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ライフ・イン・ザ・モダン・ワールド/ザ・クルセイダーズ 
LIFE IN THE MODERN WORLD/THE CRUSADERS

Life in the Modern world


昨日はまだまだ正月の体なまりが残っていて少々体が重い感じです。それでも天気が良かったのでスッキリとwalkingが出来ました。と言うことでこの作品です。ザ・クルセイダーズライフ・イン・ザ・モダン・ワールドです・・・。
最近も再結成して作品をリリースしたザ・クルセイダーズですが、これは1988年の作品。この作品の次の作品で一応解散と言う形になります。長年続いていたバンドが解散することになってしまうのはそれなりの理由があるはず。そんな部分も聴き取ることが出来るでしょうか・・・。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
01:パッション・フルーツ
ミディアムテンポの16ビートにシンセベースがゆったりとラインを刻みます。ベーシストのクレジットにネイザン・イーストさんの名前があって、さらにMIDIベースとあります。もしかしたらネイザン・イーストさんのプレイかも知れませんが、どちらにしてもかなり重いビート。そう言えば初めてこの作品を聴いた時にザ・クルセイダーズの音としてはかなり違和感のある感じがしたのを想い出します。
それでもギターのカッティングが左右に入ってきて、さらにテーマに入ってサックスの音色を聴くと、なるほど、ザ・クルセイダーズだ!と・・・。さらに中サビからサビに入るとそれは確信に変わりました。結構モダンと言うか打ち込みっぽいアレンジされていますが、基本的にな部分は80年以降のザ・クルセーダーズの香りがあります。
ファーストソロはジョー・サンプルさんのピアノ。
スタートのCD Time=2:05から、まるで指1本で弾いているかの様な高音で歯切れのよいフレーズ。そしてCD Time=2:13での速いパッセージ。この出だしは確かにジョー・サンプル節!でもちょっと雰囲気が違う?それはその音の為・・・。
どうもMIDIピアノらしく、ピアノの音に微妙に電気的な音色が重なっています。ソロが進んで行くと、フレーズもいつもの感じとは違って、かなり曲調と音にインプロヴァイズされている感じで流れるような美しさと言うよりは、もう少しハードめに奏でています。
中サビに戻ってサビへ。そしてウィルトン・フェルダーさんのソロへ。
サビのメロディをストリングスシンセが引き継ぎ、その旋律に絡みながらインプロヴァイズしていきます。若干音にエフェクト処理をかけてありますが、ストレートにウィルトン・フェルダー節!と言う感じで渋いソロを奏でていきます。
圧巻なのはCD Time=4:27からのフラジオでのロングトーン。CD Time=4:41まで14秒間続きます。最後は力尽きたのか、サックスで言うことろの『キジ』が鳴いてエンディングです。でもこれがファンキーな感じで逆にいい感じですね。
ソロの後はテーマに戻るのですが、サビのメロディはそのままシンセが奏でます。ここでテーマの部分とサビの部分が同じコード進行であることがはっきり解ります。この部分を重ねて曲のエンディングに使用すると言うのは面白いと想いますが、個人的には、ウィルトン・フェルダーさんのソロでエンディング!が良かったかなと・・・。
02:レット・ミー・プルーヴ・マイセルフ・トウナイト
ちょっとレゲエのリズムも見え隠れする跳ねたミディアムビートの明るい曲です。ここでも特徴的なのはベース。今度はかなり低い音をシンセで被せているようです。ちょっと間違うと輪郭が全く解らない音になってしまいそうな、それくらい低い音ですね。
この曲は歌ものでテーマをソウルフルにラモン・ドジャーさんが歌います。コーラス部分では、私の好きなフィル・ペリーさんが華を添えています。中間部分ではウィルトン・フェルダーさんが短いですが、渋いソロを決めます。
03:A.C
ピアノの低音とベースのユニゾンのリフで展開される曲。雰囲気的には打ち込み全開の様な感じです。
ドラムのプログラミングはこの作品でもちろんドラムも叩いているジョン・ロビンソンさん。そのドラムにギターのマイケル・ランドーさんのカッティングが絡んでいきます。
この曲はコードが基本的に2つしか使用されていません。あくまでもリズムリックで進んで行く曲です。そのリズムにギターカッティングといろいろなSEが絡んで進みます。
テーマはシンセ。サックスは入っているのですが、音をかなり加工して殺してあります。また、ソロの部分もサックスとニルス・ラグレンさんのトロンボーンとエディ・デイヴィスさんのトランペットの3つどもえの演奏です。
残念ながらこの曲の中に、ザ・クルセーダーズの2人の影を見ることが出来ないんです・・・。
04:ディスティニー
一転して、ミディアムバラードのリリカルなナンバーです。テーマを吹くウィルトンフェルダーさんのソプラノサックスが綺麗な響きを奏でます。前の曲の雰囲気と比べ、ホッとする一瞬です。
サビの部分の明るさをともったコード進行がちょっとT-スクエアの様な感じのする展開です。後半のウィルトン・フェルダーさんのソロは、節が良く回っていて、これまた渋い演奏です。
05:ライフ・イン・ザ・モダン・ワールド
C/D→A/Gと言うコード進行を軽いボッサのリズムで奏でていく曲です。このコード進行が実に憂鬱な感じを醸し出していて結構好きなんです。曲はイヴァン・リンスさん曲でもちろん歌っています。独特の歌いまわしと声質で、この陰鬱な世界を表現しています。
サビに入ると一転して綺麗なコード進行で情緒たっぷりに歌い上げます。この部分に絡むシンセのストリングスとジョー・サンプルさんのピアノがリリカルで肝!です。
ファーストソロはウィルトンフェルダーさんのソプラノサックス。
先ほどのコード進行は単純なんですが、なかなか手ごわそうな進行です。
スタート部分はひとつの音のみで、後はリズムとアーティキュレーションのバリエーションでサビの終りに絡めながら入ります。すかさず朗々としたロングトーンのフレーズからCD Time=2:28の緊張感のあるフレーズへ入り、CD Time=2:30の不安定で陰鬱な音で決めます。この導入部分は流石の上手さがあって実に肝!です。
そのままソプラノサックスの高音を良く効かせたフレーズを奏でるのですが、あっと言う間に終わってイヴァン・リンスさんのヴォイスソロへ移って行きます。かなり肩透かしを食らった感じです・・・。
イヴァン・リンスさんのヴォイスソロは、綺麗なヴォイスとは言えませんが、そのメロディラインも含めて魂の叫び的な熱さを感じます。
そしてサビのコード進行に移ってジョー・サンプルさんのソロです。
奇数でのシーケンスをコード進行に合わせて変え、そして連続して行くと言うパターンでスタートします。サビの綺麗なコード進行をより劇場的にクラシカルに処理したと言う感じでしょうか。
その後のCD Time=3:08からの上昇フレーズから、頂点で3連を絡めて下がってくる時のCD Time=3:10での左手の和音一発が物凄く効いています。その和音を受けてか、コード奏法を中心としてその後は弾き抜けます。
それぞれがいい感じでこれから!と言うところで次のソリストへ移動と言う、まさに欲求不満になりそうな短さです。曲調が面白いだけに、2人にはフルコーラスでソロを聴かせて欲しかったって素直に想いますね。
06:クッダ・ウッダ・シュッダ
6曲目にして懐かしい感じのファンクナンバー。一番ザ・クルセーダーズらしさのある曲と言えます。
ジョー・サンプルさんのソロは、いつもの通りのコロコロと高い音が回るような感じではなく、どちらかと言うとかなりラグ的な節回しで奏でています。
ウィルトン・フェルダーさんはテーマのみでソロはありませんので、エンディング部分でもジョー・サンプルさんがソロを奏でています。
ファンクテイストの曲ですので、ちょっとウィルトン・フェルダーさんのサックスソロを聴きたかったって想いますが・・・。
07:D.C.
かなりきつめにリバーヴをかけて、アーミングとハーモニクスでロック調のギターパフォーマンスからスタートします。これはマイケル・ランドーさん。続けて入る、16ビートのハイハットとベースのスラップが印象的なアップテンポの曲です。テーマのウィルトン・フェルダーさんのサックスも少しラウド気味で、けっこう好きな曲です。
ファーストソロはジョー・サンプルさん。
アップテンポにノッて軽快に奏でていきます。CD Time=1:36からの単音のラインは、歯切れが良いのはもちろんなんですが、かなり幅広く音が飛んでいます。しかもその音の選択が面白く、曲の持っているマイナーのムードを良く出しています。
ソロの終りのCD Time=2:10ではジョー・サンプルさんが『しかけ』全員がそれに答えます。この部分は非常にジャズ的でいいのですが、作品全体の香りからすると、事前打ち合わせがしっかり出来ていたような感じもしますね。
続いてウィルトン・フェルダーさんのソロです。
ソプラノサックスに持ち替えて、速いパッセージを奏でていきます。ソロの終りのCD Time=3:00で今度はドラムのジョン・ロビンソンさんが『しかけ』ます。
そのままソロは終わるのですが、このあたりはけっこうラフな感じがします。なにか途中で終わっている感じ・・・。そのまま少し全体にトーンダウンしたところで、CD Time=3:17で『DC』とひと言ヴォイス・・・。そしてテーマに戻りますが、この一声は?ちょっと良く解らない演出と言うか・・・何とも言い難い感じですが。
また、2人のソロのバックのネイザン・イーストさんのベースワークが見事です。抜群のノリでラインを奏でています。
08:サンプリン
少し跳ねた16ビートのジョー・サンプルさんの曲。この曲もどちらかと言うとホッとするタイプの曲。ジョー・サンプルさんらしさのある楽曲です。
テーマから続いてウィルトン・フェルダーさんのサックスソロを聴くことができます。続くジョー・サンプルさんのソロも軽やかに駆け抜けていくような爽快感があります。
09:サム・ピープル・ジャスト・ネヴァー・ラーン
ボサノバのリズムを持ったイヴァン・リンスさんの曲です。
世界はザ・クルセイダーズと言うよりは、完全にイヴァン・リンスさんの世界。ウィルトン・フェルダーさんのソプラノサックスがよく歌っています。
続けてジョー・サンプルさんのソロですが、今までにも増してピアノにいろいろなエレピ系の音源を重ねていて煌びやかさを演出しています。
10:ムローランド・ナイツ
最後の曲はサックスが朗々と歌うムーディーなバラードです。ジョー・サンプルさんの創り出す美しい世界を堪能できます。
ファーストソロはジョー・サンプルさん。
比較的生音に近いピアノの音でこれまた少しホッとします。短いソロですが、リリカルに綺麗な世界を演出しています。
サビを挟んでウィルトン・フェルダーさんのソロ。
そして再びサビに戻ってエンディングです・・・。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
ザ・クルセーダーズのファンクテイストが色濃い70年代、そしてユニットになった80年代。この作品はその末期の作品。
過去の作品との比較にどうしてもなってしまうのですが、あまりにも変わりすぎていてちょっと比較はできませんね。作品の良し悪しと言うことで言うと、この作品の後一枚リリースして実質バンドは解散と言うことになります。ですからそこから判断すると必ずしも評価の高い作品とは言えないと言うことでしょうか。
この作品は時代の移り変わりに対応した、この時代のザ・クルセーダーズ、と言うことだったそうですが、それにしてもちょっとやり過ぎたと言うのが印象です。せめて1曲目の様な変身くらいに留めておけばよかったかなと。
また、その変化に乗じてジョー・サンプルさんのピアノにいろいろな音を混ぜているのでやはり聴きにくい。さらにフレーズも感化されてしまった様な感じがします。
ふと想ったのが、ライヴ。
この作品当時のライヴってこの作品の曲を演奏していたのでしょうか?だとしたら、かなりエレクトリックなステージパフォーマンスになっていたと想像できます。
考えて見ると、ザ・クルセーダーズは私が言うまでも無く元はジャズメン。つまりライヴでのパフォーマンスは生命線と言っても良いと想います。過去にもスクラッチ(*)音楽会(*)、そしてロイヤル・ジャム(*)などライヴアルバムの出来はかなり良いものがあります。
それを考えると、この作品の曲でのライヴ、またはこの作品の曲と古くからの曲のライヴでのマッチングって出来たのでしょうか・・・。
5曲目のライフ・イン・ザ・モダン・ワールドの歌詞は
古きを捨て新しきを得る、言うのは簡単だけど、するのは難しい・・・
また同じことの繰り返し、年と共に賢さが身に付き、懐かしい昔を想い佇む・・・
かつての失望は消え、新たな決意が生まれた・・・
と言う内容。まさにこの作品のコンセプトを表現しています。
しかし、やり過ぎた為にかえって詰まってしまった!と言う感じがするのです・・・。
確かに80年代の初めから、時代に合わせた形の楽曲を積極的に取り入れて展開をしていましたが、そこに必ずあったのは、ザ・クルセイダーズらしさ。それはジャズらしさと言っても良いと想います。モダンなリズムやテーマの曲でも、そのテーマ、サビの流れでソロを回すというジャズ的な発想。
結局それがライブでのパフォーマンスを生み出す訳で、ある意味『砦』だったのではないかと想うのです。
ライフ・イン・ザ・モダン・ワールドでの短いソロ回しに代表されるように、その部分を失ったザ・クルセイダーズは・・・魅力薄になっても仕方がないと想うのです・・・。
最新作のライヴ・イン・ジャパン(*)はまだ聴いていませんが、どんなサウンドになっているのでしょうか。かなり興味がありますね・・・。
(CD TOTALTIME:49:27 / Walking消費カロリー:198.79kcal)

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The Crusaders

曲名リスト
1. PASSION FRUIT
2. LET ME PROVE MYSELF TONIGHT
3. A.C.”ALTERNATING CURRENTS”
4. DESTINY
5. LIFE IN THE MODERN WORLD
6. COULDA’,WOULDA’,SHOULDA’
7. D.C.
8. SAMPLIN’
9. SOME PEOPLE JUST NEVER LEARN
10. MULHOLLAND NIGHTS
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(*)本文に登場したCD・DVD

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あとがき

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  1. ずいぶんこまかく分析しますねー。

  2. かつさん
    コメントありがとうございます。
    想ったままに細かく書いていると、多少細かくなってしまいます・・・。
    また、コメントをくださいませ。




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