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夜の彷徨/ラリー・カールトン 【1】

今日は暑かったです。お彼岸だと言うのに・・・。でも風は爽やか、秋の風。そんな爽やかなムードをより爽やかにしてくれる名盤ラリー・カールトンさんの夜の彷徨walkingしました。

FUSION MASTERPIECE 1500のラインナップでもトップを飾っている言わずと知れた名盤中の名盤。今更レビューも少し恥ずかしい気がしますが、このシリーズの作品をいろいろレビューした中でやはり外すことができません。今までに数100回・・・は大げさにしても、一番聴いた作品ではないかと想います。特に1曲目のルーム335については、数1,000回・・・は大げさにしても、家族・友人・親族の両手、両足の指の数では納まらないくらいは聴いた気がします・・・。

今頃気がついたの?って言われてしまうこともあるかも知れませんが、新たな発見があれば嬉しいですね。そんな期待も込めてwalkingスタートです!

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1曲目はルーム335
初めてこの曲を聴いた時にはまだロック少年でした。ですから最初はあまりすごさがわからず”お洒落”くらいにしか想っていなかったのですが、何気にギターコピーして見てびっくり。これが難しいのなんのって・・・。また、ロックにはあまりなかったmaj7と言うコードが新鮮でした。

そのDmaj7と言うコードからスタートです。有名なこのイントロはご存知スティーリー・ダンペグと言う曲がモチーフ。

ストリングスの駆け上がりラインと同時にドラムがインします。ドラムはジェフ・ポーカロさん。少し跳ねたリズムのハイハットとバスドラのタイミングが絶妙ですね。

ラリー・カールトンさんのナチュラルに歪んだ音でテーマです。このテーマは今までギターにエフェクトをかけてあの独特の厚みとサウンドを創っていたと想っていましたが、実際はギター2本で弾いています。その2本の微妙なアーティキュレーションが見事に揃っているために1本に聴こえたのですね。

サックスでもピアノでも多分調子はずれになってしまいそうな、まさにギターの為のこのテーマは、一聴簡単そうなフレーズなんですが、実はギターのチョーキングやスライドと言う小技が絶妙にミックスされていてこの雰囲気を出すのはかなり難しいのです。

そしてソロ。ダブルノートチョーキングから入る前半は絶妙なチョーキングの嵐。見事なニュアンスで引きつけられます。CD Time=1:53の駆け上がりフレーズは、その次ぎの4度上がったコード進行にスムーズに繋がるフレーズで、更にCD Time=2:01のフレーズは4度下がって元に戻るためのフレーズ。見事です!

CD Time=2:12からのサビのコード進行では16分音符を用いた速いパッセージが連続する聴き所。一聴簡単そうなんですが、これが弦が飛び飛びになっていてかなり難しいフレーズ。当時ロック少年の私は楽勝!と想ってコピーに望んで、見事砕け散ったフレーズです。改めて聴くと音の選択が見事です。更にそれが歌うフレーズになっているのが更に見事。

例えばCD Time=2:18はジャズで言うところのⅡ―Ⅴ―Ⅰと言う定番のコード進行でつい定番フレーズを弾いてしまいがちなんですが、実に個性的でしかも前後のフレーズとの連続性と一貫性があって本当に歌っている感じがします。またCD Time=2:33も同様で更にソロのエンディングに向けてはチョーキングを上手く使用してまとめています。

次ぎはエレピのソロ。これはグレッグ・マティソンさん。全体的にコードワークを多用していてラリー・カールトンさんのソロとは対照的なソロワーク。これがまたかなり良いソロです。更に、そのバックでのラリー・カールトンさんのバッキングワークも聴き所です。

ここでは2本のギターでバッキングをしています。例えばリー・リトナーさんの様に片方をオーソドックスにもう片方を単音でミュートして・・・と言う形ではなくて両側ともオーソドックスにカッティングをしています。でも右、左で微妙な違いがあってそれが全体的な広がりを演出しているのはさすがです。しかも目立たず、あくまでもグレッグ・マティソンさんのソロのバックに徹している姿勢を感じることができます。

後半のギターソロです。
ここはワンスケールで弾くことが出来るので、かなりのびのびとブルージーに前半は奏でています。特に聴き所は後半。CD Time=4:41からエンディング部分。

エレピソロの前のソロはジャズ的なラインを組み合わせた中にも、絶妙な音の選択とフレーズでまとめていますが、ここはルーツであるブルースを基調とした展開です。さらに驚くことは、この部分をギターの14フレットから19フレットと言う極狭い範囲で全て弾いていることです。しかも使用している音の数もさほど多くありません。にも関わらすこれだけのフレーズを奏でてしまうのはもう言葉になりませんね。素晴らしいと想います。

エンディングは、サビに入る前のコード進行です。当然サビに入る前の進行ですから、コード的には次に繋がると言う性質を持っているはずです。ですが見事にエンディングになっているのは全体的なアレンジも含めて巧みな曲の構成のたまものですね。全てのバランスが良くまさに名曲!と言うか名演!です。

2曲目は彼女はミステリー
ラリー・カールトンさんの歌もの。曲はバックコーラスで参加しているウィリアム・スミスさんの曲。歌自体は例えばジョージ・ベンソンさんの様な上手さはないのですが、とにかく歌うことが好きそうな感じが伝わってきます。この様なヴォーカルものではギターのバッキングがやはり聴き所です。左チャンネルのエレキでのカッティングとまるでパーカッションのようにも聴こえる右チャンネルのアコギの歯切れ良いカッティング。更にサビの部分での単音のミュート奏法など満載です。またそれだけではなくCD Time=1:54のような歌と絡むフレーズなどは絶妙な上手さがあります。

3曲目はナイト・クロウラー
クルセイダーズ時代を彷彿とさせるファンク色の強い曲です。それもそのはずでもともとクルセイダーズ用にラリー・カールトンさんが書いた曲ということです。この曲のクルセイダーズバージョンってあるのでしょうか?

エイブラハム・ラボリエルさんのベースラインが独特でこの曲の特徴になっています。

テーマはワンコーラス目が単音でセンター、そして次ぎのがツインで右左に振られてギターがハモっています。この辺りのセンスも良いですね。中サビの部分はライトハンド・ハーモニクス奏法で煌びやかなフレーズです。サビはオルガンが良い感じです。そのオルガンに左右のギターが絶妙なトーンでハモっています。

ソロはタイトなジェフ・ポーカロさんの8ビートとエイブラハム・ラボリエルさんのスラップに乗ってファンキーに飛ばします。CD Time=2:20からのコード展開のためのフレーズ、そしてその後の実にメロディアスなフレーズは即興とは想えない美しさがあります。さらにCD Time=2:39の急激なスライドダウンからゆっくり音を上げていくフレーズはカールトン節!出ました得意技!と言う感じで拍手!

2コーラス目は更に激しいフレーズで盛り上がって行きます。CD Time=2:54からのスライドダウンと解放弦を使用したフレーズからアウトしたフレーズまでの流れは想わず息を呑んでしまうフレーズ。そしてラフな展開からパターンが変わるとこれまた美しいフレーズのオンパレード。このソロでは激しい部分とメロディアスな部分がミックスされていて、かつその組み合わせ、そして全体の構成が見事です。

4曲目はポイント・イット・アップ
繊細なジェフ・ポーカロさんのハイハットが待ってました!と言う感じです。

ラリー・カールトンさんのヴォリューム奏法で幻想的な中にもこれからの激しさを予感させるフレーズ。そしてテーマ。ここもギター2本での演奏だと想います。基本的には1曲目のルーム335と同じ音ですね。さらにギターのハモリが聴こえるので、もしかしたらギター3本かもしれません。でも実に厚みのある綺麗でナチュラルな歪みを生かした録音です。

ソロはヴォリュ―ム奏法とチョーキングを使用したスローなスタート。もう感情こもりまくり!と言う感じで実にソウルフルなフレーズです。そしてドラムのインテンポ。最初はスタートと同じ様にチョーキングを使用してロングトーン中心にゆったりとしたフレーズを展開して行きます。次第に16分音符の速いパッセージをはさみつつ、CD Time=2:26から怒涛の16分音符の連打!がスタートします。それと同時にジェフ・ポーカロさんのトップシンバルが1拍づつ加わり、さらにバッキングも盛り上がります。サビ部分で更に倍!と言う32分音符のフレーズ。そしてそのままソロのエンドに向かい突進して行きます。

ソロの後でジェフ・ポーカロさんのバスドラとエイブラハム・ラボリエルさんのフレーズが見事に合体して一体化した強烈なブレイクを経て再びテーマへ。そして怒涛のエンディングへ向かいます。

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長くなってしまいましたので今回はここまでにさせていただきます。続きは明日にでも・・・。

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曲名
1. ルーム335
2. 彼女はミステリー
3. ナイト・クロウラー
4. ポイント・イット・アップ
5. リオのサンバ
6. 恋のあやまち
7. 希望の光
8. 昨日の夢

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