Walking de Music

walking de music!
このブログは、ウォーキングをしながら聴いたジャズ・フュージョン・CDのレビューを中心としたブログです。個人的に想い付くままに綴っています。

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スティーリー・ダン

12
          

彩(エイジャ)【3】/スティーリー・ダン

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彩(エイジャ)

今日のwalking Musicはスティーリー・ダン彩(エイジャ)のTrack06~トータル・レヴューです。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

06:アイ・ガット・ザ・ニュース
こういったビートは何と言うのでしょうか。
非常に軽快で、16ビートではあるのですが
少しアフターにビートが効いていて
歯切れが非常にいいですね。

最初の肝!はワンコーラス終わったところで
やや唐突に入るCD Time=0:54のワンセンテンス。
これが一瞬の華やかさを生み出しています。

そして2つめの肝!はCD Time=1:51からの展開部分。

そして、ブレイクしてからのギターソロ。
ライナーノーツにはギターソロで
ラリー・カールトンさんとウォルター・ベッカーさんがクレジットされています。

これは、音的にはウォルター・ベッカーさんですが
フレーズはラリー・カールトンさん?

最後の部分CD Time=2:43あたりの音のチョイスは
いかにもラリー・カールトンさんらしい感じ。

ウォルター・ベッカーさんのソロは
CD Time=3:26からの短い部分だと想いますが・・・。

この作品の中では比較的目立たない感じの曲と言えますが
聴くたびに何となくハマっていく不思議な魅力を持った曲です。


07:ジョージー
この曲もスティーリー・ダンの中では名曲中の名曲で
ホントに、今さらレビュー?と言う感じが物凄くします。

イントロのギターのフレーズはまさに肝!
どうしてこんな感じのカッコ良いフレーズを創ることができるのか?
ホントに不思議・・・。

このイントロはギター3本で奏でられていきます。
それぞれが基本的には単音のラインで
左右のチャンネルでは、喰った部分のベース音をユニゾンしています。
これが、ひとつのギターを左右に振っているのか
左右別々なのかは良く解りませんが・・・。
そしてセンターのギターがメロディ的なものを奏でています。

ギタリストは、ラリー・カールトンさんとディーン・パークスさん
そしてウォルター・ベッカーさんの3人ですが
ウォルター・ベッカーさんはソロというクレジットがありますので
このイントロ部分は後の2人のプレイでしょうか。
どちらがどちら?
というのは良く解りませんが。

曲の良さは今さら私が書くまでもないと想いますので
個人的な肝!を・・・。

それは、歌に入ってからの
ベースと右チャンネルのギターのユニゾン。
これが物凄く効いていて肝!の部分。
無条件のカッコ良いですよね。
ベースはチャック・レイニーさん
ギターは先に書いた2人のうちのどちらか・・・。
ちなみに、もうひとつのギターは
カッティングでエレピと同じ様に刻んでいます。

サビの部分での肝!はベースライン。
トラック04の「ペグ」では、間を埋めるスラップを聴かせてくれますが
この曲では、ベース音を2分音符で弾くだけに抑えています。
換わりに間を埋めているのは
ビクター・フェルドマンさんのエレピ。
ベースはもっと弾きたいところでしょうけど
これはスティーリー・ダンさんのアレンジに忠実にプレイしているのかな?

その抑えたプレイのおかげで
CD Time=1:12からのおかずを添えたプレイと
CD Time=1:18の軽いスラップ・プレイが物凄く生きています。

間奏を挟んでCD Time=2:31からはギターソロ。
これはウォルター・ベッカーさんのプレイ。
派手なフレーズや速いパッセージはありませんが
渋いプレイが光っています。
多くを語りすぎない、このようなプレイが良く合う曲だと想います。

再びテーマ、サビ
そしてフェードアウトしていきます・・・。


★☆彩(エイジャ)・トータルレビュー★☆

walkingを終えて聴き終えたときの印象はひと言で言うと
『単純さが生み出す奥行きの深さ・・・』

・・・

今回改めて聴いて想ったのが、やはり単純さ。
もっと複雑にいろいろなものが
絡み合っているサウンドのような感覚で捉えていたのですが
意外にも音数が少なく、単純で解り易いと言うことを感じました。

もちろんコード進行や
バリエーションが豊で複雑な楽曲もあるのですが
総じて淡々と流れていく感じの曲が多いような気がしました。

しかし、それぞれのプレイヤーがそれを単純ではなく
絶妙に隙間を埋めているのが
奥行きの深さを醸し出していると想うのです。

さらに
プレイヤーの音が適当に重なることが無く
適所にプレイが散りばめられていて
それが、まるで折り重なるように迫ってくると言うのが魅力です。

私もアレンジなどをするときに
ついシンセで和音のロングトーンを入れたり
ストリングスを派手に入れたりして
広がりと奥行きを求めようとしてしまいます。

そのような、楽器の音色や種類で
ただ音数を増やして出す奥行きや広がりではなくて
楽器の演奏と
それらが巧みに折り重なることによって出す
奥行の深さや広がりがあると想うのです。

これがドナルド・フェイゲンさんとウォルター・ベッカーさんの
計算されつくされたアレンジだとすれば
まさに、スティーリー・ダン・マジック!
驚愕のサウンドと言えます。

すでに多くを語られて
語られ過ぎている感もある作品ですので、あえて・・・。

そんなものは一切吹っ飛ばして純粋に楽しみたい!

と想うことができる数少ない愛聴盤であり
屈指の名作だと想っています。

ちなみに、この作品について
スティーリー・ダンの2人が振り返っているDVDがありますが
ご覧になったことがありますか?
今回はレビューをするにあたって
改めて観ることはしなかったのですが
こちらはまたレビューしてみたいと想っています。

実に興味深い話をいろいろとしているので必見です。
(アマゾンでの詳細は右サイドバーから)

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彩(エイジャ)彩(エイジャ)
スティーリー・ダン

曲名リスト
1. ブラック・カウ
2. 彩(エイジャ)
3. ディーコン・ブルース
4. ペグ
5. 安らぎの家
6. アイ・ガット・ザ・ニュース
7. ジョージー

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あとがき
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彩(エイジャ)【2】/スティーリー・ダン

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彩(エイジャ)


今日のwalking Musicはスティーリー・ダン彩(エイジャ)のTrack03~05のレヴューです。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

03:ディーコン・ブルース
ミディアムテンポのリズムが何とも心地よいナンバー。
左右のチャンネルで奏でられているアコギのバッキングストロークが流れるリズムを生み出しています。

このギターは、ライナーノーツによると
ラリー・カールトンさんかリー・リトナーさん。
まあ、何といっても
この2人の名前がクレジットされていることがまず凄い。

でも、この作品をスティーリー・ダンの2人が自ら解説したDVDを観ると
このアコギのプレイヤーをディーン・バークスさんだと
ドナルド・フェイゲンさんが言っています・・・。

そこでよく聴いてみると・・・

この曲で演奏されているギターは3種類。
左右のアコギと左チャンネルのクリア・トーンのエレキ。

勝手に解釈をすると・・・

ラリー・カールトンさんのアコギが左チャンネルで
右チャンネルのアコギはディーン・バークスさん。
そしてエレキがリー・リトナーさん
だと・・・想います。

ラリー・カールトンさんはこの作品では
全体を取り仕切るような役割をしていたと言います。
ですから、ギタリストとしては少し引いていて裏方的な部分も多かったかと。
だから、ほんのり聞こえる左チャンネルのアコギかと。

そして、ドナルド・フェイゲンさんがデーンバークスさんと言ったのは
印象にたぶん残っていたからかと。
そして、右チャンネルのアコギの方が
はっきりと聴こえて、さらに曲を牽引しているのでディーンバークスさんかと。

そして、一聴ラリー・カールトンさんのようなフレーズにも聴こえますが
意外に共通したフレーズボキャブラリーを持っているのがリー・リトナーさんなので
このようなプレイもありかと。
さらに、最後の部分のミュートして単音のフレーズは
リー・リトナーさんの超得意フレーズ。
だからエレキはリー・リトナーさんかと。

勝手な推測ですので
実際に間違っていましたらご指摘くださいませ。


04:ペグ
問答無用の名曲です。
ラリー・カールトンさんがこの曲にインスパイアされて
名曲「ルーム335」を創ったのは有名なエピソード。

イントロは、Gmaj7から半音づつベース音が下がっていくコード進行。
CD Time=0:06のチャック・レイニーさんのベースが
3度の音とベース音を弾いた和音になっていて
その味わいは抜群です。

この曲は小節を追っていくと、なかなかつかみ難いところがあります。
それは奇数のまとまりを巧みに創っているためです。
その最初のトリップがこのイントロ。

キメのブレイクがちょうど7小節めになります。

普通、偶数で小節のセンテンスをまとめるのが
一応作曲のセオリーなんですが
それをいきなり崩しているわけです。

テーマが入る部分からはブルース形式を持ったコード進行で曲が進みます。
しかし、ここにもトリップがあって
ワンコーラスめは、13小節です。
ところが、2コーラスめは12小節になっています。

ワンコーラスめの最初の1小節を別のセンテンスと考えると
ちょうど12小節のブルース進行になって両コーラスとも
同じサイズになります。

試しに、頭の中で
イントロの後のブレイク部分から歌い始めてみてください。
それでも曲として成り立つことがわかりますね。

つまり、このワンブレイクを入れて
さらに、12小節のセンテンスの終わりの1小節分を
頭に持ってきているということなんです。
ちょっとわかりにくいですが・・・。

このあたりの奇数のセンテンスの使い方が実に見事です。
そして、そのアレンジのためにブルース進行であるにも関わらず
言われなければ気がつかないような洗練された形になっていると想うのです。
まさに、スティーリー・ダン風モダンブルースですね。


サビに入ると、分厚いコーラスで展開をしながら
ここでも見事に、最初のブルースコード進行に戻っていきます。

そして、このソロで有名になったジェイ・グレイドンさんのギターソロです。

このギターソロの部分もワンコーラスめのテーマと同じですので
最初の1小節めを別のセンテンスと考えて
12小節のソロサイズとしてまとめるか?
それとも
13小節のソロサイズとしてまとめるか?
この選択で大きく違うアプローチになると想うのですが
ジェイ・グレイドンさんは、
どちらかと言うと後者でのアプローチで
最初の部分はスチールギターを模したような
ハワイアン風のリフで弾き始めます。

これは実にうまいアプローチで
ソロサイズを意識させないようにして
且つ、奇数小節の不安定さを感じさせるようなアプローチ。

たくさんのギタリストにソロを弾いてもらった中で
ジェイ・グレイドンさんのソロを使ったスティーリー・ダンの2人は
見事なチョイスだったと想います。
CD Time=2:01からのややアウトなフレーズも曲にあったいい感じですね。


再び、テーマからサビ、そしてサビを繰り返しながら
ジェイ・グレイドンさんのソロが再び入るところでフェードアウトしていきます。


この曲をさらに良いものにしているのがリズム隊。
特にベースのチャック・レイニーさんのプレイが肝!です。

テーマの部分では、この曲を印象づけているリズムパターンを弾きつつも
間に絶妙にアクセントフレーズを挿入しています。
これが、単純なリズムにグルーヴ感を与えています。
合わせて、左チャンネルのスティーヴ・カーンさんの短音ミュートの
ギターも相乗効果で盛り上げていますね。

サビの部分のベースラインはスラップでのプレイ。
本人曰く
スラップはダメだとスティーリー・ダンの2人に言われていたので
2人に見えないように、また気がつかれないようにスラップでプレイをした・・・
とか・・・。

サビの部分はコーラスも含めて、キメのリズムを基本的に繰り返して進みます。
もちろんバックのギターやエレピも同じです。
その中で、ベースラインはアクセントは合わせながらも
キメのリズムを崩したスラップでプレイをしています。

そのために、テーマから続いているリズムの単調さを消して
サビの部分を盛り上げるという効果をもたらしています。

このスラップというチョイスがまさに見事!

特にエンディングでの繰り返しの部分は
まさにスラップが効いている感じです。
さらに、スラップも必要最低限の感じで
派手派手でなく、さりげなさが残っているプレイであるのが
これまた見事です。

ですから、この曲はベースラインの巧みさが生み出した名曲!
と言うこともできると想うのです。

まあ、チャック・レイニーさんは、スティーリー・ダンの2人に
気付かれないように・・・と言っていますが
気がつかないはずはないですよね。

スティーリー・ダンの2人がイメージしていた
スラップではないベースラインよりも
実際に聴いたときの
スラッププレイで感じた耳を信じたわけで
そのチョイスというか直感のようなものが
たぶん絶妙なんですね、スティーリー・ダンの2人は。

ジェイ・グレイドンさんのソロも
たぶんその耳を信じた結果だと想うのです。

またこれは逆に
名人チャック・レイニーさんの匠の技が2人を納得させた
ということも言えると想うのです。

とにかくいい曲ですね。
無条件に肝!でベストトラックだと個人的には想います。


05:安らぎの家
ミディアムスローでちょっとレゲエ調のリズムを持った曲。
ドラムのバーナード・バーディーさんの3連、バーナードシャッフルは
もう唯一無二の強力なビートです。

曲はゆったりとしたビートで進みます
サビに入ると、厚いコーラスがこれまたいい感じです。

間奏を挟んでのソロはシンセ。フレーズはハーモニカ風の感じですが
音質を良く聴くと、パット・メセニーさんのギターシンセと似たような音ですね。
このシンセソロは、ドナルド・フェイゲンさんのプレイ。

続いてギターソロですが
ここはウォルター・ベッカーさんのソロ。
派手なフレーズではありませんが、味があるプレイで
結構好きなソロです。

ちなみに左チャンネルのカッティングはラリー・カールトンさん。
ナチュラルにひずんでいるトーンで
こちらも渋い味わいを醸し出しています。

・・・

続きのTrackはまた後日に・・・

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彩(エイジャ)彩(エイジャ)
スティーリー・ダン

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彩(エイジャ)【1】/スティーリー・ダン

彩(エイジャ)

今日のwalking Musicはスティーリー・ダン彩(エイジャ)です。
walkingで通して聴いた印象とTrack01~02のレヴューです。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

この作品は1977年の作品です。
超名作のために、今更レビューと言うのも何か恥ずかしいような気もするのですが・・・。

既にいろいろ語り尽くされている感のある作品ですが
時々、無性に聴きたくなる数少ない作品とも言えます。
時代を経ても色あせることがないのが、凄いと言うか不思議な感じさえします。
久しぶりに通して聴きました・・・。
今更私がいろいろと書くこともせんえつな感じもしますので
ギターを中心に・・・と想ったのですが
まあ、想いついたままに勝手にレヴューをしてみたいと想っています。

walkingを終えて聴き終えたときの印象はひと言で言うと
『単純さが生み出す奥行きの深さ・・・』

細かく聴いていくと、また違った感覚になるかも知れませんので
1曲つづ聴いていきます・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

01:ブラック・カウ
スタートのギターのハンマリングフレーズがインパクトになっていますね。
これはラリー・カールトンさんのプレイ。
独特のタイム感があって、ラリー・カールトンさんの
いつものソロラインにも良く出てくるニュアンスのフレーズです。
この場合は「ラ→ド」とギターだと間を2フレット空けて弾くフレーズになります。
一発聴いただけでラリー・カールトンさんと解る
フレーズとアーティキュレーションはまさに適材適所。

その左チャンネルのギターを受けるような形で
右チャンネルのクラヴィとベースが
この曲の特徴的なリズムリフを刻みます。

ベースはチャック・レイニーさんでクラヴィはジョー・サンプルさん。

ラリー・カールトンさんのフレーズが途切れると
ゲートリバーヴでそのリズムリフをエコー。
そして、ほんのかすかに残響が左チャンネルに響くのが聴こえます。
細かいところですが、丁寧なミックスダウンだと想いますね。

淡々としたリズムのポール・ハンフリーさんのドラムのリズムにのって
ドナルド・フェイゲンさんの歌が語るように奏でられていきます。

テーマが始まると、曲を牽引していくのは
左チャンネルのラリー・カールトンさんのギターでのバッキング。
実は、センターのエレピも右チャンネルのクラヴィも
ここでは同じフレーズを弾いているのですが
ギターが先頭を切っているように目立って聴こえます。
ところがコーラスが入るCD Time=0:31から
その先頭がセンターのビクター・フェルドマンさんのエレピに変わります。
しかし、ギターとクラヴィもエレピと同じコードで同じように弾いています。
でもエレピが目立って聴こえますね。
これは、その楽器の特徴を上手く生かしたバッキングが生み出す演出です。
同じことを演奏していても、その楽器の目立つフレーズや音を
生かしているということです。
これも見事な感じがするのですが。

さらにサビの部分では、その牽引がギターとクラヴィになります。
ラリー・カールトンさんのギターはそんなに複雑なカッティングではないのですが
それでも少しコーラスとフェイザーを効かせてエフェクトした音は
歯切れが良くて良い感じです。
また、ジョー・サンプルさんのクラヴィもファンキーな味を出しています。

そして、分厚いコーラスで「Over Now Drink your big black cow」
とワンコーラスを締める部分は個人的に肝!です。

2コーラスめから続いてエレピのソロ。
そして、サビに戻ってエンディングはテナー・サックスのソロ。
これはトム・スコットさんのプレイ。
曲調にあったライトな感じのフレーズですが
よく聴くとなかなか熱いフレーズを展開しています。
トム・スコットさんのフレーズに絡むコーラも良いですね。

この曲は今回聴いてみて意外に単純なサウンドだということに気が付きました。
何かもっと複雑な感じがしていたのですが。

基本的には、左チャンネルのギターと右チャンネルのクラヴィ。
そしてセンターのエレピと後はベースとドラム。
コーラスとブラスのアンサンブルが音を厚くしています。
それでも、強力なサウンドの厚みとサウンドに隙間を感じさせないのは
スティーリー・ダン・マジックかと。
改めて、丁寧な音創りとこだわりに感銘しました。

ところでタイトルであるブラック・カウは和訳をそのまますると黒い牛。
サビエンドの部分のライナーノーツでの和訳は
「大きい黒い牛の乳を飲み干してここからさっさと脱出だ」
元は
「Over Now Drink your big black cow And get out of here」
これは何か隠語になっているのでしょうか?

スティーリー・ダンを聴くときに、サウンドの妙はもちろんなんですが
このような歌詞の面白さが解るともっと楽しめるのに・・・っていつも想います。

でも、日本語だとちょっと!?という感じなのですが
英語だと抜群にサウンドしてしまうところが
日本人として何ともうらやましい感じさえしてしまいます。


02:彩(エイジャ)
アルバムタイトル曲にして、壮大で完成度の非常に高い名曲。
いまさら私が書く必要もないほどです。

この作品のジャケット写真はご存じ
1977年に、ニューズウィーク誌の
「世界のトップモデル6人」にアジアで初めて選ばれた
故・山口 小夜子(やまぐち さよこ)さん。

この曲の彩(エイジャ)とは人名ですよね?
すると、イメージは山口 小夜子さん。
しかし、歌詞には
「Chinese Music under banyan tree・・・」
「チャイニーズ・ミュージックが流れ・・・」
とあります。
この部分から解る「アジアひとくくり」見たいなところが
唯一気になるところではありますが・・・。

それでも、曲自体は
特にアジアテイストというような感じの旋律や
コード進行は使用していないように想うのですが
何故か、東洋の神秘的な雰囲気が充満しているのが
やはりスティーリー・ダン・マジックかと。

イントロはマイケル・オマーティアンさんのピアノが綺麗な旋律を奏で
それに答えるように、ジョー・サンプルさんのエレピと
ラリー・カールトンさん(たぶん?)のギターがユニゾン。

歌が入っても、三者三様のバッキングが絡み合います。
その間を埋めるようにおかずを入れるチャック・レイニーさんのベースもいいですね。

この部分のテーマメロディは良く聴くとけっこう短くて
5小節という奇数で終わっていて不安定な感じがあります。
このあたりも東洋の神秘的なムードを醸し出している一因かと。

曲は、スティーヴ・ガッドさんのリムショットでの
2拍4拍のリズムが入ってオン・ビートで進んでいきます。
ここでも、センターのピアノと
左チャンネルのエレピ、そして右チャンネルのギターのバッキングが
実に見事に歌の隙間を埋めています。

特に歌が「彩(エイジャ)♪」と歌うCD Time=0:54でのピアノとギターの絡み
そしてコーラス終わりCD Time=1:07のエレピのひと和音と
その音を受けてのCD Time=1:10のピアノは
これまたいいですね。

2コーラスめに入ると、さらに三者三様の絡みは絶妙さを増していって
間奏の部分に入っていきます。

この部分は、曲の雰囲気をガラッと変える展開になっています。
この部分があるので、この曲はより壮大になっていて
組曲のようなテイストが生まれていると想います。

この間奏部分を印象つけているのは
センターに飛び込んでくるギターのフレーズ。

少しひずんだ音で奏でられているフレーズは
ウォルター・ベッカーさん(たぶん?)。
もちろん、右チャンネルのラリー・カールトンさんも
センターのピアノも左チャンネルのエレピも同じフレーズを弾いて
全体のグルーブを出しています。

CD Time=3:08は、再び展開をしてギターソロ。
このプレイはデニー・ディアスさんのプレイ。
複雑なコード進行ですが、スケールライクなプレイで
元の間奏部分につなぎます。

再び間奏部分とギターソロを経て
CD Time=4:42から曲は再び展開をしていきます。

ある意味一番の聴きどころとも言える
ウェイン・ショーターさんのサックスソロです。

バッキングのリズムが喰ったユニゾンになっていて
ユニゾンの間をスティーヴ・ガッドさんのドラムが
これでもか!という感じで暴れていて
物凄くテンション溢れるバッキングになっているのですが
そんなの関係ねえ!
とばかりに、優雅で堂々としたフレーズがさすがです。

CD Time=4:57のスティーヴ・ガッドさんの
リムにスティックがあたるような音は
ミスか?偶然か?それとも狙ったのか?
解りませんが、このリムの音の後に
ほんのわずか一瞬だけある静寂が、個人的には肝!です。

そして再び同じパターンでソロが続くのですが
ここではさらにスティーヴ・ガッドさんが暴れます。
お互いが強力に主張をしているのですが
どちらも決して引っこんでいないし
負けていないのが2人のすごいところ。

リスナーは
今日は、スティーヴ・ガッドさんのプレイに耳を傾けて
明日はウェイン・ショーターさん。
そしてあさっては両方を・・・
というような一粒で3度美味しい部分になっています。

曲はテーマに戻ってからエンディングへ向かいます。

エンディングはサックスソロのパターンで
今度はスティーヴ・ガッドさんのソロでフェードアウトしていきます。

ここでも見事なプレイで曲終りを締めています。
とにかく歯切れが良いのがいいですね。
それは、バッキングのユニゾンパターンに合わせるように
フレーズをきちんと終止しているためで
スティーヴ・ガッドさんの真骨頂とも言える部分です。

個人的には
CD Time=7:27からのトップシンバルの8ビートと
スネア、タムを絡めたラテン調のフレーズが肝!です。

歌の印象も薄れてしまうほどの
バック・ミュージシャンの凄技を聴くことができる名曲です。

しかし、それはあくまでも歌があってのこと。

このテーマメロディと歌詞があってこその
バック・ミュージシャンのプレイですし
逆に、このプレイがあってこそ
テーマメロディと歌詞が生きてくる・・・。

相乗効果が生み出す名曲です。
これもやっぱりスティーリー・ダン・マジック!

・・・

続きはまた・・・。

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