Time=8:00過ぎくらいから、曲はだんだんとエンディングに向かっていくという感じで、今まで出てこなかったモチーフなども登場してきます。

これだけ目まぐるしく曲が展開していくと、演奏している方も大変かと。まあ、そつなくこなしているのが当たり前ですが、流石と言えばさすが。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★


アル・ディメオラさんというギタリストは、非常にワールドワイドな感じがします。この時期の作品ではラテンやブラジル的な方向が強いのですが、その基本はそのままに近年はもっとワールドワイドな世界を展開しています。そのルーツ的な作品ですので、ファンに愛される作品と言えますね。

アル・ディメオラさんのギターは基本的に、今でも大きなアプローチの違いはない感じがしますがやはり超絶、そして粒揃いなのが凄い。
使用しているスケールなどは比較的オーソドックスで、スケールのお手本のようなフレーズも多いのですが、それでも、壮大で雄大で迫力のあるパッセージを弾くことができるのはやはり流石。並のギタリストだったら陳腐なフレーズのオンパレードになりかねないスケールをときに速く、そしてミュートを入れたりしながらバリエーションをつけています。
また、16分音符がだんだんとその倍になったり、戻ったり。16分音符の連続フレーズの中にときどきアクセントをつけるために3連の速いフレーズを挟みこんだり。しかもそれらが実にスムーズに繋がっていくところが最大の魅力で肝!な部分であります。

そんな、アル・ディメオラさんのルーツ的な作品ですので、ギター弾きにとっても楽しい作品であることは間違いないです。

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Blu-spec CD エレガント・ジプシーBlu-spec CD エレガント・ジプシー
アル・ディ・メオラ

曲名リスト
1. フライト・オーヴァー・リオ
2. ミッドナイト・タンゴ
3. 地中海の舞踏
4. レース・ウィズ・デヴィル・オン・スパニッシュ・ハイウェイ
5. レディ・オブ・ローマ,シスター・オブ・ブラジル
6. エレガント・ジプシー組曲

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(*)本文に登場したCD・DVD

Blu-spec CD フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ~スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!Blu-spec CD フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ~スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!
アル・ディ・メオラ ジョン・マクラフリン,パコ・デ・ルシア アル・ディ・メオラ

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スプレンディド・ホテルスプレンディド・ホテル
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■myspaceでオリジナル曲を公開しています。
まあ、レビューは偉そうに書かせていただいていますが
自分の作品が伴っていない部分も多いにありますので・・・
その辺は聴き流してください!ということで・・・
興味のある方はのぞいてみてくださいませ。
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2009年12月19日

SUPER FOLK SONG~ピアノが愛した女・矢野顕子

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先日のウォーキングで聴いたCDが矢野顕子さんのウェルカム・バック。かなり久し振りに聴いたのですがやはり名盤ですね。
レビューはまた後日にさせていただく予定ですが、聴いていて、無性に観たくなったのが矢野顕子さんDVD作品SUPER FOLK SONG~ピアノが愛した女

これはご存じ、CD作品のSUPER FOLK SONGの録音風景を収録して、1992年に劇場公開されたドキュメンタリー作品です。

この作品が公開される前に、けっこう深夜のTV番組などでその一部が放送されていて、それを観て衝撃を受けて、この作品やCDを買いました。

とにかく一発録りの緊張感が漂っていて、かつ、上手く演奏や歌ができた部分のテープをつなぎ合わせて完成させる「つなぎ」をしない矢野顕子さんのこだわり。(映像を観るとまだテープを使用しています。今ならPCでより簡単に「つなぎ」ができますね。)

さらに、ピアノのテクニックと歌が見事に融合して上に、心を込めて、まさに全身全霊で歌っている姿に物凄く引き込まれる作品です。

また、単に完成した曲をビデオクリップ風に並べる作りではなくて、間違えたところや、リハ、指ならしだったり、機材のトラブルで機械音が入ってしまったり、食事のシーンだったり、そんな部分が多く収録されているのがまさにドキュメンタリー。

特に、宮沢和史さんの曲中央線は、最後の最後でのピアノのミストーンでそれまで完璧な出来のテイクだっただけに、ガックリとうな垂れる矢野顕子さんの姿など観ると、まるでレコーディングに立ち会っているような錯覚さえ覚えて、レコーディング中なので音を立ててはいけない!というような緊張した気分にもさせてくれます。


ウェルカム・バックを聴いていてこの作品を観たくなったのは、もちろん矢野顕子さんの作品だ、という当たり前の流れはあるのですが、パット・メセニーさんとの関係でちょっと観たい部分があったからなんです・・・。

観たことがある方やCDを聴いた方はお解りだと想うのですが、パット・メセニーさんの作曲したPRAYERという曲を演奏しています。この曲は確かCMにも使用されていましたね。

ライナーノーツによると・・・

「ある日パット・メセニーと電話で話していたとき
『ねえ、ぜひ聴いて欲しい曲があるんだ。だって君の歌を聴いていたらできた曲だもん』
というので私にくれたのがこの曲・・・」

だとか・・・。
まあ、何ともうらやましい話ですね。何が?と言うと、電話で話せるということ自体がうらやましい・・・。

このDVDの中でこの曲に詞をつけているシーンがあります。
手元の紙には、書いては横線で消した言葉が数々・・・。このシーンは緊張したシーンの多い中で、ちょっとホッとするような静かなシーンで個人的にはけっこう好きなシーンです。


PRAYERはもちろんパット・メセニーさんの関連ということですが、実はもうひとつパット・メセニーさんと関連するシーンがあります。

ご覧になった方はご存じだと想いますが、冒頭のクレジットが出ているシーンで矢野顕子さんが鈴木慶一さん作曲の塀の上でを歌っているのですが、途中で指ならしのためにポロポロと即興で演奏を始めます。

そして、ある曲を弾き始めるのですがその曲がパット・メセニー・グループの名曲ハヴ・ユー・ハード。実はこのシーンを観たかったのです。


もちろんピアノを弾きながらのスキャットでの弾き語り。これが実に良い感じ・・・。そしてしっかり矢野顕子ワールドに曲を変化させています。

練習のショットですので、途中で、とまったり、繰り返して歌ったりしている部分もありますが、それでも聴きごたえのあるシーンになっています。この曲も完成させて収録して欲しかったと想うくらい良い感じです。

矢野顕子さんはウェルカム・バックを聴いても、そうそうたるメンバーをバックに歌っているのですがどんな曲も自分の世界にしてしまう強烈な個性、ひと声発しただけでその世界にすべてを変えてしまう個性、これが非常に強烈で稀有な存在。
こんなミュージシャンはなかなかいないと、私が言うまでもなく改めて想いました。

SUPER FOLK SONG~ピアノが愛した女~ [DVD]SUPER FOLK SONG~ピアノが愛した女~ [DVD]
矢野顕子

曲名リスト
1. 塀の上で
2. 横顔
3. それだけでうれしい
4. 夏が終わる
5. SUPER FOLK SONG
6. 中央線
7. PRAYER

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SUPER FOLK SONGSUPER FOLK SONG
矢野顕子

曲名リスト
1. スーパー・フォーク・ソング
2. 大寒町
3. サムデイ
4. 横顔
5. 夏が終る
6. ハウ・キャン・アイ・ビー・シュア
7. モア・アンド・モア・アモール
8. スプリンクラー
9. おおパリ
10. それだけでうれしい
11. 塀の上で
12. 中央線
13. プレイヤー

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■誠にせんえつながら
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2009年12月13日

エレガント・ジプシー/アル・ディメオラ

Blu-spec CD エレガント・ジプシー

今日のwalking Musicはアル・ディメオラさんのエレガント・ジプシーです。


この作品は1977年の作品で、アル・ディメオラさんの「白夜の大地」に続く2枚目のリーダー作品になります。

アル・ディメオラさんの作品は、「スーパー・ギタートリオ」に代表されるアコースティックものが個人的には好きですが、近年のワールドミュージック指向の作品も好きで良く聴いています。
エレガント・ジプシーを聴くのはかなり久しぶりです・・・。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★


01:フライト・オーヴァー・リオ
何とも言えない、スパニッシュというかエスニックと言うか・・・。何とも重厚な雰囲気で曲はスタートします。

かなり硬質な音でチューンされたベースはアンソニー・ジャクソンさんのプレイ。そこに、ヤン・ハマーさんのシンセが重なってくるとマハヴィッシュヌ・オーケストラ的と言ったら良いか、ジェフ・ベックさんの世界と言ったら良いか。
その感じを打ち破るのが、CD Time=1:28からのアップテンポ。
ここで肝!になっているのがドラムのスティーヴ・ガッドさんのドラムワーク。
最初はパーカッションに絡みながらハイハットのオープンでリズムを牽引していきますが、CD Time=2:07からは、8分音符の裏で奏でられるトップシンバルを3拍、そして4拍めのハイハット・オープン・クローズ。このリズムが全体のラテン調のアップテンポをグイグイと引っ張っていきます。


CD Time=2:33からがアル・ディメオラさんのソロ。
当時は、ジャケットにあるように、黒のレスポールを使用していたのでしょうか?強力な歪音なんですが、芯がハッキリと聴きとれる音。ピッキングのごまかしがしにくい音と言ったら良いでしょうか。
それは音符の粒が正確に揃っている冒頭のCD Time=2:45からいきなり解ります。
まるで、ご挨拶のように、しかも簡単そうに超速いパッセージをキッチリ決めます。
基本的に16分音符での連続したパッセージなんですが、CD Time=2:46にさりげなく入る倍の6連フレーズが強烈なスピード感をかも出しています。しかもスムーズな繋がり。そして正確な粒。ピッキング・・・。


CD Time=2:52からはフランジャー(当時だったらジェット・マシーン)でスぺーシーな浮遊感を演出しています。そして、ヤン・ハマーさんとの掛け合いに入ります。
この2人の『高速掛け合い』は言うまでもなく凄いのですが、そのバックで掛け合いの微妙な隙間を、奪うわけでもなく、出しゃばることもなく、見事に埋めているアンソニー・ジャクソンさんのベースが肝!です。
2人の掛け合いのバックですので、つい聴きそびれてしまうのですが、この、「聴こえているはずだけど、耳に入ってこない・・・」でも、「しっかりと曲を構成していて、かつじっくり聴くと凄いことをプレイしている・・・」、まさに、ベーシストの極みと言ったらよいでしょうか。


02:ミッドナイト・タンゴ
今度は一転してクリアトーンでアル・ディメオラさんがメロディを奏でていきます。このようなリズムをタンゴというのかどうか、専門的なことはわかりませんが、ちょっとアルバムタイトルのようにエレガントな感じで曲はスタートします。


リズムを牽引しているのが、ドラムのハイハットワーク。これは、レニ―・ホワイトさんのプレイ。そこに、アンソニー・ジャクソンさんの、エフェクトされた、やはり硬質な音色のベースが長めの音符でゆったりと乗ってきます。


曲は途中で展開をして、歪系の音色で奏でられたギターが入ってきます。・・・と想ったら、アコースティックギターのリフからアコースティック・ピアノのソロへと。さらに、ベースソロに繋がっていきます。

複雑な展開部分や楽器選択を持った曲で、このあたりの作曲とアレンジはまさにアル・ディメオラさんの真骨頂と言えますね。


03:パーカッションイントロ
ミンゴ・ルイスさんのパーカッションとレニ―・ホワイトさんのテンパレスのソロ。1分強と短い曲ですが、次の曲へのイントロということでしょうか。
でも、このワンポイントがあるとないのとでは、次の曲のスタートのインパクトが違うように想います・・・。


04:地中海の舞踏
パーカッションイントロを経てこの作品の大きな聴きどころである地中海の舞踏がスタートします。
個人的には、「アル・ディメオラさん=地中海の舞踏」という感じのときがあったくらい大好きな曲です。これは、別の言い方をすると「アコギバトル=地中海の舞踏」とも言えますね。
この曲がいきなり始まるよりは、3曲目のパーカッションイントロがあった方が最初のギターでのアルペジオが冴えて聴こえるような気がしませんか?その意味では3曲目のパーカッションイントロは、アルバムの構成、流れとして一味効いていると想うのです。


曲はご存じフラメンコ・ギタリストのパコ・デ・ルシアさんとのデュオ。
イントロのアルペジオを聴くだけでもわくわくしてくる!そしてギターを弾きたくなる!ギター弾きにはたまらないアルペジオです。
イントロの部分での肝!パコ・デ・ルシアさんのアルペジオ。
1小節めの2拍裏に入る3連符や2小節めの3,4拍部分の3連が実に効いています。
これは1弦から3弦に向かって、一本の指で引っ掻くように弾く奏法で奏でています。基本のアルペジオが8分音符なので単純に聴こえてしまいかねないところを、アル・ディメオラさんと同じようにアルペジオをするのではなく、この3連符を入れるだけで、物凄いビート感、スピード感があると想いませんか?
また、このパコ・デ・ルシアさんのアルペジオは弾いてみると想ったより難しいです。フラメンコギターでは良くある奏法ですが、これは指弾きの成せる技と言えますね。
そう、パコ・デ・ルシアさんは当たり前ですが指弾きです。
基本的には、フラメンコギターですので、人差し指と中指で弾いていると想うのですが、それにしてはイントロ部分のCD Time=0:28のユニゾンなどは、ピック弾きに負けないスピードと正確さ奏でています。このスピードで指で弾くのはかなり難しいですね。
以前、パコ・デ・ルシアさんのフラメンコ音楽のライブを観たことがありますが、それはそれは、物凄く速いパッセージをバシバシ決めていたことを想い出しました。


ファーストソロはアル・ディメオラさん。
トレモロ奏法からゆったりとしたフレーズまわして展開していきます。

CD Time=1:09から8分音符の3連符でややゆったりめの速弾きを決めて、そのまま倍速になる・・・かと想っているといったんゆったりとしたフレーズをはさんでから、CD Time=1:16で倍速の16分音符フレーズに突入していきます。
このブレイクとも言えるワンフレーズが実に効いている見事な組み立てと流れだと想います。


そしてアル・ディメオラさんのソロのハイライトはCD Time=1:37からの連続フレーズ。スタートはミュート奏法。これは右手の腹の部分をギターのブリッジの部分にのせてミュートしています。
16分音符でのフレーズを連続して奏でて、CD Time=1:43で8分音符の3連符に速度ダウンしてしばらくフレーズを続けたあと、CD Time=1:46で一瞬倍速の32分音符の3連に入りすぐに16分音符での連続フレーズから8分音符の3連、そしてフレーズ終わりは4分音符の3連で締めています。
この自在な速度変化が滞りなく、綺麗に、しかも粒揃いで、さらにテンポの乱れなく連続するところはまさに肝!
アル・ディメオラさんのフレーズの特徴であり、唯一無二のもので大好きなパターンです。
このフレーズはコピーをしましたが、まあ、そのまま演奏するには難易度が高すぎて・・・。仕方がないので、CD Time=1:55のようなパコ・デ・ルシアさんの掛声を完璧にコピーして、勝手に盛り上がっていたことを想い出します・・・。


続いてはパコ・デ・ルシアさんのソロ。
スタートから、アル・ディメオラさんのソロにインスパイアされたのか高速フレーズで飛ばしていきます。それにしても、まるでピックを使用していいるかのようなアタックの強さと正確なテンポキープ。
ソロのスタートから2小節めの終わりの同じ音を連続して16分音符で奏でるところなどは、常人が指で弾くにはかなりの難易度です。まあ、クラシック系のギタリストであれば何とかなるのかな、とも想いますが・・・。

CD Time=2:42からの少しトリッキーなフレーズから和音でのフレーズ、そして8分音符のゆるやかなフレーズに流れていくところはグッときます。

CD Time=3:06からが個人的には肝!
速いソロラインではないのですが、アル・ディメオラさんの超絶フレーズとの対比として、個性が出ているゆったりとした和音を使用したラインです。特にCD Time=3:08のコード「D」の部分が非常に綺麗な和音になっていますね。

そして、開放弦を絡めたCD Time=3:17のフレーズ。
これを見事に決めて、フレーズ終わりの6弦の解放の「E」を一発。
そして、それにすかさず反応してカッティングを入れるアル・ディメオラさん。
無茶苦茶カッコイイ部分で肝!です。

そしてここから、お互いにフラメンコ的なカッティングで呼応しながら、段々とソロの掛け合いに突入していきます。まさに、ギターバトルに突入です。


ここはただただ息を飲んで聴き入るのみですね。


それにしてもフレーズが良く呼応しています。お互いの音やフレーズをしっかり聴いていて、ギター同士の会話が物凄く雄弁に活発にディベートしています。
バトルの終わりは、搔きむしり奏法をお互いに負けずと奏で、そしてテーマに戻り、まるでバトルが嘘だったかのように静かめに終わっていきます。


ギターのロングトーンが終わるか終らないかくらいのところで、パコ・デ・ルシアさんのため息とも口笛とも聴こえる歓喜の声が・・・。
ここで、リスナーも、あのバトルが嘘ではなくかなり激しかったことを再認識することになるわけです・・・。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★


続きは次回に・・・。

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2009年12月05日

ケビン・ユー・バンクス・Kevin Eubanks

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最近、walking以外にも筋トレなどをしています。
いまでこそ健康的なミュージシャンも多くいますが
その昔、若かりし頃何故か
「ミュージシャンは健康的ではダメ!不健康でなければ・・・」
などというイメージを勝手に持っていました・・・。

漂う煙草のけむり・・・
薄暗いライヴハウス・・・


特にギタリストはやせ型で
見るからに不健康そうな感じが逆にカッコ良く
どちらかと言うとやや太めの私には
そんなギタリストがうらやましく想えたものです・・・。

ですから、初めてこのジャケットを見たときに
とてもギタリストらしからぬマッチョな体形に
驚いたというか・・・違和感というか・・・。

そのギタリストはケビン・ユー・バンクスさん。
そしてそのジャケットは↓↓↓

kevin.jpg

このマッチョな感じが
当時の私の個人的な感覚

「ミュージシャンは健康的ではダメ!」

に合わなくて、
食わず嫌いならぬ、聴かず嫌いで
あまり聴かなかったというのが実際です。

ところが、今回改めて聴いてみたら・・・
これが良いサウンド。もちろんギターも良い!
また、機会をみて細かく聴いてみたいと想っています。


それにしても、最近のケビン・ユー・バンクスさんは?
と想って、いろいろと調べてみたのですが
ジャズ的なセッションをいろいろとしている様子。
また、アコギなども弾いているようで
ケビン・ユー・バンクスさんのHPで
その映像を観ることができます。

今でもマッチョ感はありますが
それでも、渋く年を重ねた感じで
まさに「渋い!」。

ギターは当然ながらこれまた凄い。
そして姿と同じように「渋い!」。
特にアコギのソロナンバーは聴き入ってしまいます。

ケビン・ユー・バンクスさんのかもし出す「いぶし銀の趣」が、
聴き込んでみたい衝動を駆りたててくれます・・・。

<<< ケビン・ユー・バンクスさんのHP


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