Walking de Music

カテゴリーT-スクエア
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T-スクエア

          

NEW-S/T-スクェア 【2】

NEW-S

T-スクェアNEW-SのTrack06から細かく聴いてみます・・・。

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06:MIDNIGHT CIRCLE
ミディアムシャッフルの和泉宏隆さんの曲。ドラムの則竹裕之さんのバスドラとベースの須藤満さんのラインがここでも絶妙に決まっていて良いビート感が溢れています。

テーマはピアノで奏でられていきます。
このライトな感じはシャカタク的と言うか、少し古いトレンディー・ドラマの挿入曲の感じと言ったら良いでしょうか。

ファーストソロは須藤満さんのベース。
バックの難しいリズムの決めの間を縫うように速いパッセージで駆け抜けていきます。

つづいて本田雅人さんのソロなんですが、この頭の部分がかなり入り難いリズムになっています。T-スクェアの曲には、このような一瞬迷ってしまいそうなリズム的なトリックがけっこうたくさんあります。

本田雅人さんのソロはオーソドックスなフレーズ展開で、曲の持っているトレンディな雰囲気をムーディに奏でていきます。

CD Time=3:44からの展開部分は、今までの感じとは少し違って単調になりやす曲調にいい変化をつけます。ここでは、綺麗なコード進行とそれに乗る本田雅人さんのサックスのメロディが聴き所ではありますが、そのバックでの則竹裕之さんのトップシンバルワークが強烈な細かさと正確さで叩きだされます。ただでさえ細かいトップシンバルワークなのに、さらにCD Time=4:02からはタムが切れ目無く絡んでくるというテクニックを聴かせてくれます。

テーマのパターンに戻ってからは、和泉宏隆さんのソロです。
今までのソロの中では、テーマの持っているスタッカートなメロディを上手く使用しているので、比較的歯切れの良いフレーズを展開しています。そして、則竹裕之さんが絡んできて、クラシカルなコード奏法に入ったところでフェードアウトとなります。


07:THE SUMMER OF '68
鳥の声など幻想的なSEをバックに、シンセ・ストリングとともに安藤まさひろさんがナイロン弦のアコギでメロディを奏でていきます。

このSEはアマゾンか何か森の深いところでの鳥と言うか獣の叫びのようなものなんですが、ナイロン弦のアコギとのイメージがぴったりくるのでしょうか。パット・メセニーさんのファーマーズ・トラストでも同じようなSEでした。

安藤まさひろさんが緩やかなリズムに乗って優しいテーマを奏でていきます。
サビに入ると更に幻想的なムードは増していきます。この部分はちょっとパット・メセニー・グループを想い起こさせる感じです。創ったのは和泉宏隆さん。そう言えばいつかは忘れましたがパット・メセニー・グループのライヴを観に行った時に、前列の方で和泉宏隆さんを見かけたことがありました。


08:NAB THAT CHAP!!
やや長めのラテンパーカッションのパフォーマンスからスタートして、ベースとドラムのユニゾンのフレーズへ。ベースがポリリズム的なフレーズなのでとにかく拍頭が取り難いです。このような難しいリックでは2人の息の合ったところを聴かせてくれます。

テーマは安藤まさひろさんの歪みギターと本田雅人さんのサックスが奏でていきます。
中サビに入ると安藤まさひろさんのギターのみになりますが、この音は良く歪んでいるのですが、ハードロックとかのそれとは違って聴き易く、何と言うか、品のある音と言ったら良いでしょうか。とてもいい音だと想います。

サビは派手派手で元気の出るT-スクェア節でまとめられていきます。イントロからテーマの部分とのイメージギャップがこれまたT-スクェアらしいですね。

このように発展を次第にさせていくのは曲を創っていく中でも比較的簡単なアレンジなんですが、実は展開したところから元に戻るのが難しいんです。極端に変化をさせてしまうと、最初のイメージに戻るアレンジがやや強引になることがあるのですが、この曲の場合は派手派手で盛り上がった決めを介して最初のベースパターンへ戻ります。非常に練られた曲だと想います。

ファーストソロは則竹裕之さん。
戻った拍の取り難いベースラインをバックに短いのですが見事にソロを決めます。

つづいては安藤まさひろさんと本田雅人さんの掛け合いになります。
最初の8小節はお互いにバックの決めの間をソロで駆け抜けていきます。リズムがインしてからCD Time=3:15の安藤まさひろさんのアーミングとライトハンドの連続技は流石の上手さがありますね。

後半はサビのパターンで本田雅人さんのソロ。コード進行がいいのでフレーズも走っています。ライヴだったら長尺で吹きまくると言うような部分ですが、ここでは短めにまとめて、最後にあのベースラインでエンディングになります。

非常にいいアレンジで良くまとまっている楽曲に仕上がっていると想います。


09:ロマンティック・シティ
アップテンポのボサノバのリズムに印象的なメロディでスタートします。このスタート部分はサビ。サビスタートと言うアレンジの方法で構成されていますが、短いセンテンスが集合した部分ですので、イントロと言えばそうともとれる絶妙なメロディで出来ています。

テーマは安藤まさひろさんのナイロン弦のアコギが奏でていきます。
ドラムのスネアワークと細かいベースラインがいい流れを創っていますね。

ファーストソロは本田雅人さんのソプラノサックス。テーマのコード進行でのソロになります。
このコードは基本的にマイナーコードでスケールも一発で行こうと想えば行けないこともないのですが、テーマのメロディの音をどうやってチョイスするかとか、CD Time=0:32の音が下がっていくクリシェの部分とか、CD Time=0:43の1小節入るメジャーの部分をどのように奏でて行くかが聴き所になります。

本田雅人さんはCD Time=1:52のクリシェの部分を音数を減らして、最後の部分にフレーズを重ねます。CD Time=2:03のメジャーの部分もいいフレーズで吹き抜けています。CD Time=2:10ではテーマのメロディをフェイクして奏で2コーラスめにつないでいます。

CD Time=2:19の2回目のクリシェの部分は絶妙なフレーズで下がっていく音をポイントにフレーズを重ねてその感じを上手く出しています。CD Time=2:30の2回目のメジャーの部分では、前半をメジャーフレーズで決めて、そのままつながったマイナーフレーズに以降してつぎのコードに解決していきます。

このソロは肝!で個人的にはベストプレイだと想います。

つづけて同じパターンで和泉宏隆さんのピアノソロです。
クリシェの部分は1回目が流れるようなラインで逆にあまりそれを感じさせないフレーズで弾き抜けます。そして2回目は高い音で引っ掛けるような節回しをして、今度はそれを意識させるような展開をしています。

メジャーになる部分は、1回目はけっこうストレートにフレーズを奏で、2回目はアクセントをつけたフレーズで綺麗にまとめて、瞬間、ひと呼吸おいて次ぎのフレーズにつないでいます。

この和泉宏隆さんのソロも見事な構成と流れでやはりベストプレイで肝!です。

そして続くは安藤まさひろさんのソロ・・・と行くかと想うとテーマに戻ります。安藤まさひろさんのソロはこの曲では無いので、物凄く残念です。

この曲も非常にコンパクトにまとまっていて、なお且つ、ジャズ的なソロまわしがあって非常にいい曲だと想います。セッション向きの楽曲とも言えますね。


10:WHEN I THINK OF YOU
本田雅人さんのアルトサックスが叫ぶ、渾身のバラードです。テーマももちろん綺麗なメロディなんですが、やはりここは本田雅人さんのソロが聴き所。

テーマのコード進行で、静かなフレーズを中心にサックスのタンギングと息使いでブルージーに奏でていきます。

そしてサビを挟んでピアノとのデュオになる部分では、静かながら、これまた絶妙なアーティキュレーションで朗々と歌い上げていきます。それにしてもニュアンスの付けかたが見事です。音がクネっていると言うか、波があると言うか。それが抑揚と言うことで、しっかりとした基本が出来ているからこそのアーティキュレーションと言えますね。

そのまま、静かにこの曲は幕を閉じていきます・・・。

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walkingを終えて聴き終えたときの印象はひと言で言うと
『非常にまとまりがあってバランスがいい』

やはり細かく聴いて見ても同じ印象で、とにかく聴きやすい作品に仕上がっています。
全体を見ると、フューチャーリング本田雅人さんと言う感じもするのですが、これはジャケットを見ても同じで、本田雅人さんが他のメンバーより大きく写っています。

T-スクェアの屋台骨を支えてきた伊東たけしさんが脱退して、ある意味ピンチに登場した本田雅人さん。当時は、そのルックスからジャニーズ系などとも言われていたことを思い出しました。

だから、それだけでは無いと言う実力の部分をやはり全面にプッシュする必要があったと言うことでしょうか。安藤まさひろさんも少し引いていて、ある意味プロデュース的な役割をしているかのようにも想いました。

また、リズム隊の2人もタイトなリズムに徹してして、出すぎず、引きすぎずと言う、いい塩梅のところでのプレイが光っています。

このあたりの部分と、本田雅人さんのジャズ的な部分と、更に楽曲の良さが重なって、少しアダルトで聴きやすい良質な作品に仕上がったのではないかと想うのです。

(CD TOTALTIME:55:32/ Walking消費カロリー:223.24kcal)

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NEW-SNEW-S
T-SQUARE

曲名リスト
1. メガリス
2. ガーティの夢
3. 真夏のためいき
4. リトル・リーグ・スター
5. ユア・レストレス・アイズ
6. ミッドナイト・サークル
7. ザ・サマー・オブ・’68
8. ナブ・ザット・チャップ
9. ロマンティック・シティ
10. ホエン・アイ・シンク・オブ・ユー

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あとがき
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NEW-S/T-スクェア 【1】

NEW-S

梅雨なんですが、あまり雨も降らないのでwalkingは順調・・・ですがアップは久しぶりになります。と言うことで昨日はT-スクェアNEW-Sでwalkingをしました・・・。

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この作品は1991年のリリース。サックスの伊東たけしさんの脱退後、本田雅人さんが加入しての最初の作品になります。
当時は、ポップテイストからかなりジャズ的な側面が押し出されたような印象でしたが、とにかく、1曲目のMEGALITHのインパクトがかなり強くありました。
個人的には丁度、T-スクェアのコピーバンドに加入したか、しないかくらいの時期でその意味でもT-スクェアをしっかりと聴いた最初の作品とも言えます。

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walkingを終えて聴き終えたときの印象はひと言で言うと
『非常にまとまりがあってバランスがいい』

通して聴いた時に、非常にすんなりとスムーズに聴くことができました。

まずは全体的なサウンドが解りやすく音が良いと言うこと。
突飛な音や攻撃的な音はほとんど無くて、全体的な統一感のあるサウンドに仕上がっています。また、音のバランスや定位も綺麗にまとまっているのでヘッドフォンでもかなりの広がりを聴かせてくれます。

そして、楽曲のよさ。
全体的には、もう少し激しい感じのイメージがあったのですが、どちらかと言うと落ち着いていて、1曲目から最後の10曲目までの流れと構成がスムーズで飽きがきません。かといってBGM的かと言うとそうではなくて、1曲ごとのクオリティが高く、バリエーションに富んでいて適度なテンションも感じることができます。

コピーバンドをしていた関係で、通して聴くことはほとんどなく、聴く曲はそれこそ隅々まで聴きましたが、聴かない曲は全く聴かないと言うのが当時。ですから、この全体の完成度には少々驚いたと言うか、こんなに良い作品だったっけ?と言うのが正直な部分です。

さらに、本田雅人さんが当時新加入と言うことで、全面的なフューチャーと言う感じがあるのですが、EWIが意外に少なかったです。もっとたくさん吹いていたような感覚があったのですが。これは『サックス本田雅人』を押していた私としては嬉しい気付きでした。
その分、ギターの安藤まさひろさんのソロ・プレイやリリカルな和泉宏隆さんのピアノ・ソロなどが少ないのがマイナスと言えばマイナスかなと。

細かく聴いていくと、また違った感覚になるかも知れませんので、1曲つづ細かく聴いていきます・・・。

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01:MEGALITH
1小節目のいきなりのホーンセクションから、シンセベースの16分音符のライン。シンセベースが曲中は終止流れていて、それをコアに楽器を重ねていくと言うような楽曲の構成。そのために打ち込み色が強いのですが、とにかく曲がカッコ良い!
実はこの曲は、コピーバンドでも一番演奏したかった曲。しかし、私には曲決めの決定権がなかったのでいつも却下されていた曲なんです。その意味では、T-スクェアの楽曲の中での1、2番を争うくらい好きな曲です。

テーマは安藤まさひろさんのギターと本田雅人さんのサックスがユニゾンで奏でていきます。

ファーストソロはドラムの則竹裕之さん。
シンセベースの16ビートに乗って、スネアとタムまわしを中心に奏でていきます。
そのラインを奪い取るように本田雅人さんのソロがスタートします。
老舗バンド、新加入一発目のソロ!と言うことで聴く方も当時気合いが入ったと想うのですが、もともとが実力者ですので、全く問題なかったと言うソロを展開します。
CD Time=2:27からのポリリズム的なフレーズは音の選択が見事で、その後でドラムの則竹裕之さんが絡んでくるところは、打ち込み色が濃いアレンジなのに、とてもバンド的でヒューマンな感じがします。

再びサビに戻り、CD Time=2:38からはユニゾンに入ります。
このユニゾンの部分ではシンセベースの16分音符での打ち込みがありません。その代わりにベースの須藤満さんが、おしん的な16分音符を刻みます。そのために、この部分が曲にアクセントをつけて、単調な雰囲気から救いつつも今までの流れを継続させていると言う見事なアレンジになっています。
そして、ユニゾンの最後の部分が拍の取り難いシンコペーションになっていて、そのリズムを持った全体のシンコペーション・パターンに入ります。
この部分で絡んでくる本田雅人さんのソロ・ラインと拍頭を混乱させるような則竹裕之さんのおかずがやはり効いています。

エンディングはサビのパターンで、最初はフレーズ間に短いソロを絡めていた本田雅人さんが、CD Time=4:00からさらに強烈なソロを展開します。
スタート部分の超高音でのベンドを使用したフレーズは凄いですね。さらにCD Time=4:17の絶妙なアーティキュレーションのフレーズからCD Time=4:21の高音でのロング・トーン。つづけてCD Time=4:23までのフレーズまわしは肝!です。

再びユニゾンに入るのですが、今度はドラムの則竹裕之さんがタムで暴れていますので、中間の部分にはない華やかさを醸し出しています。

そしてエンディング・・・その後も5秒くらい飛行機のエンジン音が遠のいていくようなエフェクトがなり続け、次第にフェードアウトされていきます。

やはりいい曲だと想います。
曲としては、メロディがそれほど良いと想わないので、いい曲と言うのは少し違う感じもするのですが・・・。単にメロディやコードと言うことでは無くて、アレンジや演奏も含めた全体の創りが見事だと想うのです。
私が個人的にいい曲と想うかどうかには、『メロディやコードが単純に良い曲』と『この演奏、録音だから良い曲』と『単に想い入れがあるので良い曲』と言う3つのパターンがあります。この曲はまさにその真ん中の良い曲と言えます。


02:ガーティーの夢
安藤まさひろさんのアコギが効いているイントロに本田雅人さんの鳥のさえずりを想い起こさせるようなソプラノサックスの綺麗な音が絡みます。
軽いボサノバのリズムに乗ってリリカルにテーマを本田雅人さんが奏でていきます。テーマの最初のメロディの4音目の音が素早くスラーされているのですが、このニュアンスが絶妙ですね。

ファーストソロは和泉宏隆さんのピアノ。
クラシカルにリリカルに奏でられていきます。CD Time=2:17からのフレーズは同系の短いフレーズが段々と低い音へ下がっていくフレーズ。その後やや速めのパッセージでソロを閉めます。特に激しいアクセントやスタッカートなフーレズは無くて、あくまでも流れる様にクラシカルに展開していきます。

CD Time=3:12からイントロのパターンに絡んで本田雅人さんのソロなんですが、テーマの終りの部分からロングトーンを続けてソロにそのまま入ります。そして緩やかな波のようなアーティキュレーションでつないでいきます。この部分のソプラノサックスの音がとても綺麗です。
テンポが戻ってソロはつづきますが、ここではゆったりとしたフレーズを前半は奏でて、後半になってくると速いパッセージやフラジオなどが段々と出てきて盛り上がってくるところで残念ながらフェードアウト。

1曲目がアルトサックスで聴かせて、そして今度はソプラノサックスと当時新加入の本田雅人さんの力を十分に聴かせてくれる構成になっています。多分、伊東たけしさんの脱退で心配をしていたファンにも納得の構成だったのではないかと想います。


03:真夏のため息
重めのビートの中にも少し跳ねたリズムが夏らしさとため息が出るような憂鬱な感じを出しています。
夏らしいライトな感じは、ドラムの則竹裕之さんの軽いスネアとハイハットの8ビート。そしてため息の部分は、5弦ベースの一番低い弦をD=「レ」にチューニングした須藤満さんのラインが醸し出しています。

テーマは安藤まさひろさんのアコギが奏でていきます。
先ほどはナイロン弦でのプレイでしたが今度はスチール弦でのプレイ。ギターの音色の元をしっかりとセンターに定位させつつ、スチール弦のでのプレイによって生まれる金属的なフィンガーノイズをわずかに右側に響かせると言うエフェクト処理をしていて音に広がりをもたらしています。

CD Time=0:56はサビ前のブレイク部分。則竹裕之さんのバスドラがいい響きのゲートリバーヴに乗っていてアクセントになっています。

つづくサビは本田雅人さんのサックスと安藤まさひろさんのギターでのユニゾンでメロディが奏でられていきます。CD Time=1:10のブラスの入り方が絶妙なタイミングですね。

ベースとのユニゾンフレーズを挟んで安藤まさひろさんのソロです。
CD Time=1:58からのフレーズはジャズ的なライン。そのままジャージーに奏で、CD Time=2:12のスケールチェンジへ。実はソロ前のユニゾンの部分を演奏することで、このソロはD♯m7で前半は進みます。このコードは曲のキーの半音上がりと言うことになります。ですから、この部分が際立つと言うことになるわけです。そしてスケールチェンジは半音下がると言う展開。安藤まさひろさんはごく自然にフレーズをつないでいます。

そして本田雅人さんのソロ。
こちらもジャージーに決めます。同じくスケールチェンジはスムーズで余裕のあるまとまったソロを展開しています。

エンディングではイントロのパターンで再び本田雅人さんのソロです。
こちらは先ほどの曲中でのソロとは違ってだいぶ熱いソロを回していきます。そして、タンギングでの短いフレーズの連続に則竹裕之さんが絡んでいく部分はグルーヴが加速していきます。しかし残念ながら程なくしてフェードアウトしていってしまうのです・・・。


04:LITTLE LEAGUE STAR
T-スクェアらしさのある元気の出るロックテイストの8ビートの曲です。ここでテーマを奏でるのが本田雅人さんのEWI。
今やEWIとのイメージも合っているのですが、当時は本田雅人さんはEWIはどのくらい使っていたのでしょうか。どうしても、EWI=伊東たけしさんと言うイメージが強いので、さぞ吹きにくかったと想うのですが。ちなみに個人的にはEWI=マイケル・ブレッカーさんなんです・・・。

この曲は安藤まさひろさんか和泉宏隆さんの曲だと想っていたのですが、今回ライナーノーツを見たら本田雅人さんの作曲なんですね。CD Time=1:32からの中サビの部分のコード進行が結構いい感じでT-スクェアらしさが出ています。

ソロは激しく歪んだ音での安藤まさひろさんと本田雅人さんのEWIの掛け合いになっています。
安藤まさひろさんがアーミングとライトハンド奏法を多用したロック的なフレーズで先行します。それに対して本田雅人さんも似た3連のフレーズを出して応戦します。さらに、お互いに速いパッセージの応酬になって、短いながらも聴き応えのある掛け合いを展開します。

テーマを挟んで須藤満さんのソロ。
スラップではなくてピチカートで劇的でコード進行に乗って速いパッセージを奏でます。


05:YOUR RESTLESS EYES
ミディアム・ビートのバラードです。ここでも須藤満さんが低い音のベースラインで陰鬱なコードの雰囲気を出しています。

テーマは本田雅人さんのソプラノサックス。
サビ前からサビに入ると、曲は一転して親しみ易く解り易いメロディになります。少し情緒的で、悪く言えば歌謡曲の香りがするメロディは安藤まさひろさんのある意味得意技。少々陳腐な香りもするメロディなんですが妙に印象に残るラインに仕上がっています。

ファーストソロは和泉宏隆さん。
ここでもフレーズはいたってレガート。流れる様に綺麗なメロディを奏でていきます。かなりクラシカルな展開が曲調にも合っています。

エンディングは本田雅人さんのソプラノサックスソロ。
全体的に速いパッセージを控えて音数を少なくして、朗々と歌い上げていくと言う感じのフレーズ展開です。ソプラノサックスのロングトーンが非常に綺麗です。そのまま曲はフェードアウトしていきます。

実はこの曲でもうひとつ凄いと想ったのが、須藤満さんのベースラインと則竹裕之さんのバスドラ。少しルーズな感じのラインなんですが、これが乱れなくピッタリとあっています。そのために凄いビート感が出ていますね。しかも、単に譜面上あっていると言うことだけではない、何かもっと奥の深い、凄みを感じてしまいました。

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と言うことで続きのトラックは次回に・・・。

(CD TOTALTIME:55:32/ Walking消費カロリー:223.24kcal)

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7. ザ・サマー・オブ・’68
8. ナブ・ザット・チャップ
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ウェルカム・トゥ・ザ・ローズ・ガーデン/T-スクェア

WELCOME TO THE ROSE GARDEN

朝晩の冷え込みはそれなりに冬の姿になってきましたが、日中はそれでもまだ暖かい。今日は特にwalking日和でした。と言うことで、以前にwalking musicとして聴いた作品の再試聴です。T-スクェアウェルカム・トゥ・ザ・ローズ・ガーデンです・・・。


約一年前に聴いてwalkingをしました。その時のレビューは当り障りのない感想的なものでしたが、久しぶりに聴いて紐解いてみました。この作品はT-スクェアの1995年、20作目のアルバムです。
 
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01:トライアンフ
1拍休んで2拍目から、ドラムの則竹裕之さんのリフからスタートするT-スクェアらしい明るい8ビートが弾けます。
テーマは本田雅人さんのEWI。イントロは8ビートで2拍4拍でスネアが入って軽快なんですが、テーマの部分はハーフスピードになっています。サビの部分で再び2拍4拍でスネアが入ってきてビートが加速していきます。いろいろなアレンジの仕方があると想いますが、サビを特に印象付けるには良い方法だと想います。

またこのサビの部分はT-スクェアの代表的なサウンドでもあるEWIと歪んだギターのユニゾン。音色が似ている為か、一体化して聴こえるのが特徴的であり魅力ですね。
特にこの曲では、音色だけではなくてアーティキュレーションも合わせる様にしている感じで、かなり緻密にアレンジと打ち合わせをしている様子が伺えます。

ファーストソロは本田雅人さん。
前半は8ビートにノッてスタッカートで歯切れの良いフレーズを奏でます。サビのパターンに入ると、怒涛の速吹きの連続で、特にCD Time=2:28からエンディングまでは『息継ぎしている?』って聞きたくなる程フレーズが連続しています。

テーマに戻りサビへ。そしてそのままイントロのパターンへ突入して安藤まさひろさんのソロです。
ロック的なフレーズを基調にして流れるような下降フレーズをポイントにソロを奏でていきます。この歪んだ音はかなり良い音で、決して耳ざわりではなく丁度良い歪みなんですが、しっかりと歪んでいる音。特に低音部分が必要以上にブーストされていなくてギター全体のバランスが非常に良いと想います。

私は以前T-スクェアのコピーバンドをしていました。その時代に何回も演奏した曲です。聴き飽きているくらい聴いたのですが実は今回は少し違いました。
個人的なことなんですが、少し嫌なことがありまして精神的に少し落ち込んでいました。そんな時に今日この曲を聴いたら不思議と元気が出るんですね。前向きな意欲を与えてくれる感じがしました。

02:クラウン&ローゼズ
イントロのブラスセクションのフレーズがちょっとしたリフなんですが、この後のリズムトラップへの伏線的な意味合いがあって効果的です。
このブラスの部分は拍が取り難いようなフレーズになっていて、さらに続く8分音符が拍頭に聴こえると、それはもうトラップにハマっています!私はまんまんとハマリました。実際は4拍目から8分喰ってスタートしているのですが、どうしても頭に聴こえるんです・・・。最近はそうでもないのですが、コピーバンド時代は、皆何故かハマって、特にドラムがハマッていたので、この部分をあわせるのが大変でした。

前のトライアンフとは違った少し重めの8ビートです。EWIのテーマも曲名の通りに気品と優雅さをもったメロディですね。中サビの静かな部分を挟んでサビです。ここもEWIとギターのユニゾン。緻密な感じはトライアンフと一緒です。このサビも良く練られた感じのする完成度をもっています。特にブラスセクションがメロディの合い間を縫って絶妙なタイミングで入っていますね。さらに、ビートがけっこう強いにも関わらず、バックのヴォコーダー風の音のシンセが白玉で綺麗なカウンターメロディを奏でています。
サビをワンコーラス終えた直後のCD Time=1:37からのリズム隊とブラスのユニゾン的なリフは、スーッと通り過ぎてしまう部分なんですが、実はこの部分のリズムは、頭が喰っていたり、3連的な感じがあったりして難しいんです。さり気無くあわせるところがさすがです。

再びイントロに戻ります。CD Time=2:02から入るのドラムの則竹裕之さんのおかずが絶妙です。またその後のCD Time=2:21からのスネアのロールもサプライズで印象深いです。

曲は転調して安藤まさひろさんのソロです。
コード進行がなかなか掴み難い進行なんですが、基本的にはワンスケールで弾き通そうと想えばできなくもない進行です。もちろん、安藤まさひろさんはそんなわけなくて、オルタードやデミニッシュなどの特徴的な響きのするスケールを上手く使用して、ソロ全体の流れを創っています。特にソロの最後の部分、CD Time=2:50からのフレーズはテーマに戻る前のアクセントになっていて肝!です。

エンディグソロは本田雅人さんのEWI。
歯切れ良く流れていくフレーズですが、またここでも『息継ぎしてる?』って言う感じの怒涛の連続フレーズを聴かせてくれます。特にCD Time=4:07から4:22までは良く聴いて見ると本当に切れ目が聴こえないんです。そう言えば、管楽器などを吹きながらも鼻から呼吸をするという技が出来る方がいるようですが・・・。
でも、さり気無く聴いている分には凄いフレーズだ!と想うのですが、集中して聴いていると、聴いているこちらも息苦しく感じてしまいます・・・。
CD Time=4:30からの則竹裕之さんの”しかけ”がいいですね。でも誰もノッてこないところはちょっと寂しい感じですが・・・。

今回改めて聴いて気がついたのは、イントロ部分のコード進行はサビの部分のコード進行をモチーフにしていると言うことです。更に中サビの静かな部分も同じようなコード進行を持っています。非常に計算されていて、アレンジが見事な曲です。
また、メロディも前半は優雅に王族の香りで、サビの部分は激しめの貴族的な香りがします。さらに、安藤まさひろさんのソロは圧巻の出来で、まとまり過ぎていて逆に耳をスルーしてしまう感もあるのですが、音の選択やスケールの選択が丁寧で良く考えられていると想います。トータルで非常に完成度の高い名曲だと想います。

03:ヒストリー
ストリングスのクラシカルな旋律からちょっとベタな感じもするマイナーな8ビートへ。
EWIとギターの旋律が何か哀愁が漂っているメロディでこれは好みが分かれるところ。EWIのテーマはマイナーな中にもメジャーな響きがあってこちらも哀愁漂うメロディ。

ファーストソロは安藤まさひろさん。
スタート直後はスケール練習の様なフーレズを展開しているのですが、それでも只者ではない!ので、CD Time=3:08からの転調した後はスケール練習を飛び越えて、発展させたフレーズを弾き抜きます。

それを受けて本田雅人さんのソロは、1曲目から続いている『息継ぎしてる?フレーズ』がここでも炸裂しています。
ここまで3曲。少し疲れましたのでサックスが聴きたいところなんですが・・・。

04:サニーサイド・クルーズ
この曲はベースの須藤満さんの曲。ベーシストが創ったとは想えないような、軽快で洒落たメロディを持った曲です。
テーマは和泉宏隆さんのピアノが軽快に奏でていきます。そしてサビになり、やっと聴くことができる本田雅人さんのサックスが登場です。

ファーストソロは須藤満さんの軽快なスラップでのソロです。それを受けて和泉宏隆さんのピアノソロ。流れるようなラインとリリカルなフレーズがいいですね。

中サビに戻ってのCD Time=3:14、則竹裕之さんのスネアが付点8分休符遅れて入るところが肝!です。少し曲全体が突っかかったような感じに一瞬なりますが、個人的には何回も聴いていくうちにクセになるフレーズです。

そしてエンディングは本田雅人さんのサックスソロです。
以前にも書いたことがありますが、絶対的に本田雅人さんはサックスの方が良いです。もちろんEWIも上手いのですがサックスの方がより上手いと言うか。
CD Time=4:13の入りの部分の速い3連符から流れるようなフレーズを奏で6連符の上下のラインで繋いで、CD Time=4:19の一瞬のブレイクから細かいタンギングを使用したフレーズへいき、CD Time=4:22の効果的なベンドからフレーズを繋ぎ、CD Time=4:23下降する16分符のラインを3連符で締めて、次のコーラスの頭のCD Time=4:30からのフラジオのロングトーンへ・・・。この流れ凄いと想います!
また、CD Time=4:50では則竹裕之さんがまたスネアをずらします。こちらの方が一瞬拍を失いそうになりますが、先ほどより個人的には肝!です。それにしてもこれをバンドの中でドラマーにやられたらドラマーはニッコリでしょうけど、他のメンバーは焦りますね。この様なかけ引きは大好きです!

05:スプラッシュ!
ブラスがバリバリに入ったファンキーなナンバーです。本田雅人さんの曲なんですが、イントロからいきなりのフラジオでのロングトーンがさらにファンキーさを増大させています。

テーマが終わってからオーケストラヒットやブラスなどでユニゾンをするブリッジ。このバックで則竹裕之さんがソロを奏でます。
CD Time=2:11からのまさに流れるタムまわしは、もの凄い粒揃いで呆気にとられます。

その激しいソロの後は本田雅人さんのソロ。
ソロ頭のフラジオのロングトーン。かなり長く音を延ばしているのですが、
CD Time=2:22からさらに1音半上げて、ロングトーンにアーティキュレーションをつけて吹き抜きます。
その後は低めの音でタンギングを使用した16分音符で同じ音を続けるフレーズをモチーフに展開します。フレーズ的にはテナーやバリトンサックスなどで吹くような感じのフレーズです。本田雅人さんのボキャブラリの多彩さを感じますね。

そして最後のエンディングもフラジオのロングトーン。最後の最後までサックス満載と言う感じの曲です。

06:ランドスケープ
3/4拍子と4/4拍子が混ざり合った変拍子の雰囲気を持った曲です。T-スクェアの曲としてはあまり無い感じの曲ですね。

CD Time=1:52から和泉宏隆さんのピアノソロです。
バックが音を落として、ピアノをピックアップします。高音を中心にしてささやく様なフレーズ。そして綺麗なコード進行にノッて美しいメロディを奏でていきます。
このソロを聴いていて想い出したのが、いつのツアーだったか忘れましたがパット・メセニー・グループのライヴの時に和泉宏隆さんがセンターの前から5~6列目くらいに座っていたことです。この部分まさにライル・メイズさんの様です。そう言えば変拍子と言う曲調もパット・メセニー・グループの十八番ですね。

07:41,バーセニア・ロード
打ち込みの様な雰囲気のあるビートにノッて、ギターと今度はサックスのユニゾンでテーマです。ギターとの部分はややラウドに吹いていてファンキーさを醸しだしていますが、サビの部分では一転して優しいトーンで吹いています。このコントラストが見事ですね。

08:ジ・オータム・オヴ・'75
ピアノから始まるバラード。T-スクェアでバラードと言えば作曲は和泉宏隆さん。安藤まさひろさんのナイロン弦が奏でるテーマが優しいメロディを引き立てます。

サビはハーモニカでの旋律。これはEWIでのサンプリング音だと想います。
確かに曲調としてこの場面でのハーモニカは解りますが、個人的にはしっくりこないんです。その後ハーモニカ音でのソロがありますが、音のみならずフレーズもハーモニカフレーズを奏でています。どうしてもEWIでのハーモニカって違和感があるんですよね。個人的な感覚なんですが・・・。
多分ハーモニカがけっこう好きで、トゥーツ・シールマンスさんやリー・オスカーさんなどを良く聴くので、模倣していると言う意味において違和感があるのだと想いますが・・・。
上手く書けないのですが、例えばライル・メイズさんのハーモニカ音でのソロには、ハーモニカを模倣した感じがなく、むしろ自然。つまりこの音でなければならないと言う必然性を感じるのですが・・・。
曲が良いだけに個人的には残念なんです・・・。

09:プライム・タイム
RESORT(*)に収録されていたオリジナルの本田雅人さんバージョンと言ったら良いでしょうか。
ベースの8分音符のラインに合わせてドラムがハイハットでリズムを刻まないで、タムなどを8分で刻んでいくと言う少し変わったリズムアプローチをしています。
その為か全体的に騒がしい感じがあるのですが、逆にそれが何とも言えないグルーヴを生み出しています。安藤まさひろさんのソロも本田雅人さんのソロもまとまっていて、曲全体を締めている感じです。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

この作品は非常にバランスの良い作品だと想います。全体の曲流れなど良く考えて創ってあると言う感じですね。

1曲目はいかにもT-スクェアらしい明るい8ビート。
そして2曲目が複雑なコード進行の中にも優雅な香りのする8ビート。
3曲目が哀愁のあるメロディの8ビート。
ここまでのEWIの怒涛の波状攻撃に疲れたところで
4曲目の爽やかさと軽快さ。そしてアルトサックスの音色。
でも後半の熱いアルトサックスのソロはそのまま5曲目のファンキーな曲へなだれ込み、サックスもフラジオ大会の様相。
サックスに疲れると、今度は再びEWIのテーマで
変拍子の幻想的な雰囲気をもった6曲目へ。
そして打ち込みのムードがある7曲目でワンポイント置いてから
綺麗なバラードの8曲目へ。
一息ついたところで激しいリズムのプライムタイムでエンディング・・・。

先ほども書きましたが、この作品はコピーバンドをしていた為かなり聴きました。それこそ隅々まで、粗まで聴き込んだつもりです。
そして約一年前にもwalkingのお供で聴きました。
そして今回改めて聴いて見て、意外に聴いていたようで聴いていなかった、と言うか気がつかなかった部分があったりして・・・。それでも本当に、純粋に、いい作品だと想いました。

それは、コピーバンドをしていたときの様な、ギターの音のみを追いかけていたり、
自分達のバンドで上手くいかない部分ばかりに耳を集中させていたりする
いわゆる演奏をすると言う観点で聴いていた時期や、
約一年前のwalkingをするためのBGMとして
聴いた時とは全く違う印象でした。

音楽は、その時々の自分の”いろいろなもの”や”ことがら”によって感じ方が違うんだと言うことを、まさに実感しました。
音楽は感じたもの勝ち!
パーソナルな部分に直結する音楽の面白さを肌で感じた次第です。

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T-SQUARE

曲名リスト
1. トライアンフ
2. クラウン&ローゼズ
3. ヒストリー
4. サニーサイド・クルーズ
5. スプラッシュ!
6. ランドスケープ
7. 41,パーセニア・ロード
8. ジ・オータム・オブ・’75
9. プライム・タイム

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R・E・S・O・R・TR・E・S・O・R・T
THE SQUARE
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あとがき
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T-スクエア/T-スクエア

T-SQUARE

ここ数日天気が悪くて、あまり爽快な気分でwalkingと言う感じではなかったのですが、今日は良い天気。土曜日とあって人もたくさん出ていました。と言うことで今日はT-スクエアT-スクエアでwalkingしました・・・。


先日、私のブックマークしているブログ、bonejiveさんのFavorites Labで、T-スクエアのベストWordless Anthology(*)の記事を拝読させていただきました。
妙に懐かしいと言うか、やはり聴きたくなるのが心情。自分が持っているT-スクエアのCDをあさっていたらこの作品が目に付いたのでwalkingに持ち出したと言うわけです。
自らのバンド名をアルバムタイトルにした作品。気合いを感じますが・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

01:A DERAM IN A DAYDERAM
イントロの一風変わったあまり聴き慣れないコード進行でのピアノのバッキング。この作品からメンバーになったキーボードの松本圭司さんの作品。テーマは宮崎隆睦さんのEWI。
サウンド的には打ち込みやループ系のSEなどが入っていて、今までのT-スクエアとは少し違った印象をもったのを覚えています。

なんと言ってもこの曲の特徴は、独特のコード進行とリズムにあります。
実はT-スクエアのコピーバンドで、この曲はバンドのお家事情と私の好奇心のために畑違いのキーボードで演奏したことがあります。しかも発売の直後でしたので、当然楽譜がありません。結局、全部コードを拾って譜面を起こしたのを想い出します。
ですから、何回も聴いて、また曲を分析しているので、まるで自分の曲の様な錯覚を覚えてしまう程です。その時に、そのコード進行の意外な展開、そしてリズムに松本圭司さんなかなかやるな!と想ったわけです。

ファーストソロは宮崎隆睦さん。
しかし、ソロと言うよりはもっとSE的。これはソロとは言えないですね。左右のチャンネルにサックスを振って、ごく短いセンテンスを交互に軽く吹いています。何故に、このようなアレンジにしたのか?ちょっと理解できないところはありますが。

テーマを挟んで安藤まさひろさんのソロ。
サビのパターンに乗せたソロです。いつも通りのまとまったソロですね。けっこう難しいコード進行ですが、そのコードの特徴的な音を捉えて速いパッセージを奏でています。

02:MAN ON THE MOON
安藤まさひろさんのアコースティック・ギターのカッティングが両チャンネルで大きく広がっている中に包まれるように、宮崎隆睦さんのソプラノサックスがテーマを奏でていきます。
1曲目とは大きく違う壮大な雰囲気を持った曲。カントリーっぽいテイストを含みつつ、優しさのある安藤まさひろさんの曲です。

ファーストソロは安藤まさひろさんのアコースティックギター。少し静かになってコード進行も綺麗な流れの中で奏でています。
そのソロをドラムのインから引き継ぐのが宮崎隆睦さんのソプラノサックス。なかなか綺麗な音でいいラインを奏でています。またそのバックでの則竹裕之さんの2拍、4拍のスネアに加えて、3拍目の16分食ったところに入るスネアがさらにビート感を出しています。

03:ca et la
ややアップテンポのボサノバ調の曲。ドラムが単純なボッサのリズムでは無くて、リムショットにブラシワークでの16ビートの様な音が入っていて打ち込みのようにも聴こえますが・・・。でもブレイクしたり、キメでは音がしっかり消えている感じなので多分叩いている?と想うのですが。これはなかなか難しそうなパターンです。また曲が単純な明るいボッサに留まっていないのはこのリズムのおかげだと想います。

04:OUR FORTRESS
エレピの音とバッキングリズムが印象的。やや陰鬱な感じで、さらにレトリックな感じのするナンバー。

ファーストソロは作曲者でもあるベースの須藤満さん。
最初はオクターバーを使用したピチカートでのライン。良く歌っているラインです。そして後半はスラップでのソロ。細かいサムがたくさん入っていて聴き応えがあります。またフレーズだけでは無くて音も実にいいんです。サムは重低音を鳴らしていて、プルは切れの良い音。全体のバランスが良いので聴き易い音です。
そして松本圭司さんのエレピソロ。こちらは少しエレピを歪ませてやはり少しレトリックなソロ。コードワークを多用したソロですが、時に速いパッセージを混ぜながらハードにキメています。
そしてEWIのテーマと安東まさひろさんの歪みを強くかけたロックフレーバーのフレーズで掛け合います。ここはEWIでのソロとの掛け合いにして欲しかった!と個人的には想いますが・・・。
続けてEWIの速いパッセージのソロでエンディング・・・と想ったところ、ハイハットのオープンでの一発から則竹裕之さんのソロです。この展開はなかなか迫ってくるものがあって劇的です。CD Time=4:36のリズムの崩しなど絶妙ですね。

05:ALE-LEYAH-YAH
イントロやサビの打ち込みのリズムがラテンの雰囲気を出しています。またコーラスもさらにその雰囲気を盛り上げます。それに対してテーマ部分のおおらかな感じがするのが面白い曲です。

06:AN EVENING GLOW
ピアノのソロからスタートするバラード。T-スクエアでピアノでバラードと言えば和泉宏隆さんをどうしても想い出してしまうのですが、松本圭司さんのここでのピアノは和泉宏隆さん比べるといくぶん固めの音と言う感じです。また松本圭司さんのバッキングの強さの為か、歯切れが良い音、フレーズになっています。このあたりはお好みなんですが、個人的にはバラードなのでもっと引きずって弾いても雰囲気は良いかなと想いますが・・・。
エンディングでは宮崎隆睦さんのリリカルなアルトサックスソロを聴くことができます。

07:A NITE WITHOUT MEMORY
いろいろなSEやサンプリングループの様なマテリアルが印象的な曲です。幻想的で都会的な感じで曲は進みます。T-スクエアらしさと言う面で聴くと、かなり違う雰囲気の曲だと想います。ここでも宮崎隆睦さんのサックスが都会の喧騒をかき消す様にフレーズを奏でます。

08:TAKINGMOUNTAIN(TOPS)
アナログディスクの針ノイズからレトリックな演出でスタートするラグ風の雰囲気の曲です。宮崎隆睦さんのバリトンサックスがいかにもそれらしいムードをかもし出します。
アルトサックスソロに続いて安藤まさひろさんのアコギソロ。CD Time=2:44からのコード進行に合わせてのジャズラインがじつに良いです。

09:CALLING THROUGH THE AGE OF TIME
厚いストリングスシンセにラテン系のボイスが入って、さらにアフリカンな太鼓のリズムが響きます。雰囲気は幻想的で映像的。テーマは一転してマイナー調のメロディをナイロン弦のギターで、イントロの雰囲気をほのかに引きずりつつストレートなメロディで奏でます。

10:(DON'T ASK ABOUT)MEANING OF KISS
サンプリングループを使用した、少し跳ねたリズムの明るい曲です。この曲は宮崎隆睦さんの作曲。この作品ではこの曲のみの提供なんですが、なかなか良い曲だと想います。
ファーストソロは安藤まさひろさん
クリアトーンでのソロですが、ほぼワンコーラスと言う長尺のソロです。今までは大体、Aメロのみとかサビのみとかが多かったので、このような感じでワンコーラス弾いているのは珍しいですね。当然ワンコーラスですからコード進行も難しいですし、構成も難しいのですが実によく歌っています。CD Time=2:42からサビのパターンへ行くためのフレーズや音の選択が見事ですね。

11:A DREAM IN A DAYDREAM(REPRISE)
1曲目のリプライズです。テクニカルに音をいろいろと組み合わせたり加工したりして遊んでいます。ある意味このようなPCを使用したエレクトリカルな現代風のサウンドがこの作品のコンセプトになっていて、それを如実に表しているのがこのリプライズだとも言えそうですね。

12:BELFAST SONG
この曲も松本圭司さんの曲。1曲目に似た様な部分もあるコード進行ですが、ゆったりと流れている分、こちらの曲の方がヒューマンな感じがします。
途中に入るヴァイオリンは落合哲也さん。いい味なんですが、ギターでも良かった・・・って少し想ったりしました・・・。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

私が演奏していたT-スクエアのコピーバンドのリーダーが大の則竹裕之さんファン。則竹裕之さんがソナーを使っていると聞くと、そっくりに近いセットを買ってしまうほど。
ですからT-スクエアのいわゆる中期からこの作品までの曲は本当にたくさん演奏しました。それこそライヴの度に増えていくので何十曲と言う単位になると想います。
しかも、新しい作品が出ると、コピー譜が販売されるより前にライブがあることが良くあったので、そのたびに譜面起こしやコード譜起こしをしていました。
ですから、T-スクエアの楽曲は、大変おこがましいのですが、人の曲の様な感じがしないんです。
もちろんいろいろと音楽的な勉強になったのですが、あまりにも深く入り過ぎたような気がしています。

ですから常にコピーバンドと表裏一体にあったので、コピーバンドが解散すると同時にあまり聴かなくなったと言うのが真相です。この作品が最後にコピーした作品になるわけです。多分、いろいろなバンドの中でも、好き嫌いは別として一番聴いたバンドと言えます。

またそんな理由から愛着もあって、特に和泉宏隆さん、本田雅人さんが在籍していたころが一番好きなんです。
やはり2人が抜けての作品ですので、その存在の大きさがより解る結果となってしまった感じがするのです。決して前のキーボードの難波正司さんやサックスの宮崎隆睦さん、また松本圭司さんが下手と言うことではないです。
グループってグルーヴを生み出す波長があって、それが最初からバッチリあっているのは希で、大体は長くやっているうちに自然と同じ波長になってきて、それがグループのグルーヴになってくるのだと想います。
それは上手い下手と言う技術的なものではなくて、もっとメンタルな部分で訴えかけてくるものだと・・・。
さらにそれは、オリジナルメンバーや長く一緒に演奏している人が居れば、サウンドは全く別ものに変わっても根底にあるグルーヴは一貫して流れているものだと想うのです。
また、そうなっているのがバンドとしての"個性"であり"意味"であり"らしさ"と言うことだと想うのです。

その意味ではグルーヴをあまり感じ取れない作品だと個人的には想います。
まあ、新しいメンバーでのスタートですので仕方のないところはありますが、根底にあるそれらもあまり伝わってこないのです。
中期のT-スクエアにあまりにも入り込み過ぎたと言うこともあるのですが・・・。
もちろんこの作品が好きな方やこの作品から聴き始めた方もたくさんいらっしゃるとは想いますから、あくまでも私の個人的な感覚として捉えていただきたいのですが・・・。
しかし、この作品を最後にバンド形態を一時辞める、つまりある意味解散したと言うことは事実です。

それにしても、安藤まさひろさんは心の広いと言うか尊敬出来る方だと想います。
作品の大半を新加入の松本圭司さんにゆだねている部分があり、さらに、オリジナルメンバーですので、安藤まさひろユニットや安藤まさひろグループとして、もっと自由奔放に活動することさえ出来そうなのにあえてバンド形態を崩さず、老舗T-スクエアの”のれん”を守っている姿勢・・・。
自分がギタリストとして決して出しゃばることが無く、常に全体に目を配っている姿勢・・・。
なにかひとりで葛藤している感じさえ伝わって来ました。結局はバンド形態は崩れてしまいましたが・・・。

でも近年、伊東たけしさんがこの老舗に戻って来て、さらにバンド形態も復活しましたので、強力な人材がまた確保できたと言うところでしょうか。

今のT-スクエアは聴いていないのですが、だぶん伊東たけしさんが戻ったことで、根底に流れているグルーヴが戻って来たのでは?
そんな風に、昔のT-スクエアを知っている古い”友人”として期待しているのです。

久しぶりにCDショップに”会いに”行って一緒にwalkingをしようか・・・。

(CD TOTALTIME:62:26 / Walking消費カロリー:250.98kcal
 walkingには・・・テンポが良い曲がけっこうありますので意外に合います。)

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曲名リスト
1. ア・ドリーム・イン・ア・デイドリーム
2. マン・オン・ザ・ムーン
3. サ・エ・ラ
4. アワー・フォートレス
5. アレ・レヤ・ヤ
6. アン・イブニング・グロウ
7. ア・ナイト・ウィズアウト・メモリー
8. テイキング・マウンテン(トップス)
9. コーリング・スルー・ジ・エイジ・オブ・タイム
10. (ドント・アスク・アバウト)ミーニング・オブ・キス
11. ア・ドリーム・イン・ア・デイドリーム(リプライズ)
12. ベルファースト・ソング

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(*)本文に登場したCD・DVD

Wordless Anthology 2 ~ Masahiro Andoh Selection&Remix + 1Wordless Anthology 2 ~ Masahiro Andoh Selection&Remix + 1
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