Walking de Music

walking de music!
このブログは、ウォーキングをしながら聴いたジャズ・フュージョン・CDのレビューを中心としたブログです。個人的に想い付くままに綴っています。

Walking de Music・・・
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クルセイダーズ

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南から来た十字軍 【2】/クルセイダーズ

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南から来た十字軍

今日のwalking Musicはクルセイダーズ南から来た十字軍Track05からトータル・レビューです。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

05:アンド・ゼン・ゼア・ウォズ・ザ・ブルース
いきなりラリー・カールトンさんのゆったりとしたチョーキングにゆったりとしたテンポの引きずるようなアフタービートが襲いかかってきます。ビートを生み出しているのは、スティックス・フーパーさんのバスドラムとロバート・ポップス・ポップウェルさんのベースがきっちりと連動しているところ。
さらに、その上にノッているアーサー・アダムスさんの歯切れの良いギターカッティングとジョー・サンプルさんの、こちらも歯切れの良いエレピ。何とも言えない心地よいビート感がハマります。

そのグルーヴの上でラリー・カールトンさんはいきなりのチョーキングから絶妙なロングトーンを押さえた左手のビブラートのみで聴かせてくれさらに、CD Time=0:08で一音半チョーキングをビシッと決めます。この最初の部分だけですでに肝!

テーマは2管。それに絡むようにラリー・カールトンさんがカウンター・メロディーを仕掛けていきます。

ファーストソロはウィルトン・フェルダーさんのサックス。
ソロのスタートから少しルーズにフレーズに間を置いたアプローチはウィルトン・フェルダーさんの特徴。これが、アフタービートの感じに良く合います。

CD Time=2:02からの2音づつのアップフレーズでスケールチェンジ。これもお馴染みのフレーズ。ややルーズに吹いているところがまた良かったりします。

CD Time=2:42からは2コーラスめ。高音のフレーズで攻めてきます。ここは、ラリー・カールトンさんの絡みが最高です。CD Time=2:50のウィルトン・フェルダーさんのフレーズに対しての反応などは流石です。ここは肝!

CD Time=3:24で叫びのひと吹きから静かに次のソリストに引き渡していきます。


次はジョー・サンプルさんのエレピ。
静かなソロの入りにラリー・カールトンさんがヴォリューム奏法で絡みます。この反応も流石ですね。

前半は鍵盤の狭い範囲での引きずったようなグルーブを持ったフレーズまわしをしていきます。展開をしてからのCD Time=4:10で今まで鍵盤の狭い範囲から飛び出して高音へスパークしていきアウトフレーズで弾き抜けます。

CD Time=4:22で歯切れの良いリズム的なリックがロバート・ポップス・ポップウェルさんのベースと強烈に絡みあいます。そしてブルージーなフレーズからの速いパッセージで2コーラスめへ。

CD Time=4:42からの2コーラスめは、8分音符の和音に半音で細かいグリッサンドを入れてアクセントをつける典型的なブルースフレーズを2小節。その後の2小節で速いパッセージをかまします。

そして再び同じブルースフレーズを2小節奏でてCD Time=5:00で速い機械的なシーケンスでアップフレーズを奏でます。そのままフレーズは上がり続けて展開部分に突入。CD Time=5:08では、エレピの最高音で耳に少々痛いキンッとしたところまで上がっていきます。この流れはまさに肝!です。

さらにこの部分でラリー・カールトンさんのバッキング反応が見事でCD Time=5:02などはジョー・サンプルさんのアップフレーズに合わせてアップしていくバッキングで答えています。

ソロエンドに向けては、ブルージーなフレーズ展開で次のソリストに引き継いでいきます。


3番手はウェイン・ヘンダーソンさんのトロンボーン。
2小節のフレーズをモチーフにして繰り返します。わかりやすいフレーズは非常にメロディアスです。その後も丁寧なフレーズまわしでしっかりと歌っていきます。

展開後のCD Time=6:17から、歯切れの良いフレーズまわしからCD Time=6:21のブレイクダウンしたようなフレーズ。そしてCD Time=6:23のトロンボーンならではのゆったりとアップするベンドフレーズ。ものすごくいい雰囲気に包まれます。

そして、タンギングで聴かせてくれる細かいフレーズからゆったりと次のソリストに引き継ぎます。CD Time=6:39のロバート・ポップス・ポップウェルさんの細かいアクセントフレーズも引き継ぎを後押しします。


4番手はラリー・カールトンさんのギター。
SE的なチョップと言う、音をミュートして弾きおろす奏法からチョーキングをキメます。そしてブルージーにフレーズを展開していきます。CD Time=6:46のアウト1音がいかにもラリー・カールトンさんらしい一撃でこの音の選択はいつ聴いても見事。この部分ですでに肝!です。

そのアウト1音からロングトーンでのビブラートを決めて少し引っかけるようなアクセントのフレーズから、CD Time=6:53で絶妙なアーティキュレーションのフレーズまわしを決めます。ここからCD Time=6:56までのフレーズもラリー・カールトンさんの得意節で好きな私などはたまらない部分です。ここもやはり肝!

展開部分に入るとCD Time=7:09で1音半チョーキングを決め、そして、想わず一緒にタメを作って聴いてしまうアップフレーズから高音でのチョーキング一発。

あくまでもブルージーにしっかりとアフタービートの感じを出しながらソロを終えていきます。


曲はテーマに戻り心地よいビートを残してフェードアウト。

この曲でのラリー・カールトンさんのソロは1曲目のスパイラルと双璧の出来です。悩みますが・・・こちらの方が個人的にはベスト・トラックですね。

さらに、ソロプレイだけではなくてバッキングが実に見事です。TPOをわきまえて、すぐにいろいろなサウンドに反応するスタイルはラリー・カールトンのギターテクニックだけでは測れないすご技。一度、ラリー・カールトンさんのバッキングプレイだけに耳を傾けて聴いてみても面白いと想います。

全体のリズムがまったりしているので10分近い長さは飽きも出そうですが、それでもじっくりとこのビートに沈み込んで、トリップして聴くと・・・これが快感なんです。


06:セレニティー
ロバート・ポップス・ポップウェルさんの8分音符でのゆるやかなラインに、印象的なギターフレーズをアーサー・アダムスさんが繰り返して進んでいく、何とも言えない陰鬱なムードもあるバラードです。

ジョー・サンプルさんのエレピが散りばめられて星のように輝いたフレーズにラリー・カールトンさんのハーモニクス奏法が、さらにきらびやかな感じを演出しています。

テーマはウィルトン・フェルダーさんのサックス。これが、今までの曲とは全く違った綺麗な音。どちらかというと今までの曲はやや引いた音質で録音されていましたが、ここは全面に少しエフェクトを強くかけて演奏されます。

曲は印象的な繰り返しの中ウィルトンフェルダーさんのサックスがささやくように奏でられながら、そしてその周りを取り囲むバッキングがきらびやかに。さらにウェインヘンダーソンさんのトロンボーンも登場して、幻想的でやや陰鬱なムードの中エンディングを迎えます。


07:フィーリング・ファンキー
ロバート・ポップス・ポップウェルさんのスラップからスタートするノリの良いファンキーなナンバーです。想わず、あごと腰が動いてしまうグルーヴを持っています。ジョー・サンプルさんのクラビのバッキングがまたいいです。

テーマはウェイルトンフェルダーさんのサックスとラリー・カールトンさんのギターのユニゾンで奏でられていきます。

中サビ部分は、ジョー・サンプルさんのバッキング的なコードメロディでリズム重視で流れていきます。そしてCD Time=0:59のブレイクでロバート・ポップス・ポップウェルさんのスラップワンポイント。これがカッコいい。

ファーストソロは、ウェイルトンフェルダーさんのサックス。ブルージーでファンキーで丁寧なラインを聴かせてくれます。

再び中サビ、そしてテーマを経てエンディングです。

かなり短い曲なので少し欲求不満になりそうですが、このファンキーさには変えられません。

エンディングとしては、前の2曲が結構長く聴くのにも気合が必要な部分がありましたので、このさっぱりとした構成は逆に良かったりもします。

★☆南から来た十字軍・トータルレビュー★☆

walkingを終えて聴き終えたときの印象はひと言で言うと
『ご機嫌だぜ!』

・・・

細かく聴いてみた後でもやはり『ご機嫌だせ!』です。

クルセーダーズの場合は、そのキャリアが物凄く長いので、ジャズ時代を含めると、すべてを網羅して聴くのは結構大変だと想っています。

個人的には80年代の、3人のユニットの時代が実は好きでその頃のジョー・サンプル色が入った良い意味でのあかぬけた感じと、もともと持っている泥臭い感じのミックス具合が個人的にはちょうど良かったわけです。

まあ、それ以前の作品はそれほど聴きこんだ感じもないので多くは語ることができないのですが、この作品はやっぱりいいですね。

何と言っても、1曲目スパイラルの出来の良さは特筆するものがあります。この1曲を聴くためだけでもこの作品に触れる価値は十分にありますね。

さらに、ラリー・カールトンさんのソロプレイ以外のバッキングプレイも同じく特筆すべきものがあります。バッキングとは言っても、コードを刻むのはアーサー・アダムスさんにまかせているようなので、あくまでもフロントとしてのバッキングと言ったらよいでしょうか。

テーマメロディに絶妙に絡んだり、時にソリストへ仕掛けたり、また、ソリストのフレーズに素早く反応したり・・・

作品を通して、ずっとメロディを弾いているという感じもしますが、これが決して邪魔になっていないところが見事。管楽器的なフロントをギターが奏でている作品、という意味でも貴重であり、ギター弾きにとってはかなり参考になる作品と言えます。

まあ、いろいろなことを考えずにとにかくそのリズムに心と体を傾ける・・・。そうすると、何故か心も晴れて気持ちがファンキーになるから不思議。そして『ご機嫌だぜ!』と想わず叫んでしまうのです。

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1. スパイラル
2. キープ・ザット・セイム・オールド・フィーリング
3. マイ・ママ・トールド・ミー・ソー
4. 太陽の輝き
5. アンド・ゼン・ゼア・ウォズ・ザ・ブルース
6. セレニティー
7. フィーリング・ファンキー

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あとがき
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南から来た十字軍 【1】/クルセイダーズ

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南から来た十字軍

今日のwalking Musicはクルセイダーズ南から来た十字軍です。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

この作品は1976年の作品で、言うまでもなくクルセイダーズの代表作です。個人的には名作・ストリート・ライフ以降のクルセイダーズが好きでしたので、この作品の頃のものはそれほど突っ込んで聴いた記憶があまりないのです。ですから、この作品も前に聴いたのはいつだっけ?というくらい記憶がない・・・。

ということで、かなり久し振りに聴きました・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

walkingを終えて聴き終えたときの印象はひと言で言うと

『ご機嫌だぜ!』

細かく聴いていくと、また違った感覚になるかも知れませんので、1曲つづ聴いていきます・・・。

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01:スパイラル
シンセの奏でるややテンション感のあるメロディに、ラリー・カールトンさんのギターが対旋律で絡んでくるともうそれだけで盛り上がってしまう大好きな曲です。クルセイダーズの楽曲の中でも1、2を争うくらいの名曲だと想います。

ドラムのスティックス・フーパーさんのタムをきっかけにファンキーなビートに突入します。少し跳ねた16ビート風の8ビートで軽快に曲が進んでいきます。ここでのビートの肝はやはりベースのロバート・ポップス・ポップウェルさんの強力なビート感。

テーマはおなじみの2管。ウェイン・ヘンダーソンさんのトロンボーンとウィルトン・フェルダーさんのサックスが奏でていきます。その合間を埋めるようにフェンダー・ローズで入るジョー・サンプルさんのバッキングが絶妙です。

2コーラスめからはラリー・カールトンさんがテーマの2管に対旋律を仕掛けてきます。この瞬間に、強力な3フロントになって、まさにこの頃のクルセイダーズの真骨頂と言えるアンサンブルに進化します。

そして、ラリー・カールトンさんのギター・ユニゾンでの短い間奏。ここで効いているのが、2コーラスめから薄らと入っていたストリングス。それが、ここで大きくなっていきギターのメロディを包むように盛り上げてソロまわしに突入していきます。

ソロのコード進行は、基本的にテーマのコード進行を元にした16小節とイントロのコード進行の8小節。そして再びテーマのコード進行を元にした8小節の合計32小節になっています。ポイントは、4小節と8小節の2拍目のコード。これは、テーマのコード進行にはなく、基本のコードB♭m7の半音上のセブンスコードになっています。ですから、印象的な部分であり、スケールチェンジの妙を聴くことができる部分になっています。

ファーストソロはCD Time=1:30からラリー・カールトンさんのギター。
ゆるやかなチョーキング・ダウンからスタートしてスタッカートで決めます。そしてブルージーなフレーズからチョーキングを絡めて、4小節・2拍め、CD Time=1:37のスケールチェンジの部分をクオーター・チョーキングの微妙な音程ニュアンスで弾き抜けます。そしてブルース・フレーズの連発でたたみかけて、再びスケールチェンジの部分、CD Time=1:54で、今度はハイノートのチョーキングをきっちりと決めます。

この2つのスケールチェンジ部分は、両方ともにチョーキングで音を上げてコード・トーンまで持っていくというアプローチですが、2つのフレーズのニュアンスの違いはそのまま多彩なチョーキング・テクニックを感じることができるよい対比になっていて面白いですね。

さらにこの部分では、イントロのコード進行に入る前のCD Time=2:00からのロング・トリルが見事です。トリルというのは、右手は弾かないで左手の指で押さえて離すときに弦を少しはじいて再び押さえる・・・これを高速で繰り返して左手だけでフレーズを奏でるテクニックです。一聴簡単そうな感じもするのですが、ここでのラリー・カールトンさんは、段々とイントロのパターンへのコード進行に向かって薬指の引っ掛かりとニュアンス、強さを換えて、音色を明るく、クリアにしていくというテクニックを聴かせてくれます。

CD Time=2:04からイントロのコード進行になります。
ここはコードがけっこう変わっていくので、当然使用するスケールも変わっていきます。ラリー・カールトンさんは、絶妙な音運びで難なくここを弾き抜けていきます。特にCD Time=2:13のチョーキング終わりのフレーズと次のCD Time=2:15のチョーキング終わりのフレーズは、まるで呼応しているかのように見事な掛け合いになっていて肝!
そして、チョーキングでブルージーなフレーズから、ラリー・カールトンさんらしいペンタトニックなフレーズ、そしてクロマティックなラインで締めて再びテーマのコード進行に戻ります。

今度は、8分音符の連続パッセージでブルース的なフレーズに時折、ジャージーな音を混ぜながらソロエンドまで弾き抜けていきます。

ソロのフレーズ自体は、もう少しジャズ的な要素が入っている方が個人的には好みなんですが、曲調やノリを考えるとまさにハマっているソロ。全体の構成も見事ですが、ブルージーでありながら、実に丁寧なラインがまさに肝!です。


続いてはジョー・サンプルさんのソロ。
いつもながらのコロコロと歯切れよく回る節が心地よいです。4小節・2拍め、CD Time=2:45のスケールチェンジの部分は、それほど大きくアウトをしていなくて左手のコード・バッキングでスケール・チェンジ感を出しています。CD Time=2:55からは、リズムをモチーフにした展開で奏で、そしてスケール・チェンジの部分を単音のジャズ的なフレーズで弾き抜けます。

CD Time=3:12からのイントロのコード進行部分では、流れるようなフレージングからバックのリズムに合わせたフレーズ展開をするというパターンで駆け抜けます。

そして、再びテーマのコード進行に戻り、CD Time=3:36のスケール・チェンジの部分を最も印象的と想われる絶妙なフレーズで決めます。このフレーズは個人的に肝!

残念なのは、ソロエンド部分。テーマに戻るCD Time=3:46で「ソ♯」の音がミストーンとして鳴ってしまっています。テーマのメロディの頭が「ラ♯」ですからぶつかっていますね。ですから、ソロの締めの部分が少し中途半端に聴こえてしまっています・・・。


テーマをワンコーラス奏でた後、ラリー・カールトンさんの、ロング・トーンでのフレーズをきっかけにロバート・ポップス・ポップウェルさんのベースがはじけ出します。
続くテーマの部分で、ソロ的なフレーズを絡めながらバッキング。そして、CD Time=4:45からソロへ突入します。
16分音符で歯切れの良いパッセージを連続していきます。しかし、メロディを弾いているという感じよりはむしろ、バッキングのリズムを派手に刻んでいるという感じのプレイです。でも、しっかりとソロとしてのラインを弾いていつつ、全体のグルーヴをキープしているのが見事。

このソロからさらに盛り上がってきて、ラリー・カールトンさんの絡みから、ウェインヘンダーソンさんとウィルトン・フェルダーさんの掛け合いに突入していきます。誰のソロとも言えない、全体がリズムの塊になったような怒涛のグルーヴが押し寄せてくるのがここです。

そして、ラリー・カールトンさんもソロラインで参加をし始めたところでフェードアウト。これは実に残念。もっと聴きたいところですね。

とにかくノリが良く、ご機嫌なナンバーです。

曲としては、いたって単純な構成になっているのですが、アレンジは単純なものを感じさせない匠さがあります。その中でもイントロのコード進行のパターンをソロの美味しい展開部分に使用しているのがかなり肝!だと想います。

ライヴなどでは、各人がこのパターンでソロまわしをするのでしょうから物凄く長い曲になると想うのですが、後半の部分はベースソロをかわきりに、掛け合いというパターンを取って盛り上げていくというアレンジも良いですね。またこれが、怒涛のグルーヴを生み出していて曲全体を上手くまとめて、コンパクトになるように長さのコントロールをしているわけです。このアレンジはまさに肝!です。

この曲を聴くだけでも、この作品を聴く価値がある!まさに、名曲であり、名演奏だと想います。


02:キープ・ザット・セイム・オールド・フィーリング
1曲目の興奮をさましてくれるかのような爽やかさのある16ビートナンバー。コーラスが入っているのですが、これはクレジットではクルセイダーズとなっているので皆で歌っているということでしょうか?スタートの爽やかさと比べると、少々いかつい感じもするのですが、これはこれでファンキーだったりします。

このコーラスのバックでのラリー・カールトンさんのヴォリューム奏法を使用したバッキングラインが実にいいですね。

コーラスに続いて、CD Time=0:40のラリー・カールトンさんのバッキングに答えるように2管が奏で、そしてCD Time=0:44でギターと共に3管のようになって、CD Time=0:46でジョー・サンプルさんのエレピがメロディを追いかける・・・。この部分のアレンジと雰囲気が肝!です。

CD Time=1:15の展開部分は、ロバート・ポップス・ポップウェルさんのベースラインが軽快さを醸し出しています。そしてCD Time=1:22の部分のリズム・ユニゾンフレーズもグッときます。

ファーストソロはウェイン・ヘンダーソンさんのトロンボーン。じっくりと聴かせてくれるソロラインで展開をしていきます。

続いてジョー・サンプルさんのソロ。感じは近年のジョー・サンプルさんに近い感じのソロ展開でメロディアスに弾き抜けています。


03:マイ・ママ・トールド・ミー・ソー
ロバート・ポップス・ポップウェルさんのスラップ・ベースが、少し跳ねたミディアムテンポのリズムにのってスタートします。良いですね、ファンキーテイストが溢れています。

テーマはラリー・カールトンさんのギター。ブルージーなメロディラインで良く歌っています。2コーラスめからはウィルトン・フェルダーさんのサックスとのユニゾンになります。サックスとギターは相性が良く、このようなユニゾンには持ってこいですね。

左チャンネルでは、このリズムにノッた軽快なギターカッティングが奏でられていますがこれは、アーサー・アダムスさんのプレイだと想います。

ファーストソロはウィルトン・フェルダーさん。
少し遅れてソロをスタートさせる感じがいかにもウィルトン・フェルダー節という感じです。かなりブルージーに奏でていきますが、いつ聴いても強力な個性で、唯一無二のフレーズという感じがして好きです。さらに、必要以上に速いパッセージなどに依存しないて、悠々と奏でる感じも好きです。

続いてはジョー・サンプルさん。ここでは、ファンキーなリズムにノッて歯切れ良いラグ的なフレーズを奏でていきます。

エンディング部分では、ラリー・カールトンさんとウィルトン・フェルダーさんが掛け合いをしながらフェードアウトしていきます。これも、もうちょっと聴きたい!という感じですね。


04:太陽の輝き
ラリー・カールトンさんの絶妙なアーティキュレーションのヴォリューム奏法を聴くことができるバラードです。
ウィルトン・フェルダーさんのリリカルなサックスに絡むように奏でられるラリー・カールトンさんのフレーズが実にいい感じです。

曲は3分弱と短いのですが、逆にこの短さが密度の高さで、印象に残るトラックに仕上がっていると想います。

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続きのTrackはまた後日・・・。

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ライフ・イン・ザ・モダン・ワールド/ザ・クルセイダーズ 
LIFE IN THE MODERN WORLD/THE CRUSADERS

Life in the Modern world


昨日はまだまだ正月の体なまりが残っていて少々体が重い感じです。それでも天気が良かったのでスッキリとwalkingが出来ました。と言うことでこの作品です。ザ・クルセイダーズライフ・イン・ザ・モダン・ワールドです・・・。


最近も再結成して作品をリリースしたザ・クルセイダーズですが、これは1988年の作品。この作品の次の作品で一応解散と言う形になります。長年続いていたバンドが解散することになってしまうのはそれなりの理由があるはず。そんな部分も聴き取ることが出来るでしょうか・・・。

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01:パッション・フルーツ
ミディアムテンポの16ビートにシンセベースがゆったりとラインを刻みます。ベーシストのクレジットにネイザン・イーストさんの名前があって、さらにMIDIベースとあります。もしかしたらネイザン・イーストさんのプレイかも知れませんが、どちらにしてもかなり重いビート。そう言えば初めてこの作品を聴いた時にザ・クルセイダーズの音としてはかなり違和感のある感じがしたのを想い出します。

それでもギターのカッティングが左右に入ってきて、さらにテーマに入ってサックスの音色を聴くと、なるほど、ザ・クルセイダーズだ!と・・・。さらに中サビからサビに入るとそれは確信に変わりました。結構モダンと言うか打ち込みっぽいアレンジされていますが、基本的にな部分は80年以降のザ・クルセーダーズの香りがあります。

ファーストソロはジョー・サンプルさんのピアノ。
スタートのCD Time=2:05から、まるで指1本で弾いているかの様な高音で歯切れのよいフレーズ。そしてCD Time=2:13での速いパッセージ。この出だしは確かにジョー・サンプル節!でもちょっと雰囲気が違う?それはその音の為・・・。
どうもMIDIピアノらしく、ピアノの音に微妙に電気的な音色が重なっています。ソロが進んで行くと、フレーズもいつもの感じとは違って、かなり曲調と音にインプロヴァイズされている感じで流れるような美しさと言うよりは、もう少しハードめに奏でています。

中サビに戻ってサビへ。そしてウィルトン・フェルダーさんのソロへ。
サビのメロディをストリングスシンセが引き継ぎ、その旋律に絡みながらインプロヴァイズしていきます。若干音にエフェクト処理をかけてありますが、ストレートにウィルトン・フェルダー節!と言う感じで渋いソロを奏でていきます。
圧巻なのはCD Time=4:27からのフラジオでのロングトーン。CD Time=4:41まで14秒間続きます。最後は力尽きたのか、サックスで言うことろの『キジ』が鳴いてエンディングです。でもこれがファンキーな感じで逆にいい感じですね。

ソロの後はテーマに戻るのですが、サビのメロディはそのままシンセが奏でます。ここでテーマの部分とサビの部分が同じコード進行であることがはっきり解ります。この部分を重ねて曲のエンディングに使用すると言うのは面白いと想いますが、個人的には、ウィルトン・フェルダーさんのソロでエンディング!が良かったかなと・・・。


02:レット・ミー・プルーヴ・マイセルフ・トウナイト
ちょっとレゲエのリズムも見え隠れする跳ねたミディアムビートの明るい曲です。ここでも特徴的なのはベース。今度はかなり低い音をシンセで被せているようです。ちょっと間違うと輪郭が全く解らない音になってしまいそうな、それくらい低い音ですね。

この曲は歌ものでテーマをソウルフルにラモン・ドジャーさんが歌います。コーラス部分では、私の好きなフィル・ペリーさんが華を添えています。中間部分ではウィルトン・フェルダーさんが短いですが、渋いソロを決めます。


03:A.C
ピアノの低音とベースのユニゾンのリフで展開される曲。雰囲気的には打ち込み全開の様な感じです。
ドラムのプログラミングはこの作品でもちろんドラムも叩いているジョン・ロビンソンさん。そのドラムにギターのマイケル・ランドーさんのカッティングが絡んでいきます。

この曲はコードが基本的に2つしか使用されていません。あくまでもリズムリックで進んで行く曲です。そのリズムにギターカッティングといろいろなSEが絡んで進みます。
テーマはシンセ。サックスは入っているのですが、音をかなり加工して殺してあります。また、ソロの部分もサックスとニルス・ラグレンさんのトロンボーンとエディ・デイヴィスさんのトランペットの3つどもえの演奏です。
残念ながらこの曲の中に、ザ・クルセーダーズの2人の影を見ることが出来ないんです・・・。


04:ディスティニー
一転して、ミディアムバラードのリリカルなナンバーです。テーマを吹くウィルトンフェルダーさんのソプラノサックスが綺麗な響きを奏でます。前の曲の雰囲気と比べ、ホッとする一瞬です。

サビの部分の明るさをともったコード進行がちょっとT-スクエアの様な感じのする展開です。後半のウィルトン・フェルダーさんのソロは、節が良く回っていて、これまた渋い演奏です。


05:ライフ・イン・ザ・モダン・ワールド
C/D→A/Gと言うコード進行を軽いボッサのリズムで奏でていく曲です。このコード進行が実に憂鬱な感じを醸し出していて結構好きなんです。曲はイヴァン・リンスさん曲でもちろん歌っています。独特の歌いまわしと声質で、この陰鬱な世界を表現しています。

サビに入ると一転して綺麗なコード進行で情緒たっぷりに歌い上げます。この部分に絡むシンセのストリングスとジョー・サンプルさんのピアノがリリカルで肝!です。

ファーストソロはウィルトンフェルダーさんのソプラノサックス。
先ほどのコード進行は単純なんですが、なかなか手ごわそうな進行です。
スタート部分はひとつの音のみで、後はリズムとアーティキュレーションのバリエーションでサビの終りに絡めながら入ります。すかさず朗々としたロングトーンのフレーズからCD Time=2:28の緊張感のあるフレーズへ入り、CD Time=2:30の不安定で陰鬱な音で決めます。この導入部分は流石の上手さがあって実に肝!です。
そのままソプラノサックスの高音を良く効かせたフレーズを奏でるのですが、あっと言う間に終わってイヴァン・リンスさんのヴォイスソロへ移って行きます。かなり肩透かしを食らった感じです・・・。

イヴァン・リンスさんのヴォイスソロは、綺麗なヴォイスとは言えませんが、そのメロディラインも含めて魂の叫び的な熱さを感じます。

そしてサビのコード進行に移ってジョー・サンプルさんのソロです。
奇数でのシーケンスをコード進行に合わせて変え、そして連続して行くと言うパターンでスタートします。サビの綺麗なコード進行をより劇場的にクラシカルに処理したと言う感じでしょうか。
その後のCD Time=3:08からの上昇フレーズから、頂点で3連を絡めて下がってくる時のCD Time=3:10での左手の和音一発が物凄く効いています。その和音を受けてか、コード奏法を中心としてその後は弾き抜けます。

それぞれがいい感じでこれから!と言うところで次のソリストへ移動と言う、まさに欲求不満になりそうな短さです。曲調が面白いだけに、2人にはフルコーラスでソロを聴かせて欲しかったって素直に想いますね。


06:クッダ・ウッダ・シュッダ
6曲目にして懐かしい感じのファンクナンバー。一番ザ・クルセーダーズらしさのある曲と言えます。
ジョー・サンプルさんのソロは、いつもの通りのコロコロと高い音が回るような感じではなく、どちらかと言うとかなりラグ的な節回しで奏でています。
ウィルトン・フェルダーさんはテーマのみでソロはありませんので、エンディング部分でもジョー・サンプルさんがソロを奏でています。
ファンクテイストの曲ですので、ちょっとウィルトン・フェルダーさんのサックスソロを聴きたかったって想いますが・・・。


07:D.C.
かなりきつめにリバーヴをかけて、アーミングとハーモニクスでロック調のギターパフォーマンスからスタートします。これはマイケル・ランドーさん。続けて入る、16ビートのハイハットとベースのスラップが印象的なアップテンポの曲です。テーマのウィルトン・フェルダーさんのサックスも少しラウド気味で、けっこう好きな曲です。

ファーストソロはジョー・サンプルさん。
アップテンポにノッて軽快に奏でていきます。CD Time=1:36からの単音のラインは、歯切れが良いのはもちろんなんですが、かなり幅広く音が飛んでいます。しかもその音の選択が面白く、曲の持っているマイナーのムードを良く出しています。
ソロの終りのCD Time=2:10ではジョー・サンプルさんが『しかけ』全員がそれに答えます。この部分は非常にジャズ的でいいのですが、作品全体の香りからすると、事前打ち合わせがしっかり出来ていたような感じもしますね。

続いてウィルトン・フェルダーさんのソロです。
ソプラノサックスに持ち替えて、速いパッセージを奏でていきます。ソロの終りのCD Time=3:00で今度はドラムのジョン・ロビンソンさんが『しかけ』ます。

そのままソロは終わるのですが、このあたりはけっこうラフな感じがします。なにか途中で終わっている感じ・・・。そのまま少し全体にトーンダウンしたところで、CD Time=3:17で『DC』とひと言ヴォイス・・・。そしてテーマに戻りますが、この一声は?ちょっと良く解らない演出と言うか・・・何とも言い難い感じですが。

また、2人のソロのバックのネイザン・イーストさんのベースワークが見事です。抜群のノリでラインを奏でています。


08:サンプリン
少し跳ねた16ビートのジョー・サンプルさんの曲。この曲もどちらかと言うとホッとするタイプの曲。ジョー・サンプルさんらしさのある楽曲です。

テーマから続いてウィルトン・フェルダーさんのサックスソロを聴くことができます。続くジョー・サンプルさんのソロも軽やかに駆け抜けていくような爽快感があります。


09:サム・ピープル・ジャスト・ネヴァー・ラーン
ボサノバのリズムを持ったイヴァン・リンスさんの曲です。
世界はザ・クルセイダーズと言うよりは、完全にイヴァン・リンスさんの世界。ウィルトン・フェルダーさんのソプラノサックスがよく歌っています。
続けてジョー・サンプルさんのソロですが、今までにも増してピアノにいろいろなエレピ系の音源を重ねていて煌びやかさを演出しています。


10:ムローランド・ナイツ
最後の曲はサックスが朗々と歌うムーディーなバラードです。ジョー・サンプルさんの創り出す美しい世界を堪能できます。

ファーストソロはジョー・サンプルさん。
比較的生音に近いピアノの音でこれまた少しホッとします。短いソロですが、リリカルに綺麗な世界を演出しています。
サビを挟んでウィルトン・フェルダーさんのソロ。
そして再びサビに戻ってエンディングです・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

ザ・クルセーダーズのファンクテイストが色濃い70年代、そしてユニットになった80年代。この作品はその末期の作品。
過去の作品との比較にどうしてもなってしまうのですが、あまりにも変わりすぎていてちょっと比較はできませんね。作品の良し悪しと言うことで言うと、この作品の後一枚リリースして実質バンドは解散と言うことになります。ですからそこから判断すると必ずしも評価の高い作品とは言えないと言うことでしょうか。

この作品は時代の移り変わりに対応した、この時代のザ・クルセーダーズ、と言うことだったそうですが、それにしてもちょっとやり過ぎたと言うのが印象です。せめて1曲目の様な変身くらいに留めておけばよかったかなと。
また、その変化に乗じてジョー・サンプルさんのピアノにいろいろな音を混ぜているのでやはり聴きにくい。さらにフレーズも感化されてしまった様な感じがします。

ふと想ったのが、ライヴ。
この作品当時のライヴってこの作品の曲を演奏していたのでしょうか?だとしたら、かなりエレクトリックなステージパフォーマンスになっていたと想像できます。

考えて見ると、ザ・クルセーダーズは私が言うまでも無く元はジャズメン。つまりライヴでのパフォーマンスは生命線と言っても良いと想います。過去にもスクラッチ(*)音楽会(*)、そしてロイヤル・ジャム(*)などライヴアルバムの出来はかなり良いものがあります。

それを考えると、この作品の曲でのライヴ、またはこの作品の曲と古くからの曲のライヴでのマッチングって出来たのでしょうか・・・。

5曲目のライフ・イン・ザ・モダン・ワールドの歌詞は

古きを捨て新しきを得る、言うのは簡単だけど、するのは難しい・・・
また同じことの繰り返し、年と共に賢さが身に付き、懐かしい昔を想い佇む・・・
かつての失望は消え、新たな決意が生まれた・・・

と言う内容。まさにこの作品のコンセプトを表現しています。
しかし、やり過ぎた為にかえって詰まってしまった!と言う感じがするのです・・・。
確かに80年代の初めから、時代に合わせた形の楽曲を積極的に取り入れて展開をしていましたが、そこに必ずあったのは、ザ・クルセイダーズらしさ。それはジャズらしさと言っても良いと想います。モダンなリズムやテーマの曲でも、そのテーマ、サビの流れでソロを回すというジャズ的な発想。
結局それがライブでのパフォーマンスを生み出す訳で、ある意味『砦』だったのではないかと想うのです。

ライフ・イン・ザ・モダン・ワールドでの短いソロ回しに代表されるように、その部分を失ったザ・クルセイダーズは・・・魅力薄になっても仕方がないと想うのです・・・。

最新作のライヴ・イン・ジャパン(*)はまだ聴いていませんが、どんなサウンドになっているのでしょうか。かなり興味がありますね・・・。

(CD TOTALTIME:49:27 / Walking消費カロリー:198.79kcal)

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Life in the Modern worldLife in the Modern world
The Crusaders

曲名リスト
1. PASSION FRUIT
2. LET ME PROVE MYSELF TONIGHT
3. A.C."ALTERNATING CURRENTS"
4. DESTINY
5. LIFE IN THE MODERN WORLD
6. COULDA',WOULDA',SHOULDA'
7. D.C.
8. SAMPLIN'
9. SOME PEOPLE JUST NEVER LEARN
10. MULHOLLAND NIGHTS
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