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音楽会・ライブ・イン・ジャパン/ザ・クルセイダーズ
ONGAKU KAI・LIVE IN JAPAN/THE CRUSADERS

音楽会


今日はザ・クルセイダーズ音楽会・ライヴ・イン・ジャパンwalkingです。
この作品は発売前にFMでその音源が放送されたので、エアチェックをして良く聴いていました。レコードが1981年にリリースされた時に、あまりのカットの多さに想わず涙した記憶があります。その反面、上手く繋いでいる録音技術に感動もしたのですが・・・。その後、完全盤・世界初CD!として1993年にリリースされた作品です。
1曲目は虹の楽園
イントロダクションでメンバー紹介があってそれに続いてのイントロ。御馴染み!ジョー・サンプルさんの超名曲です。ライヴと言うこともあって、ジョー・サンプルさんのオリジナル・虹の楽園(*)と比べるとかなり熱い!です。レコードではジョー・サンプルさんのソロをワンコーラス、そしてギターのバリー・フィナティーさんのソロは丸々カット、さらにウィルトン・フェルダーさんのサックスソロはワンコーラス目がカット。それだけ沢山カットして、やや強引に途中を繋いでいたと記憶しています。当然このCDではフルバージョンですから8分を越える熱演です。
テーマは馴染みのフェンダー・ローズ。この音を聴くだけで、フュージョン!って言う感じがします。サビの部分はオリジナルには無いサックスでのメロディ。個人的にはこのサックスでのサビは、かなりはまります。
ファーストソロはジョー・サンプルさん。スタートこそやや大人しいフレーズですが次第に盛り上がって行きだんだんと軽やかな指使いの速いパッセ―ジと左手の絶妙なバッキングが冴えてきます。更にドラムのスティックス・フーパーさんがジョー・サンプルさんのフレーズを追いかけるようにインタープレイを仕掛けて行き、さらにソロに拍車が掛かって行く・・・と言う相乗効果で、オープニング曲なんですが熱い演奏になっています。
次ぎはバリー・フィナティーさんのソロ。一転して静かな感じになります。ドラムもリムショットを使ったテンポ重視のリズム。サイドギターのローランド・パティスタさんの少しワウをかけたカッティングも良いです。ワンコーラス目は音の運びとコードを意識した丁寧なフレーズです。2コーラス目からはだんだんと熱くなって行きます。特にサビのコード進行部分での速いパッセ―ジで上手く、複雑なコード進行の音を捉えているのは見事です。
そしてウィルトン・フェルダーさんのソロへ。ウィルトン・フェルダーさんは当時スタンドマイクでサックスを吹いていました。ソロのスタート部分の音が少し小さく、だんだんと大きくなっていく様は、多分歩いてマイクに近づいて来た為だと想います。このあたりはかなりライヴな感じ。その姿が目に浮かぶようです。今度はドラムがスネアを細かく入れて前の2人のソロとはまた違う雰囲気でスタートします。ウィルトン・フェルダーさんのソロは、ワンコーラス目からお得意のペンタトニックと言うスケールを使用したソロ全開です。2コーラス目に入ると更にヒートアップして行きます。
ジャズには名曲はもちろんありますが、名演と言うものがあります。この曲はいつ聴いても名曲だと想います。それにもましてこの演奏は名演だと想います。
2曲目はハスラー
少し陰鬱な感じのするイントロは御馴染みです。ギターとサックスのユニゾンでテーマが進んで行きます。そのバックのジョー・サンプルさんとローランド・パティスタさんのバッキングが実に歯切れ良くて良いですね。
ファーストソロはサックスのウィルトン・フェルダーさん。先ほどのバッキングにバリー・フィナティーさんも加わって更にビートが強力になったためか、かなりの熱演です。特にワンコーラス目は吹きまくりと言う感じです。
続くバリー・フィナティーさんのソロもかなりブルージーに曲のもつビートを意識したフレーズです。
そしてジョー・サンプルさんのソロ。ワンコーラス目にはビートにのって少しラグタイム的な歯切れの良いフーレズもあったりして良いですね。
それにしても中間部分で聴くことができるローランド・パティスタさんのディレイとリヴァ―ヴを使用したスペイシーなリフは、この作品全体に使用されているのですが、これは好みの分かれるところですね。個人的には少々やりすぎかと想うのですが・・・。
3曲目はスウィート・ジェントル・ラヴ
この曲は前の曲のハスラーと同じでスティックス・フーパーさんの曲。ドラマーが創ったとは想えないくらいの綺麗なバラードです。
ファーストソロはバリー・フィナティーさん。ここではピッキングハーモニクスと言う奏法を使用しています。これは簡単に言うと、左手で押さえた音のオクターヴ上の部分を右手の人差し指などで軽く弦に触れて、同時にその他の指で弾いてさらにその軽く触れた指を離す、と言う文章で書くと解り難い奏法です。難易度が結構高い奏法なんですが綺麗に弾き切っています。
続いて、ウィルトン・フェルダーさんのソロ。イントロのパターンをモチーフにしたフレーズでソロがスタートです。短いソロなんですが十分に盛り上がったソロになっています。
4曲目がドラムのソロに続いてスパイラル
このドラムのソロの後にベースのアルフォンソ・ジョンソンさんが日本の童謡さくらを弾くのですが、記憶が曖昧ですがFMではその前にもっと長いベースソロがあったように想います。この部分のドラムのソロももっと長かったような・・・。このCDの売りのひとつが完全ヴァージョンと言うことだったんですが・・・。今はそのテープがどこに行ったか・・・。検証することは出来なんですが・・・。
スパイラルはもう御馴染みの名曲ですので、今更ながら曲に関しては言うことは無いんですがファーストソロのバリーフィナティーさんのソロは・・・やはりラリー・カールトンさんの影響と言うか・・・逆にその雰囲気を上手く出していると言うか・・・良くはまっています。
5曲目はメロディーズ・オヴ・ラヴ
この曲もジョー・サンプルさんのソロ作品虹の楽園からののナンバーです。レコードには収録されていなかった未発表テイクです。さらにライヴでのバージョンはこれが世に出た初めての演奏とのことらしいです。
曲に入る前に長いピアノのソロがあるのですが、このあたりから雰囲気的には一気にジョー・サンプルさんのソロの世界に入って行きます。エンディング後にもピアノのソロが演奏されています。
6曲目はカーメル
この曲も前の曲に続いてジョー・サンプルさんの世界。ソロ作品渚にて(*)のタイトル曲です。綺麗な曲で名曲だと想います。
7曲目はソー・ファー・アウェイ
この曲も未発表テイクです。これは懐かしいクルセイダーズ1(*)からのナンバーです。ファーストソロはバリー・フィナティーさん。けっこう複雑なコード進行なんですが、実に上手いフーレズを奏でています。しかしディレイで音を反対側のチャンネルに振っていて、さらにそのエフェクト音がけっこう大きい音なので少し変な感じがします。ソロが良いだけにちょっと残念かなと想います。
8曲目はブラゾス・リヴァ―・ブレイクダウン
この曲はスティックス・フーパーさんのソロ作品からのナンバーです。未発表テイクです。2曲目のハスラーと似たビートなんですが、こちらはややメジャーなナンバーです。ノリが大変良い曲なので会場からもハンドクラップが起こっています。クルセイダーズの曲ではないのですが、もっともクルセイダーズらしい感じすらする曲です。このビートはクセになりそうな心地よさとリズムを持っています。ファンキーと言う感じ、ピッタリですね。
9曲目は野生の夢
この曲もジョー・サンプルさんのソロ作品虹の楽園からのナンバーです。ほのぼのとした雰囲気のリズムとメロディーです。フェンダーローズの奏でるテーマがなんとも言えず良い感じです。
10曲目は名曲プット・イット・ホエア・ユー・ウォント・イット
この曲はクルセイダーズの代表的な曲です。エンディングにはもってこいなんですが、ちょっとソロが短くて欲求不満になりそうな感じで・・・エンディングです。
レコードの、ソロをカットしたヴァージョンを聴いて想ったのが
自分のソロを切り刻まれて、そのことにクルセイダーズのメンバーが良く納得してリリースしたなぁ・・・と言うことでした。
まあマーケット的な意味合いとレコードの収録時間の限界と言うこともありますが、
今回改めて通して聴いてみると、納得した理由も解らないではないと勝手に想像してしまいました。
後半になってくると世界がクルセイダーズと言うよりは、ジョー・サンプルさんのソロの世界になってきてしまいます。もちろんジョー・サンプルさんは大好きですし、この演奏も良いのですがクルセイダーズとして聴くと・・・いかがでしょうか・・・。事実、メロディーズ・オヴ・ラヴからカーメルまでの約20分くらいウィルトンフェルダーさんはお休みですし・・・。
この部分が前半とのギャップでクルセイダーズとして聴くと少し間延びしてしまう感じがしてしまうのです。特に全体が長い作品なので、なおさらと言うところがあります。
このあたりをレコードに納まるように、なおかつ、それなりの演奏クオリティと流れと楽曲のバラエティーさを持たせるためにはレコードの様なカットも解らないでもないですし、クルセイダーズのメンバーの妥協もわかる様な気もします。
いずれにしても!なんと言っても!
この作品は1曲目の虹の楽園に止めを刺します!この演奏だけでも価値はある!と個人的には想います。
そして、そう想いつつも、この曲はジョー・サンプルさんのソロ曲なんだと言うことを考えると出来が良いだけにクルセイダーズとしては残念な感じもします。
良く聴いていた時期には「クルセイダーズ=ジョー・サンプル」みたいな図式が自然に頭の中に何故か?あったので気になりませんでしたが、改めて今回聴いてみると全体を通してジョー・サンプルさんのカラーがかなり色濃く、ある種わがままに出ている感じさえしました。
このあたりがやはり不満の種になったのか?・・・このライヴの後スティックス・フーパーさんが脱退、そしてクルセイダーズが2人のユニットになってしまった訳です。そのあたりの雰囲気もこの作品の中に見え隠れしている・・・そんな感じさえします。
(CD TOTALTIME:78:08 / Walking消費カロリー:314.1kcal)
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クルセイダーズ

曲名リスト
1. イントロダクション
2. 虹の楽園
3. ハスラー
4. スウィート・ジェントル・ラヴ
5. ドラム・イントロダクション
6. スパイラル
7. メロディーズ・オブ・ラヴ
8. カーメル
9. ソー・ファー・アウェイ
10. ブラゾス・リヴァー・ブレイクダウン
11. 野性の夢
12. プット・イット・ホェア・ユー・ウォント・イット

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(*)本文に登場したCD

クルセイダーズ1 クルセイダーズ1
クルセイダーズ
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虹の楽園 虹の楽園
ジョー・サンプル スティックス・フーパー ロバート・ポップス・ポップウエル
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渚にて 渚にて
ジョー・サンプル スティックス・フーパー ディーン・パークス
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あとがき

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  1. エアチェック音源がCDになった時の,うれしいやら悲しいやらの思いが蘇ります。やはりクルセイダーズは,豪華ゲストが入り混じる2人組みでも3人組みでもなく,オリジナル・メンバーの4人時代が一番です。でもこのライブは3人時代のいい感じが残されていて比較的好きです。ただただ「音楽会」は懐かしい。レビュー読んでうれしさ100倍になりました!

  2. FMで放送されたのはこれ(URL)ですか?
    ブログに書いたけど、クルセイダーズは最初に聞いたアルバムが好みじゃなかったので、FMでライブをチェックするくらいでした。

  3. セラピーさん
    コメントありがとうございます。
    私は逆でこの3人の時代が一番好きなんです。豪華ゲストや1曲入る歌ものなど、楽しみにしていた方です。ところが最近、オリジナルの4人のサウンドを聴くとこれがかなり良いんですね。さらに古いジャズ・クルセイダーズもけっこう良かったりします。

  4. WESINGさん
    コメントありがとうございます。
    ブログ拝見しましたが、多分FMで放送されたのは記事のものだと想います。ちょっとメンバーが違うようですが、それは雑誌のミスでしょうか。
    丁度この少し前から仰る通りにフュージョン系のサウンドに変化していきました。ですからブログにありました2つの作品の様な泥臭さやファンク色が無くなって行ったのがこの時期です。

  5. こんにちは。お邪魔致します。
    音楽会、完全版は聞いていないのですが、編集版はよく聞いていました。元がFM音源だとは今まで知りませんでした。
    アルフォンソジョンソンが好きなので、彼の参加が嬉しい一枚なのですが、さくらさくらのインパクトがあまりにも強かった!
    あと、クルセイダーズのライブ映像でアイアートがゲスト参加しているものをどこかの店で見た記憶があるのですが、あれは商品化されているものだったのか? アイアートのハチャメチャぶりがなんだかミスマッチで面白かったです。
    また寄らせて頂きます。
    今後ともよろしくお願いします。

  6. 猫ケーキさん
    コメントありがとうございます。
    アイ・アートさんの映像って見たことないですね。クルセイダーズ自体の映像もあまりないですよね。私は読響とのジョイントのライヴはLDで良く見ました。
    また、コメントしてください。
    今後ともよろしくお願いいたします。




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